<ジンクス>

「四つ葉のクローバー。持っていると幸運を呼ぶ。」
「ヘビの抜け殻。財布に入れとくと金が増える。」
「馬の蹄鉄。拾ったものに幸運をもたらす。部屋の扉にかけておけば魔除けになる。」
「ケセランパサラン。白粉で増える。飼い主に幸せを呼び込む。」

「よっしゃ、揃ったな!んじゃ誰のが一番先にヴェルサスを幸福にできるか競争な!」
「リキエル、それ本物ですか‥‥?どうやって捕まえたんですか。」
「なんか、ロッズの上にくっついてた。兄貴もその四つ葉、自作じゃなくて見つけたんだろ?スゴイな。」
「ディエゴの蹄鉄も、シルバーバレットのだよな。余計ご利益ありそうだなぁー。
 えーっと、物もらうとか金拾うとかしたら加点、災難にあったら減点、んで災難回避出来たらー‥‥。」
「おい、ウンガロ。あまりルール複雑にすると後で採点が面倒だぜ。」
「そうですよ。ここはシンプルに、こっそり一つずつ荷物に忍ばせた状態で出かけさせて、一番災難が少ない状態で帰ってきたものが勝利というのは‥‥。」
「蹄鉄は持ち歩くには重くないか‥‥‥‥‥‥あ。」

「何勝手によくわからねぇ賭けしてやがんだァァァッ!!
 つーか兄貴テメェ災難に遭うの前提にしてんじゃねェェ―――ッ!!」


「やべッ!バレたぞ!」
「退避退避!」



(賭けネタにされて腹立たしいやら、気遣われて嬉しいやら気恥ずかしいやら)









<ジンクス・2>

「黒猫に前を横切られると不幸が起こる。」
「立てた梯子の下をくぐると不幸が降ってくる。」
「朝に見つけた蜘蛛を殺すと幸福が逃げる。夜見つけた蜘蛛は殺さないと不幸がやって来る。」
「カラスに睨まれて鳴かれると、カラスの呪いにかかる。」
「写真を撮るとき、真ん中に映ると死ぬ。」

「よっし、こんなもんか。そんじゃ、誰のジンクスが一番早くディアボロ殺すかで勝負な!」
「今度のはルールも単純で済むな。」
「ですね。写真が案外難易度高いですけど。あの人写真一切残さない主義ですから。」
「あ、ヴェルサスは梯子持ってくなよ!担いで歩いたら下をくぐったことになっちまうかもしれないだろ!」
「うるせーなああああ不幸認定すんなっつってるだろ!」
「兄貴ぃー、黒猫と蜘蛛とカラス作ってくれよぉ―。」



(結局仲間に入ったヴェルサス)









<乗り物>

Q.好きな乗り物はありますか?

「バイクはもう乗るなって言われたりするけど、やっぱり好きだ。」
「事故んなよー。飛行機は割と信頼してる。落ちなかったし。」
「別に何でもいいが、自分で運転すんのは嫌いだな。何故か事故るから。」
「ヴェルサスの場合何故も何も‥‥。
 僕も別に乗り物に好みはありませんが、そういえば自転車は乗ったことがありませんね。」
「ああ、オレも。」
「俺も乗れないけど、あれって正直、構造上人が乗れるように出来てないと思わないかか?車輪二つだけじゃ自立もできないし、バイクと違ってエンジンついてるわけでもないし。」
「ありゃな、後ろで荷台抑えて練習させてくれる相手がいないと乗れないようにできてるらしいぜ。
 現に、俺は乗ったことねぇが妹共は乗れてた。母親が練習付き合ってたからな。」
「あー‥‥成程。」


「切ない話してないでお前ら、いいから一度馬乗ってみろ、馬。楽しいぞ?」
「ロードローラー派はいないのか‥‥。」



(ジョジョ界の乗り物といえば大体事故を起こすか爆発するもの)









<毒と病>

「吸血鬼に、毒って効くのかな。」
「‥‥リキエル‥‥お前‥‥。」
「あっ、ち、違うぜディエゴ!別に暗殺しようとだなんて思ってないから!単にどうなるかなっていうだけで‥‥。」
「まぁ殺意はないんだろうが‥‥だが、好奇心で父親毒殺はいくらなんでも洒落にならないぜ。」
「流石に、本当に盛ろうだなんて僕もリキエルも考えていませんて。
 そうではなく、毒と薬とは表裏一体なんですよ。いくら吸血鬼が毒も無効、病とも無縁だったとしても、薬の類すら一切効かないとすると緊急の時に取るべき手段が変わってくるでしょう。
 僕のGEでも吸血鬼の肉体までは造れるかわかりませんし、人間パーツだとまた馴染むまで時間がかかるでしょうし‥‥。」
「四肢欠損レベルの緊急事態に、薬は役に立つのか‥‥?」
「ウイルス攻撃とかもあるかもしれないしな。兄貴の仲間のスタンド使いみたいにさ。」
「食事をする、物を食べて消化する以上、消化器官自体は人間と同じということです。すなわち、毒物を体内に吸収する可能性はある。
 それでも効果がないということは、血管等全身に巡らせる際に有毒の物質を自動的に無害化しているのか、それとも臓器が毒で傷ついてもそれを上回るスピードで回復しているのか‥‥。」
「仮に、経口摂取はすべて無効化だと仮定しても、皮膚に塗るタイプのもの、或いは空気感染系のものはどうなる?父さんがたまに塗ってる強力日焼け止め、あれが効果があるってことは、皮膚吸収系統のものも一旦肉体自体には作用していることになるわけで‥‥‥。」(ブツブツ)
「‥‥お前ら二人は特にアレだな‥‥。
 ところで、吸血鬼が病気と無縁っていうのは何を根拠に言ってるんだ?」
「え。」
「と、父さんが自分で言ってたんだけど‥‥?あと、花粉症もかからなかったし‥‥。」
「なら、あいつ自身が単にかかったことがないだけって可能性もあるんじゃないのか?
 花粉症は単に未発症の場合もあるし、現に、俺が知ってる限りあいつ一度腹下して寝込んだことがあるぞ。」
「え!?嘘マジで!?いつ!?」
「そりゃバレンタイ‥‥‥ゴホン、オホホーン、オホホン、まぁとにかく、吸血鬼だって体調位崩すこともあるだろう。(‥‥まあ、あの時のあいつは体調崩すレベルではなかったわけだが)
 なら、病と同様毒も薬も効く可能性がある、だが不老不死の吸血鬼が病気で死ぬってことは考えにくいだろう。すなわち、『効きはするし病で具合が悪くなることもあるが、それが原因で命を落とすことはない』と考えるのが自然じゃあないか?」
「うーん‥‥成程‥‥。」
「道理としては通っていますね。あとは、確証が持てる要因がほしいところです。」
「‥‥盛るなよ?」
「盛りませんてば。毒よりは、体調不良‥‥吸血鬼でも病になるという確証を得るには‥‥。」
「あ、ヌケサク辺りに、アイスバケツチャレンジでもさせようか?」
「いいですね。季節も寒くなってきましたし。」

「‥‥‥はぁ。(本当、兄弟の中でこの二人が特にこう、アレというか‥‥駄目な方向にDIOと似ちまってるんだよなぁ‥‥)」



(知識欲旺盛、新たな力や未知の分野について試したがり)









<ブラザーズ・2>

「出来の良すぎる兄貴って、やっぱ腹立つよな。
 それも、自分の好きな分野とか得意な分野で負けたりなんかしたら、殺意ぐらい覚えて当然だわ。」
「‥‥別に、私は兄に劣った覚えなどございませんが。」
「ああ、そういやギャンブルで直接勝負したことないんだっけな。でも、それはそれで腹立ちそー。
 しかも、ガキの頃から一緒に暮らしてたりしたら、目の上のコブどころじゃないってくらい邪魔だろうしな。そのうえ女が絡んだりしたら、そりゃアバラの一つも折りたくなるわ。
 で、その兄貴が職場に来てる間顔合わさねーように引っ込んでるのも、相手に遠慮してるとかじゃなくて単に顔見ると未だに腹立つから、ってことで合ってるか?」
「‥‥まぁ、そんなところです。」
「大変だなぁ〜。ま、スゲェ―気持ちはわかるけど。
 オレも、兄貴のアジトとか絶対顔出したくねぇし。嫌がられるならまだしも、もし歓迎されたり仲間に紹介とかされたらマジで劣等感で殺したくなる。
 てか、普段だってたまに兄貴のこと刺したくなるし。」
「それは、また‥‥。」
「だってよぉー、オレと全然違って、顔いいわ頭いいわ金も権力もあるわ、完璧超人にも程があるだろ。
 ある意味次元が違いすぎるせいで逆に普段スルーできてるってだけだし。要は親父と同じで、あんま同じ人間と思ってないっていうかさ。
 正直、もしガキの頃から兄貴やヴェルサスたちと一緒に暮らしてたら、いつか本当に兄貴のこと殴るか刺すかしてただろうな。コンプレックスこじらせて。
 ‥‥多分兄貴の場合、無抵抗でやられてなんかくれねぇけど。間違いなくオレ返り討ちにされる。」
「‥‥まあ、ジョルノ様ですからね。(クス)」
「本当に殺さなかっただけ、テレンスはマトモだと思うぜ。
 てか、さっき見かけた時ダニエルと兄貴が喋ってたんだよな。何話してたんだろ、もし弟の愚痴とかだったら親父に言いつけてやる。
 そん時はダニエルの首も飛ぶだろうから、テレンスも期待してろよ?(ニタ)」
「ふふ‥‥ええ、楽しみにしております。(‥‥DIO様の存在は、ご兄弟方にとってやはり大きいのだろうな‥‥)。」



(平等に接する人がいてくれるおかげで、兄弟で劣等感こじらせて憎んだりせずに済む所もあると思う)









<嘘つき>

「なぁー兄貴‥‥ちょっと聞きたいんだけどさ。ここの棚に入れてあった俺のTimT〇m知らねぇか?」
「Ti〇Tam、ですか?いえ、見てませんね。」
「‥‥‥‥‥ほんとー、に、知らねぇか?」
「‥‥はい、知りません。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥そっか。悪ぃな。
 (クルッ)なぁなぁーヴェルサスゥー、悪いんだがちょーっとこの辺の地面掘って俺のTimTa〇の行方探してくんねぇ?」
「はぁぁ?T〇mTamって、そりゃさっき兄貴がエスプレッソ淹れて食ってたあれかァ?」
「兄貴ィぃぃ〜〜〜〜ッ!!やっぱテメェじゃねえかぁぁぁ〜〜!!」
「くっ、まさかヴェルサスに見られていたとは!すみませんウンガロ貴方のとは知らなかったんです!わかりましたから、買って返しますから!!」
「くっそうこれだからギャングは!!これだからギャングは!!」
「ギャング関係ねぇだろ‥‥けど、兄貴ってたまに汗もかかずに息するみてぇに嘘つくよな。」
「すみません、半分条件反射的にやってることもあって‥‥。信用問題にもなりますし、気をつけようとは思ってるんですがね。」
「とか言いつつ、反省してねーだろォ?
 ガキの頃そうやって保身ばっかしてたんだろ?三つ子の魂百までっていうし、簡単にゃ変えられねーと思うぜ。」
「‥‥そういうものかもしれませんね。」


 〜別の日〜


「‥‥‥ムゥ?
 おお、ハルノ。すまんが、ここにかけてあったマフラーを知らんか?白いやつで、プッチから贈られたものなのだが‥‥。」
「え‥‥?(しまったアレ父さんのだったか、道理で僕のにしては長いし模様が若干違うと思った、センスがマトモだったのもプッチ神父から贈られたものだからか)
 マフラー、ですか?(参ったな、アジトでナランチャがチョコレートつけてしまって今クリーニングに出しているところだし‥‥神父からのプレゼントとなるとそのまま説明するのは少し面倒なことになりそうだし)
 いえ‥‥(仕方ない、今は一旦しらばっくれて後で戻しておくか、さもなきゃ同じものを用意して後日たまたま見つかったように見せかけるかな)(※ここまで2秒半)
 ちょっと、見てま‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」(沈黙、10秒ほど静止)
「‥‥‥?ど、どうした、ハルノ?」
「‥‥いえ、あの‥‥‥‥‥。
 ‥‥‥‥‥す‥‥みません。それ、あの‥‥マフラー、僕が、間違って持って行ってしまって、その‥‥少し、汚してしまって。それで、今、クリーニングに‥‥‥。」
「なぬッ。」
「‥‥‥‥ごめんなさい。」
「ぬぅ‥‥まあ、仕方がない。クリーニングから戻ってきたら教えておくれ。」
「はい‥‥。」




「‥‥違うんです別に同じ誓いとか思ったわけじゃないんです、罪悪感とかそういうのでもなくて、ただ、なんか、こう‥‥なんか、フェアじゃないって思ったんですよ‥‥!」
「わかったわかった、ジョルノ‥‥とりあえず正直に謝ったのは偉かったな。」



(こういう時話せる相手、聞いてあげる相手としてすごく信頼のおけるディエゴ)









<おせち>

「黒豆。」
「田作りだろ。」
「筑前炊き。」
「伊達巻きです。」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ‥‥

「「「「ディエゴは!?」」」」(バッ)
「喧嘩するな俺を巻き込むな立つな座って食え‥‥というか、ジョルノは栗きんとんじゃないのか。」
「いえ、好きですけど栗きんとんは父さんの担当なので。」
「担当とかあったのか、初耳なんだが。」
「まぁー半分はケンカっていうより『これは俺の担当だからお前ら必要以上に食うな』みたいな牽制だからな。」
「‥‥均一に食え‥‥。」



(脱力ディエゴ。一方、もはや慣れ切ってツッコミ放棄して雑煮頬張る父親)









<振り分け>

「兄貴、父さん、兄貴、兄貴、父さん、父さん、父さん、兄貴、父さん、父さん‥‥‥あ、これ神父様からか。ほら、俺ら四人宛のと父さん宛。ヴェルサスの名前もあるぜ?」
「なんか俺の名前だけ小さくねぇかァァー?つか、緑の赤子とツーショットで撮ってやがるとかキメェな我が子気取りかよクソ神父が。それ元は親父の骨だろうが。
 お、こっちはディエゴ宛だな。ほい。」
「ん、おお‥‥‥なんだこれ‥‥?
 ジョニィ・ジョースターから送られてきた年賀状‥‥キモノ姿の東洋人の女と子供と一緒に写った写真と『←未来の嫁と息子v』って‥‥‥あいつは一体いつの時間軸を生きているんだ?」
「‥‥次元の壁に穴でもあけたんじゃねーのォ?」
「『独り者で兄弟想いのディエゴ・ブランド―へ』かぁ‥‥あからさまに嫌がらせだな。父さんの『お焚き上げ用ボックス』に一緒に入れとこうか。」
「なんだその黒箱‥‥。」

「ディエゴ‥‥ディエゴはそこにいるか。」(ふらふら)
「あ、父さん。こっち父さんの分の年賀状の山‥‥‥どうしたんだ?サングラスなんかかけて。」
「うむ‥‥ちょっとな。リキエル、そこにいるのだろう。
 すまんが、この年賀状をそこのボックスに入れておいてくれるか。」(スッ)
「?うん‥‥二つ折りになってる‥‥(カサ)あれ、カーズさんからのじゃないか。いいのか?お焚き上げしちゃって。
 にしても、すごいな、この写真‥‥これ、多分初日の出だよな?」
「うむ、山頂から撮影したらしい。店を仲間に預けて、年の暮れから上空へ飛んだらしい。その後すぐ加工して各家の郵便受けに直接投函したようだ。」
「すげぇこだわりーー。」
「うむ‥‥‥‥そのこだわりのおかげで、うっかり直視した私の目が潰れた。」
「えっちょッマジで!?嘘だろ写真越しで!?」
「ハツヒノデの威力半端ねぇな!?」
「血を‥‥馴染む血を摂取すれば回復するはずなだ。ゆえにディエゴ、そこにいるならば少しばかり血を‥‥!」(ふらふら、と指を伸ばす)
「だが断る。」(ひらり)
「逃げるなァ!ヌゥゥッ、血統の感覚がないゆえ正確な位置が掴めん!」
「あーあー親父目ぇ見えてないのに動くなって、しょうがねぇなァァ。
 おーい兄貴ー、オトソ用のとっくりに人工血液作ってくれるかァーー?」
「それより、眼球二個作ったほうが早くないか?」



(元旦早々殺伐とした話題の一家。年賀状分類は6割DIO様宛、3割ジョルノ宛、1割その他)









<餡パン男>(他作品パロがっつり、ブログ再録、やたら長い)

「なにDIO?息子が見ていた某幼児向けパンアニメの悪役と自分に共通点がありすぎて批判が辛い?
 DIO、それは無理やり拒絶するからいけないんだよ。逆に考えるんだ、『始まった時代的にはむしろこちらが先輩だ』と考えるんだ。」
「腹立たしい言い方をするんじゃあない、吉良。
 ええい、認めんぞ私は。あんな貧弱な菌類なんぞとこのDIOが似ているなど、万に一つもあり得ん。
 ‥‥‥‥まぁ、我がライバルに当たるジョジョの方は、あの丸顔パン男と近しい精神を持っていると思うが。」
「ああ、確かに。穏やかな自己犠牲型の精神といい、あの爆発力とパワーといい、割と似ているかもしれないね。」
「愛と正義しか友達が出来ないよう、妨害してたのはお前だがな。」

「やれやれ‥‥我が先祖ながら人間離れしてやがるぜ。
 だったらDIO、テメェももうそのポジションで納得していいんじゃねぇか?バイ菌とゲロ以下の悪なら大した違いはないだろ。」
「馬鹿を言え!私はあんな間抜けでも貧弱でもない!
 ついでに言えば、ああいう科学者(発明家)タイプでもない。色も黒くないしな。」
「色は問題かい?まぁ、確かにDIOは黒というより黄色だが。」
「腹の中は真っ黒だがな。」
「やかましい、桃緑などという狂った配色の分際で。
 ‥‥‥どうせ菌の仲間と同視されるのならば、まだ赤いやつのほうが納得がいく。」
「っておいwwwwドキンのことか女だぞwww
 確かに似合うがwwそれでいいのか貴様はww」
「♪私の名前を聞いただけで〜、気の弱いやつは気絶する〜♪」
「歌wwwwうwwwなwww」
「吉良せんせー、ディアボロくんが笑い死にしそうでーす。」
「ほっときなさい。」
「ハァ‥‥ったく、やれやれだぜ。まぁ、自分勝手さといいやたら自信満々な所といい、似合わなくはないだろうが‥‥。
 そうなると、お前なんかに惚れ込まれる気の毒な食パンマン役は一体誰になるんだ。」
「むぅ‥‥‥そこはやはり、我が息子ハルノが一番適任ではないだろうか。爽やかさ等の観点から見ても。」
「おいコロネパンマンマジやめろ。」
「きゅ、急に笑い止むなよディアボロ、びっくりするだろ。」
「その配役だと‥‥‥ホラーマンはさしずめ神父のヤローか。ヴァニラ・アイスでもいいが。」
「えっ。」
「ん〜、そうだな。ヴァニラもホラーという観点ではアリだが、いかんせん奴は歌って踊るようなキャラではないからなァ。」
「あの、DIO?私も違うよ?」
「ジョジョが丸顔で、ハルノが食パンならば‥‥‥承太郎、貴様はどうする?カレー辺りいっておくか?」
「その辺の枠はジジイに譲っておくぜ。俺はガキの頃から、おむすびまん派なもんでな。」
「‥‥和モノが好きな事はともかく、貴様の無愛想っぷりは任侠系おむすびまんというより、むしろロールパンナの域だと思うのだが。」
「‥‥‥‥そっちの枠はディアボロに譲るぜ。二重人格枠的な意味で。」
「おいッ!?俺か!?」
「いやいや、それは流石にロールパンナちゃんに失礼ではないかい?
 ここは無難に、ディアボロにこそDIOの代わりにバイキンマンを当てるべきではないかい?ちょうど羽根らしいものも腰についているし。」
「ちょっ、羽根て!」
「いやいやいや、ディアボロごときがジョジョと毎週渡り合えるとは到底思えん。そもそもこいつも、さほど黒くもなく科学的でもないし。
 何度やられようとも死なない頑丈さはあるが、派手に悪行を行い注目を求めるようなタイプでもない。もっとこう、暗躍というか黒幕というか、とにかく自分は隠れて動かず人を使って野望を果たそうとする‥‥‥うむ、ディアボロにはせいぜい、バイキン仙人程度が相応しい。」
「えっ‥‥お、おう。ありがとう‥‥?なんか、ランクアップした気がする。」
「となると、吉良は‥‥もっとバイキンタイプじゃねぇだろうな。」
「まぁね。積極的に悪事を行って目立つだなんて冗談じゃない。私は単に、自分の好きな事をしていたらそれが悪とみなされただけだからね。
 私はせいぜい、氷の女王といったところかな。」
「また微妙なマイナーキャラを‥‥。しかもテメェも女キャラじゃねえか。
 しかし、こうして考えると、悪の総本山みてぇな奴らがこれだけ集まってるにしては、あの名悪役に近い奴がいねぇってのも妙な話だな。」
「その悪の総本山の面子と一緒に酒飲んでこんなバカ話してるやつがなにを言っている。この主人公失格が。」
「いいんだよ。俺はあれだ、テメェらが悪さしないよう監視してるんだから。」
「嘘をつけ。」
「そもそもあの菌は別に、悪役とは言っても真の邪悪という感じでもないんじゃないか?
 迷惑だが根は良い奴というか、卑怯を信条にしている割には小さいものには優しかったりとか。」
「あー、確かにな。そりゃお前らのような性根の腐ったようなゲロ以下な奴等と同じになる訳が‥‥‥‥‥‥‥‥ハッ!!!」
「ん?どうした承太ろ‥‥‥‥‥ハッ。」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ‥‥‥‥。


「‥‥‥ムゥ?
 何だ貴様ら、急に一斉にこちらを見て。なんだ、追加の注文か?」

「‥‥‥カーズ‥‥!」
「‥‥‥‥黒いな。」
「発明家タイプ、だな。石仮面製作的な意味で。」
「弱者に割と優しい‥‥。」
「あ、しかも飛ぶね。羽根あるし。」
「おおおお本当だ!!」
「そうか、カーズ‥‥貴様だったのか。
 まぁ、よいだろう。貴様であればジョジョともなかなか良い勝負になるだろうしな。」
「んん?何の話だ?」
「良い良い、何も言わずとも。
 ではカーズ、せいぜいこのDIOの日々の要望(ワガママ)に振り回されつつ街中で暴れまわり、しかる後にジョジョと老いぼれと我が息子ハルノのトリプルパンチによって空高く吹き飛ばされるがいい。」
「その場合、テメェもカーズと一緒に吹っ飛ばされるんだぜ、DIO。」
「DIOが吹き飛ばされるなら、その時は私も一緒に吹き飛ぶよ。
 だからカーズ、一人で星になったり宇宙に放り出されるようなことにはならないから安心しておくれ。」
「優しいっていうか、流石歪みないなプッチ‥‥。じゃあ俺は基本山に隠居して、たまに修行とかアドバイスとか悪知恵とか授けに行ってやろうな。」
「私は氷の山にスタンバイしているから、利害が一致したときなら協力してパン退治してやるからな。たまには遊びにおいで。」
「ちょっ、ちょっと待て!!貴様ら、だから一体何の話を‥‥!?」
「あ、ところで話変わるんだが、結局メロンパンナとバタ子の二人のうちどちらがヒロイン枠として一般的なんだ?息子たちの意見が真っ二つに分かれててな‥‥。」
「馬ッ鹿野郎そこは鉄火のマキちゃんだろ常識的に考えて。」
「承太郎お前、どこまでもコメ派を貫くなー。」
「ええいッ話を逸らすな!!というか逸れきれていないッ!!」



(最近のキャラなら、ボスはドッピオとセットでDr.ヒヤリ&助手ヒヤリコでもアリかも)









<視聴前>

「ペンライトの準備は?」
「オッケー!ピンクと黄色な。」
「ハチマキも人数分用意できたぜ!こっちのブロマイドは後日親父の部下に配る分な。」
「おーい!横断幕できたぞー!ほら、『吹き荒れろ、黄金の風』!!・・・・割とイカスだろ?」
「リキエルお前、流石は元暴走族・・・・センス飛んでンな。
 ともかく、よぉーしッ!準備は上々今夜は最高!いつでも来い、第一話ァ!」
「ほら兄貴も!早いとこテレビの前スタンバろうぜ!」

「・・・・・・・・あのすみません、僕さっき急に職場に呼び出されたので出かけてきます。申し訳ありませんが今晩は帰りませんので・・・・。」
「心配すんな、兄貴。
 さっき念のため兄貴の職場に電話したら、パンナコッタってやつが出て『今は特に急ぎの仕事もないし、折角の初放送の日ですから、やはり家族と一緒に見た方がいいでしょう。今日は例え槍が降ろうと暗殺チームがアジト襲撃してきたとしても決して呼び出したりしないので、どうぞ安心してください』って言ってたから。」
「既に手を回していた、だと・・・・!?
 くっ、今ミスタからも同内容のメールが・・・・おのれ、この僕が先手を打たれるとは・・・・!」
「なんだよォ、兄貴?まさか俺らが、兄貴のアニメ化を妬んでおちょくってるとでも思ってるのか?アァ?(ニヤニヤ)
 だとしたらとんだ誤解だぜェェ?俺らはただ、純ッ粋に、兄貴にしっかり活躍してもらって人気出してもらって、6部以降のアニメ化(=俺等の出番)につなげてもらいてぇと思ってるだけ何だからなァ?なんせ兄貴だって、親父の時に似たよううなこと言ってたもんなぁぁぁ?(<七日間のテレビ戦争・後編>参照)
 決ッッして兄貴の当時の話をネタにして面白がりたいだなんて思ってないんだからなァァオラオラ反論できるもんならしてもいいんだぜェェ〜〜?グフッ。」
「・・・・建前を述べるつもりならせめてそのにやけ面と、両手の『アバ茶一気飲み待機』と書かれたウチワを引っ込めてから言ったらどうです、ヴェルサス・・・・。」

「まあ、ヴェルサスは大分下心があからさますぎるが、概ね主張は真実だろう。いい加減諦めたらどうだ?ジョルノ。」
「ディエゴまで・・・・そうでした、貴方(=7部)にとっても他人事ではありませんでしたね・・・・。
 ああもう、わかりましたよ。僕も覚悟を決めます。逃げませんから、せめて全員その謎の応援用ハッピは脱いでください。」
「せっかくテレンスに急いで作らせたのにぃー。」



(応援の鉄板神器の数々)







    


--------------------------------------------------------------------------------------------------
 ここより先、5部アニメ放送中のためそれ関連のネタが増量いたします。
 あんまりおられないでしょうが、アニメ見てない&バレ踏みたくない等の方は一応のご注意をお願いします。
 更新頻度の都合で、大体放送回から数週間後くらいになる見込み。