<1月5日>
「‥‥これ、新作のゲームソフト。」
「俺は、コントローラー。よく使い潰してそうだから。」
「オレはアプリの限定アイテム。ギフトで贈っとくな。」
「僕からは裁縫セットと、端切れの詰め合わせと、綿を‥‥。」
「「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」」」」(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ‥‥!)
「皆様‥‥(ウッ、と涙ぐみ)本当に、ありがとうござ‥‥。」
「なんでだよ‥‥。」
「‥‥え?」
「‥‥テレンス相手ならこんな無難かつ喜ばれそーなものを、それも全員何の打ち合わせもなく品被り無しに思いつけてんのにッ、なんで親父相手の時だけああも被りまくるんだよォォォォ!!」」
「‥‥僕ら4人、何かそういう類の呪いにでもかかってるんですかねぇ。」
(テレ誕記念。父親関連の時だけモロ被りし、食物関連の時に激しく対立する呪い。)
<鏡開き>
「開けというのなら、まあ開くが‥‥これは、底に開け口でもあるのか?それとも、上から直にやってしまってよいのか?」
「さぁ‥‥ヒビとかも入ってるし、上からいっちまっていいんじゃねーのかぁ?」
「元々は『割る』という単語が新年に縁起が良くないため『開く』という単語に置き換えられたそうですです。
ですので、素直にやってしまっていいと思いますよ。」
「成程な‥‥。ではお前達、離れていなさい。」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァーーーーーッ!!!」
ドガガガガガガガガガガァッ!!
「うおおおおーーッ!砕かれたモチが散弾銃のように辺りに飛び散ってゆくゥゥゥーーッ!」
「やっぱ部屋の外まで避難してて正解だったなー。」
「ですね。乾燥してカチカチに硬くなっていましたから、当たれば甲冑の破片並に危険ですよ。」
「なぁー、この後はアレだよな、散らばったモチの破片を年の数だけ拾って食べるんだよな!」
「ウンガロ気が早えよ、そりゃ来月。」
(鏡餅:再起不能)
<講座>
「ウリィィーーーー‥‥?」
「うりーー!」
「ウリィ‥‥えーと、兄貴もう一回。」
「ですから、WRYYYY‥‥ん?ディエゴ、何か?」
「‥‥‥ジョルノ。ちょっと代われ。」
「WRYYYYYYYYッ!!」
「「「ウリィィィーーーッ!!!」」」
「違うッ!!
リキエルッもっと声張り上げろハイになれ!熱した鉄のように叫べッ!
ウンガロ何度も言ってるが背中は逸らさなくていい、声が出しづらくなる!あいつのポーズまで真似する必要はないッ!」
「は‥‥ハイッ!」
「ヴェルサス、お前は舌を巻きすぎだ!Wを意識するのはいいことだが別にUでも構わん、まずは照れをなくせ!重要なのは格好や小手先じゃあない、その先だッ!
ジョルノは発音は申し分ない!あとは気迫だッ!もっと上から立て!世界すべてを見下すつもりでいけッ!
よし、全員叩き込んだな?なら、もう一回行くぞ!?」
「‥‥‥何をしている、ディエゴ。」
「うおっ、何だ、いたのか‥‥。見ての通り、『楽しいWRY講座』だが?」
「‥‥楽しそうなのは貴様一人に見えるが‥‥?
とりあえず、貴様までそういうのを率先してやるようになるとはなぁ‥‥はぁ。」
「おい、勘違いするんじゃあないぞ?別に俺が言い出したわけじゃない。ジョルノが弟たちに教えていたんだが、なっちゃいないんで俺が交代してやっただけだ。」
「ち‥‥巷じゃ、『WRY家族』なんて呼称も出回り始めでるって聞いだものでずから‥‥」(ゼイゼイ)
「‥‥ハルノまで、声ガラッガラではないか‥‥。とりあえず禁止だ。」
(意外に熱血指導のディエゴ先生)
<大豆>
「ゲッ、この店も売り切れかよ‥‥どうなってんだよ、まったくよォォォォ。」
「もう5軒目だぜェー?イワシもヒイラギも太巻きも用意できたってのに、なんで肝心の豆だけが見つからねぇんだよ。」
「今年は皆、そんなに福を呼び込みたいのかな。それとも鬼を‥‥‥ハッ!!
まっ、まさかッ!吸血『鬼』の父さんを祓おうと!?」
「ジョースター一行あたりが、豆の袋担いでエジプト上陸か?アホか。
それよりどうすんだよ。親父の食う分120個は要るから大袋買うつもりだったのに、小袋すらどこにもねぇじゃねーか、いっそピーナッツで代用するかァ?」
「ここはもう、兄貴の権力でなんとかしてもらうしかねーだろ。なっ、兄貴!」(ポン)
「ウンガロ貴方、ヨーロッパ全土を総べるギャング組織を何だと思ってるんですか‥‥。
‥‥‥‥まあ、他に手段もないですし、やりますけどね。(ピッ、プルルルル‥‥)
プロント?ペリーコロ、急ぎの用なんだが‥‥。」
「ガチでやる兄貴が、一番飛んでるよな。」
「‥‥冗談だって言い出せなくなっちまった‥‥。」
〜その日の晩〜
(ガチャッ)「‥‥‥ただいま‥‥。」
「あ、親父おかえり―。」
「遅かったじゃねーか。いやに顔色悪いが、酔ったのかァ?それとも、飲み会メンツに豆でもぶつけられたか?」
「‥‥正直、酔うどころではなかった‥‥。
店員やカーズが動くたびにあたりを漂う香ばしい匂いと、時折体中から聞こえる『じゃらじゃら』という音が気になって‥‥‥。」
「え。」
「‥‥‥まさか‥‥‥10万粒‥‥?」
(どうやら未だ消化しきれていない模様)
<豆まき・2>
※2月3日、夕暮れ頃
「流石パッショーネ、仕事早いなー。」
「ギャングのイメージ変わりそうだぜ‥‥ただいまー。」(バタン)
「お、遅かったな。豆は買えたか?」
「ああ、兄貴の組織の力でなんとか‥‥‥あれ、ディエゴだけ?父さんは?」
「飲み会だとさ。危険を察知して逃げたかな、あれは。
まあいい、日付が変わるころまでには帰ってくるだろう。今のうちに、今年のフォーメーションを決めるぞ。ザ・ワールドが奪えなかったのは痛かったが‥‥いいか、やつが帰宅した瞬間に奇襲する。」(ガシャン、ガシャガシャガシャン)
「‥‥‥‥あの、ディエゴ‥‥。
今年の豆まきは、そのー、せめて重火器の類はナシにしようかと思うんだけど‥‥‥。」
「さすがに毎年恒例にすると親父泣いちまうだろうしさぁ‥‥。」
「何ィ?お前らまだそんな甘っちょろいことを‥‥去年は楽しく親子交流ができただろう?」
「まぁーマジで楽しそうだったよな、ディエゴは‥‥。」
「なんだ、つまらん。
フン‥‥それにしても、吸血鬼と言っても貧弱なものだな。ザ・ワールドの能力なしじゃ、こんな豆鉄砲一つよけられないとは。
俺なら時を止めずとも、スケアリー・モンスターズの能力だけで十分回避できる。」
「あー、親父も昔似たようなこと言ってたなぁ〜、懐かしい‥‥あん時は弾丸キャッチだったんだよな。」(<弾丸止め>参照)
「流石にスタンドなしでとか言わないあたりやっぱディエゴは抜け目ないというか、油断がないというか‥‥でも、いくら恐竜化で身体能力や動体視力が向上するとはいえ、全弾避けはちょっと無茶じゃ‥‥。」
「ほぅ‥‥‥試すか?」(ニヤリ)
「‥‥‥そういうとこ、ホント親父そっくりだよな。」
で。
パパパパパパーン!!パパパパッパパパパパーーン!!!
「KUUAAAAAッ!!(シュバァッ!)
どうしたどうした!そんな眠っちまいそうな動きで、このDioが倒せるかァァーーーーッ!?(シュババッ!!シュバァッ!)」
「うおおおおッ!!なんッつー跳躍力だよッ!!」
「速ぇッ‥‥当たらねぇッ!!」
「クソッ!狙って撃ってても駄目だ!点じゃなく面で‥‥四人で囲むようにして逃げ場を失わせていけば!!」
タターーン!!タタタターン!!
「あででででェッ!!痛ェッヴェルサスどこ狙ってやがる下手クソッ!」
「テメェが俺の前に立つからだろーがッ!?」
「リキエル駄目だッ!散らばれば同士討ちを狙われるだけだ!ただでさえ僕らは銃に関してはド素人‥‥危険すぎるッ!」
「兄貴テメェそれでもイタリアギャングボスかよッ!?」
「フハハハハハ!!無駄無駄ァァッ!!WRYYYYYYYッ!!」
「畜生ゥゥ〜〜速い上に無駄に鬼っぽい!口裂けてるしキバあるしなんか下手すりゃ親父より鬼っぽい!!」
「クソォォォーーッ!せめて一発くらいィィーーーッ!!」
「‥‥‥とまぁ、そんな感じで、父さんが帰ってくるまでに散々豆を撒きまくったわけで‥‥。」
「結局ほぼ当たらなかったけどなー。スゲーなディエゴ。」
「まぁ、とにかくそんなわけだから、今年は鬼役はしなくて大丈‥‥‥。」
「WRYYYYYYーーーーッ!!おのれディエゴォォーーーーッ!」(泣きながらダッ)
「ああーーー父さん!だから違うんだ!流れでそうなっちゃっただけで別に仲間はずれとかそういうのじゃ本当‥‥父さーーーん!!」
「メンタル弱いよな、あの吸血鬼‥‥さて、と!これで『鬼』は自主的に家から出ていったわけだな。ジャンジャン。ヒヒ。」
「ディエゴ、あなたまさか最初から‥‥。」
「ンン〜?何のことだァ?」(ニヤニヤ)
(策士かつノリノリのディエゴ)
<協奏曲>(3部アニメネタ含む)
「親父の部下にできて俺らにできないはずがねェッ!目指せ、ED出演ッ!やろうぜ『DIOの血統◇協奏曲』ッ!!!」
「ウオオオオーーーーッ!」
「ウンガロお前特に気合い入れろよッ!俺たちの中で一番可能性高いのお前だからな!
俺の回はバトル色強いし、ヴェルサスは正直ウェザーの過去に食われがちだ!その点お前なら直接バトルしてないって点も共通してるし、スタンド名も『狂想曲』だッ!いけるぜッ!!」
「リキエルテメェちょっとツラ貸せ。」
「地味に辛辣!つーかンな弱気なこと言わずに3人で頑張ろうぜ!?
オレ一人じゃ意味ねぇじゃねーかよぉぉ、『ブランド―ブラザーズ』需要あるって、ブーム来るって絶対!」
「ウンガロ‥‥お前‥‥!」
(3人のやり取りを遠くから眺めながら)
「‥‥‥EDデビューの可能性以前に、やつらの出る部までアニメとやらが続くかどうかの確率については‥‥。」
「それ以上は言わないでやってください、ディエゴ‥‥。本人たちもわかっているんです。それでも夢を追わずにはいられないんですよ‥‥。」
(正直長男だって依然ギリギリだ)
<2月7日>
「なぁー、今日って親父の誕生日なんだってさ。」
「え?確か父さんって生年月日不詳じゃなかったっけ?」
「兼、ジョナサンおじさんの命日。」
「ああ‥‥首のすげ替え的な‥‥。」
「いわゆる『新しい誕生祝い』ってやつだな。んで、どうすんだよ?何か祝いとかするか?」
「と言っても、今から急にプレゼントを用意するというのも‥‥しかも僕らの場合、打ち合わせなしに各自で用意するといつぞやの父の日の二の舞ですよ。」
「それな。」
「うーーん‥‥‥。」
「‥‥‥‥‥オレら四人で、ケーキでも、焼いてみる、とか‥‥?」
「お、いいんじゃねぇの?」
「ちっと女々しい気もするが、まあ定番だし‥‥。」
「‥‥やめて。」
「うおおおおッ親父!?い、いつからそこにッ!?」
「頼む‥‥頼むから、やめてくれ‥‥。」(←悲痛な顔)
(父の日どころか、バレンタインの悪夢再来の危険)
<クワガタ勝負>
「赤ーコーナーー、タワー・オブ・グレェェ――ッ!
恐れるべきはやはりスタープラチナをも上回るほどの超スピードと、複数人の舌を連続かつ正確無比に引き千切るパワーと精密動作性!まさに、スタンド昆虫界のキングの名にふさわしい!(注:昆虫型スタンドは現時点で一体のみ)」
『Massacre!!(皆殺し)』
「対するは、青コーナァァー、ゴールド・エクスペリエンスゥゥ――ッ!!‥‥作のクワガタァァーーッ!!!
ゲス医者の脳髄を容易く食い破る強靭な顎はもはや恐怖の域!銃弾から造られたため、防御力も十分ッ!!」
(ガキッ ガキッ ガキッガキッ)
「果たして、最強クワガタの称号はどちらの脚におさまるかッ!!
時間無制限、一本勝負!レディーー‥‥ファイッ!」(カーン!)
「おいコレ、人間が最低一人は犠牲にならねぇと決着つかないタイプの試合じゃね?」
「(バァーーンッ)だから危険な遊びは禁止だと何度言えばわかるのだ息子たちよォォッ!!
グレーフライ貴様も何故協力するッ!?」
(上司の息子×4に強要されたらそりゃあ拒否できませんてDIO様‥‥)
<応用>
「生命を生み出す、受けたダメージを反射させる、感覚の暴走、ワクチン採取、場所探知、身体部位の再生‥‥こんなところですかね。」
「キャラクターの具現化、肉体と精神の分離、んで精神のほうを物語に引っ張って結末へたどらせる‥‥。」
「‥‥俺の能力は、まとめちまえば『過去を掘り出して再現する』の一言だが、裏を返せばこの地球上で起きた、俺が知っている事象はすべて引き起こすことができるってことだ。」
「おい、その派生はずるくないか?
それを言えば俺だって、能力自体は『ロッズを操り体温を奪い、病を発症させる』ことだけど、その病の数だけ出来る範囲がある、応用が利くってことになるだろ。」
「ハッ、たかだか病で何ができるってんだよw血尿だの肺を綿にする程度で応用力とか、しょぼ過ぎて笑えるぜ。」
「ほーお、何ができるか、そんなに知りたいか?ヴェルサス。なら、望み通りお前の身体で試させてやろうか。」
「ちょ、ちょと待てちょと待てお前ら、一旦落ち着け。
喧嘩する前に‥‥多分だけどこれ、前提からおかしい。」
「あぁ?なんだよウンガロ、何がおかしいんだよ。」
「『スタンドの強さは応用力・汎用性』『原則一つの能力の中で、出来る範囲が大きいほど強力である』‥‥なかなか納得のいく理論だと思いますが。」
「オレも最初そう思ったけど‥‥‥。
でも、親父やディエゴのザ・ワールド、『止める』一択で応用もクソもねぇけど超強えじゃん。」
「「「あ。」」」
(『応用力』と『シンプルこそ強い』は常に表裏一体)
<年齢差>
「全くあの弟共はどうしてこう揃いも揃って‥‥!!(ブツブツ)」
「(‥‥‥荒れてるな。また兄弟喧嘩か。
‥‥愚痴に付き合わされるのも面倒だし、放っておきたいが‥‥DIO が見つけるとまたうるさいだろうしな。仕方ない、コーヒーでも淹れてやるか‥‥。)」
「‥‥それにしても、何故こうも何度も衝突してしまうのか‥‥そりゃ突っかかって来る方がそもそもの原因にしても、僕自身は普段は冷静かつ温厚な、争いごとを控えるタイプのはずなのに‥‥。」
「(‥‥‥‥あれは、ツッコミ待ちだろうか。)」
「第一、僕が兄なのにあちらが年齢的に上というのもおかしいんだ。僕が年下だというのも彼らの中で僕が軽く見られる要因の一つになっている。
そう、本来ならば彼らは皆僕より2〜3歳年下のはずなんだから、正しい時間軸で出会っていれば‥‥ヴェルサスたちが皆12,3歳の子供の時に出会っていれば、関係だってもう少し楽に‥‥‥。」
「(‥‥‥‥‥お。)」
「(ひょこ)12,3歳っつーと、オレの場合ヤクこそやってなかったけど、施設がクソで人間不信なって、大人子供関係なく誰も信じられなくなってたころかな。」
「(にょき)俺も、パニック障害の自覚はなかったけど、至る所でテンパって大怪我しまくるガキだった。まぁ目は片時も離せないだろうな。んでヴェルサスは‥‥。」
「(のそ)‥‥丁度、更生施設送りになった時期だな。
で?エラソーに子供なら楽にとか言ってたが?兄貴。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「そもそも兄貴、ヴェルサス程じゃないにせよ、そんな子供に懐かれたりあしらい得意だったりしたっけェ?」
「‥‥‥急に背後から生えてこないでもらえますか。(むすっ)
‥‥ちょっと!ディエゴも何笑ってるんですか!」
(息を殺して笑いをこらえてるのを見つかって結局吹き出すディエゴ)
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そろそろ400ネタにも到達しそうな今日この頃。
自重?無駄一家にそんなサービスはないよ!