<端午の節句・1>

「おい、親父‥‥なんだよ、この‥‥禍々しい巨大な甲冑は。」
「ああ、それか。見事だろう?
 16世紀に生きた英国の伝説の勇者、タルカスが付けていたものだ。悲運の女王メアリー・スチュアートに仕え、数多の歴戦に勝利した伝説の騎士のひとり。その剣は岩をバターのように切り裂き、殺人修練場『双首竜の間』では48人を葬ったと言われる‥‥。」
「‥‥いや、本人この前来てたよな?ワンチェンのじーさんと一緒に、手土産持って。」
「うむ。あの時に少々借りた。ブラフォードのはタルカスが粉みじんに蹴り飛ばしたのでな。
 やはり節句に飾る鎧兜ならば、これくらい派手で力強いものでなくてはなァ。日本の『愛』と書かれた兜とも迷ったのだが‥‥。」
「つまり‥‥‥まさかコレ、五月人形の代わりなのかよ?」
「‥‥正直、騙されて処刑されて300年後ゾンビにされて、相方と違って外道呼ばわりされた挙句救いもなんもなくブチ殺された奴の甲冑って、すっげーー縁起悪そうなんだけど‥‥。」
「なー。しかもアニメじゃ『鎧の破片の散弾銃』も『血の詰まった革袋』もカットされて、ワンチェンの爺さんの次ぐらいに見せ場なくなって、その上『ぶらぶらタルカス』とか商品化されそうなくらいおもちゃみてーに鎖の先で揺れてるシーンなんか出されてネタにされてる奴の遺品(生きてるけど)なんざ、縁起物としちゃ価値ゼロだろ、全くよォォォ。」
「‥‥WRYY‥‥‥そこまで言ってやらんでも‥‥‥。」



(アニメ見てたんでぼろくそ言う次男と四男)









<端午の節句・2>

「なぁーー兄貴‥‥‥ちょっといいかな?」
「なんですか、リキエル。僕は今、父さんに頼まれた菖蒲とヨモギを量産するのに忙しいんですが。」
「うわーー花に囲まれたイケメン‥‥ていうか、軒先に吊るすのと風呂に入れるだけなんだからそんな大量に造らなくとも‥‥まぁいいや。
 ほら、昨日の晩ヴァニラがくくり付けてた鯉のぼりがあるだろ。あれにちょっと、兄貴のスタンド使ってさ。」
「拒否します。
 生命を与えて本物の巨大な鯉にしたところで、水もない空中で生きていけるわけでもないですし、当然本当に空で泳ぐ訳でもないですから、無駄ですよ。ついでに、乗って空を飛べるわけでもないでしょうし。」
「そっ、そんなガキっぽいこと考えないって!ウンガロじゃあるまいし!
 じゃなくて、あれの一番上で泳いでる、あのカラフルなイカっぽいやつ。」
「‥‥ああ、吹き流しですか?」
「あれに、兄貴が生命を与えたら、一体鯉じゃなくて何の生き物になるんだろうなー、って思って‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」


「でぃでぃでぃ、DIO様ぁぁ〜〜〜ッ!!
 外の鯉のぼりの上に、なんかワケの分からないイカに似た色とりどり生物がぁぁ〜〜ッ!!」
「ハァァルノォォォーーーーッ!!!」
「リキエルが!リキエルが言ったせいです!僕じゃないです!」
「やったのは兄貴だろォーーッ!?」



(好奇心が先立った結果の長男と三男)









<Mother’s Day>(<母の日>参照)

「‥‥‥カーネーション。」
「それも一輪とかじゃなく、おもいっきり花束で‥‥。」
「‥‥テーブルに放置、か‥‥。ハァ、親父が懲りねぇ奴だってことはよーくわかった。
 問題は、なぜか『二束』あるってことだな‥‥。」
「ま、誰が犯人かはわかりやすいけどなぁー。」


ガチャッ


「お、お前ら‥‥ちょうどよかった、その、花を見なかったか?この辺りに置き忘れたかと思ったんだが‥‥。」
「ディエゴ‥‥。(がっくり)
 はぁ〜〜、親父といい、なんでこうブランドーにはやたらマザコンが多いんだろうなぁ‥‥。俺らは全然だってのによォォォ。」
「ブランドーというよりは、時間停止系の能力者がマンモ―二の傾向にある、という説も割と信憑性が高いと思いますよ。現に承太郎さんも十分そちら側ですから。」
「ッだだだ、誰がマンモ―二だッ!!
 ちち、違うからな!?別にあの、墓に供えようとかそんなこと考えて用意したわけじゃなくて、単にやたらと町やテレビでフェアだなんだと騒ぎ立てていたものだから‥‥‥!!」
「はいはい、デジャヴ乙。」
「一巡後もまるきり同じ流れを繰り返すってそれなんてメイド・イン・ヘブン?」
「ほら、いいですからこの花束ひとつ持っていってください。どっちがディエゴのでどっちが父さんのかは知りませんが。」
「‥‥‥‥花束、だと?
 ちょっと待て‥‥俺が買ったのは一輪のはずなんだが。」
「へ?」
「じゃ、これはディエゴのじゃねえのか?」
「‥‥よく見ると、こちらの花束にはカードが付いていますね。『by 【J】』とだけ‥‥。」
「イニシャルが『J』‥‥じゃあこれは、まさかあの父さんとタメを張る程にマンモ―二の称号をほしいままにするという空条承太郎のもの‥‥!?」
「なんで空条承太郎がウチに母の日のカーネーション置いてくんだよ。もーちょっと考えろリキエル。」


ガチャッ


「む?お前たち、そんなところに集まってどうかしたか?」
「あ、親父。」
「ディエゴまでいるとは‥‥まあよい。実はその、今少々探し物をだな‥‥。」
「‥‥‥‥親父、また墓参りか?」
「っど、ドナテロ!?その養豚場のブタを見るかのような冷たい目は一体ッ!?
 ちち、違うのだ!?別にあの、墓に供えようとかそんなこと考えて用意したわけではなくてあの‥‥‥。」
「父さん、もういいですから‥‥。もう、喋らない方がいい。会話がかみ合わない。」
「短時間で全く同じやりとりを繰り返すとかまじバイツァってるなーオレら。」
「で、こっちは父さんのでいいとして‥‥この『J』の花束は結局なんなんだ?まさか父さんが二束も買ってきたってわけじゃないだろうし‥‥。」
「じぇ、『J』?一体何の話だ?
 ああ、Jといえば‥‥今日午前中に来ていたJガイルから、『先刻忘れ物をしたので、これからもう一度行く』と今しがた電話があったのだが‥‥‥。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥え?」



(意外ッ!それは母孝行息子ッ!!)









<サマータイム>

「初夏、か‥‥。
 ‥‥‥夏‥‥‥日の出は嫌になる程早く、日の入りは呆れるほどに遅い。太陽が図々しく空を占拠し、夜が最も短くなる季節。
 息子たちは外に出れぬ私を置いて頻繁に遊びに行き、日暮れまで帰ってくることはない‥‥‥。
 ‥‥‥‥‥はあ‥‥夏など訪れなければよいものを‥‥!」(ズーン…)
「‥‥‥じゃあ、冬ならいいのか?」
「冬‥‥‥冬も嫌いだ。息子たちが『冷たい』と言って触れてくれなくなる。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥(うっおとしい‥‥‥)。」
「さりとて秋は、日の入りが早くなるのはいいのだが、行楽だなんだとやはり日中の外出が多くなるのだよな‥‥‥‥。
 春は、それほど嫌では‥‥‥‥あ、いや待て、いつだったかリキエルが『春なんか来なければいい』と言っていた、気がする。花粉症だろうか‥‥。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「ならば、梅雨‥‥。うむ、長雨で日光の差さない日は増えるし、息子たちはそれほど出かけない、というか出かけるなら私も同行できる。おまけに6月は父の日もある。ふむ、悪くないな。期間は短いが‥‥。
 ‥‥日本に引っ越すかな。梅雨の期間が長いというし。」
「‥‥‥‥いい加減にしないと、温厚な俺もそろそろキレるぞ。」



(ぐだぐだ帝王とMK5(マジで恐竜化する5秒前)なジョッキー。大体引っ越すってお前ら今どこに住んd(キンクリ))









<世にも奇妙な>

(家族でテレビ鑑賞中)

♪でれれれでっでっでれれれれ〜、でれれれでっでっでれれれれ〜♪

「‥‥‥このサングラスの男が『ヨニモ』というのか?しかし、タイトルに『の』の文字が足りんな。」
「親父違う。『世にも』は名前でも渾名でもねぇ。」
「俺、この曲苦手なんだよなぁ‥‥。オープニングの音楽聞いただけでも汗が止まらなくなる気がする。
 ‥‥感動系オチの話だけ集めた特選DVDとか出ないかな。」
「えー、そんなんされたら奇妙の魅力半減じゃねーか。毎回ホラー、感動、シュールと色々入ってこそだろ。ま、オレは最後ギャグ落ちのやつが好きだけど。」
「俺は、クズの主人公が最終的に悲惨な目に合うやつが好きだな。見ていてスカッとする。」
「あーー、成程ヴェルサスが主人公なら確実にそのパターンの話だもんなぁ。」
「ああ゛?どういう意味だリキエルコラ。」
「言ったままの意味ではないですか?」
「兄貴は黙ってろ!!」
「あ、兄貴はどういうのが好きなんだ?」
「そうですね‥‥シリーズ全般に言えることですが、ラストのどんでん返しが強烈なものが好きですね。完全に詰んだと思ったところからのハッピーエンドとか、悪いたくらみが上手くいくと思った矢先に世界の全てがひっくりかえるような、そういった話が見ていてわくわくしますね。」
「ああー、成程なぁー。兄貴、勝利宣言した直後の絶頂状態の敵をどん底にたたき落とすの好きだもんなぁ。流石歴代一のドS主人公。」
「ちょっとウンガロ、どういう意味ですかそれは。」
「言ったまんまの意味なんじゃあねーのォ?」
「ヴェルサス、黙ってなさい。」(イラッ)
「グフッ。‥‥‥ん、どうしたよ親父、妙な顔しやがって。」
「‥‥‥むぅ‥‥‥わからん。『ヨニモ』が名前ではないとすると‥‥‥では、この男は一体何者なのだ?」
「‥‥‥‥タモリだよ。」



(奇妙繋がりで)









<視力検査>

「右右左上右、下左斜め右下上左左、右上左斜め左上右下‥‥‥‥‥面倒だ、一番下が左。」
「はい、結構です。えー‥‥‥DIO様、左目20.0。」


「おおおお〜〜‥‥‥さすが吸血鬼。」
「しかも、ザ・ワールドの観察眼もあるし、実際はもっと見えるんだよな。」
「人間止めてるだけありますねぇ。それにしても、ケニーGの果ての見えない長い廊下にこんな使い道が‥‥。」
「クソッ、いい気になりやがって‥‥俺だって動体視力なら、動く物体が対象であれば‥‥ッ!!」
「ディエゴまぁまぁ‥‥。‥‥‥ん?なんか、父さんの様子が‥‥?」


「左右下斜め左上上右‥‥‥左、下、上‥‥‥右‥‥‥。」(眉間にしわ)
「‥‥‥えー‥‥‥DIO様、右目‥‥18.5。」


「なッ、何ィィィーーーーッ!!」
「お、親父‥‥右目の方がちょっと悪い!?」
「ック‥‥おのれ、やはり波紋の傷は癒えにくいということか‥‥忌々しい‥‥。」
「原因あの薔薇かよ!!」
「百年越しの後遺症って‥‥!?」



(ダイアーさんの成果。ジョースターの血で目潰しとかしたら治るのだろうか)









<ポーカー>(他作品ネタ多数注意)

「‥‥‥‥‥‥2枚チェンジで。」
「ヴェルサス‥‥いくら調子が悪くともそんな表情では勝てる勝負も勝てませんよ。
 こういうゲームは運だけで決まるわけではないんです。手札が最悪の時であっても決して自分の手を相手に悟らせず、逆に相手の手を読み、プレッシャーを掛けてゲームから下ろすのだって立派な戦術の一つで‥‥。」
「うるせええええなあああいちいちエラそーによおおおお。
 俺がどうしようとテメーに関係ねぇだろうがよォォ‥‥‥おいッディエゴ!2枚チェンジっつっただろ、早くカードよこせッ!」
「はいはい‥‥。」(シュッ)
「全くもう‥‥‥‥あ、僕コールで。」
「うげェェーーーッ、兄貴もうかよォォーーッ!?」
「ううう、汗をかいてきた‥‥。俺、もう降りようかなぁ‥‥‥いやでも、またブラフの可能性もあるし‥‥。」


「‥‥‥珍しく、息子たちがマトモな遊びをしている‥‥。
 いや、ポーカーも相手によっては危険な遊びになるのだろうがな。魂奪われたりコインにされたり、火炎瓶を投げ込まれたり。
 だが、以前から奇妙もしくは危険な遊びばかりしていたあの子たちが、ようやく歳相応に知的な遊びをするようになるとは‥‥多少は精神が成長した、ということか‥‥。
 ‥‥‥‥‥む、いかん。なんか涙が‥‥このDIOとしたことが‥‥。」
「いかがなさいましたか?DIO様。
 おや‥‥ご子息様方、早速ゲームですか。成程、盛り上がっておられるようで‥‥私も皆様と一緒にカードを買いに行った甲斐がありました。」
「うむ、やはり父として息子の成長を見るのは喜ばし‥‥‥‥‥‥待てテレンス。今、なにか引っかかった。
 買いに行った、だと?館内にトランプぐらい既にあっただろう。それとも、最近のポーカーはトランプ以外で行うのか?」
「‥‥まさか、DIO様‥‥ご存知、ないのですか!?
 今大流行のカードゲーム、『CVポーカー』を!!」
「‥‥‥シーブイ‥‥‥?(嫌な予感が‥‥)」


「おっしゃああああ来たァァァーーッ!!兄貴ッ勝負だ!!
 見ろッ!土壇場でポルナレフ(平田広明)のカードが来たッ!こいつと花京院(遊佐浩二)、ブラフォード(津田健次郎)のカードを組み合わせて『TIGER&BUNNY』のスリーカード、それにジョセフ(杉田智和)と承太郎(小野大輔)の『ハルヒ』のワンペアでフルハウスだぜッ!」
「ゲェェ〜〜!?嘘だろ、ヴェルサスがンな強えの揃えるなんて!
 くっそ、ヴェルサスには勝てると思ってたのに!せっかく兄貴(浪川大輔)とブチャラティ(櫻井孝宏)と広瀬康一(朴路美)で『ヘタリア』のスリーカードができてたのによぉぉ〜〜!」
「俺なんか、結局億泰(高木渉)と吉良(小山力也)でコナンのワンペア‥‥。くそう、なんで残り三枚の内二枚に神父様と大統領が来るんだよ、別ルールならラスボスでスリーカードだったのに‥‥orz」
「ちょwwwリキエル2枚クズカードとかwww
 グフッ‥‥どうだよ、兄貴ィィ〜〜?運だけじゃないとか戦術がどーとかエラソーに語っていやがったが、自信満々にコールした挙句に負ける気分はどうだ?アァン??」
「‥‥‥‥全く、貴方も成長しませんね、ヴェルサス。
 あれほど教えてあげたでしょうに‥‥『勝利宣言は敗北フラグ』だと。」
「何‥‥?」
「どうぞ、僕の手札です。(ばらり)
 岸部露伴(神谷浩史)、エシディシ(藤原啓治)、父さん(子安武人)、徐倫(沢城みゆき)、そしてナランチャ(三瓶由布子)の5名で、『荒川アンダー・ザ・ブリッジ』のストレートフラッシュ。」(バァァーーーーン)
「ばっ‥‥‥馬鹿なァァァァーーーーーッ!!!?」
「うわああッ!すげぇマジで揃ってる!!」
「いくら揃えやすい作品だからって普通5枚来るかよ!?流石兄貴パねえーーーッ!!」
「‥‥‥戦術云々言っておきながら運で勝負するあたり意地が悪いな、ジョルノ。だが、ヴェルサスもポーカー向いてないな‥‥。」
「ちぐしょうーーーーッ!!結局兄貴チートじゃねえかッこのクソがアァァーーーッ!!」


「‥‥‥‥‥‥‥。」(ぐらぁり)
「DIO様!DIO様ッ!?大丈夫ですか、お気を確かに!!」
「‥‥‥もう嫌だ‥‥ディエゴまで付き合って、どうしてこううちの息子たちは‥‥。」(涙目)



(ゲーム関連で続々と新声優が決まり、奇妙でメ『メタ』ァな遊びが誕生)









<続・ポーカー>(無駄家族以外出演・声優ネタ他作品ネタ特盛り注意)

「見よ!カーズ(井上和彦)、ワムウ(大塚明彦)、それにこの俺ディアボロ(森川智之)にジャイロ・ツェペリ(三木眞一郎)!この布陣で『今日からマ王』のフォーカードだ!!
 ふははははは!帝王はこのディアボロだッ!!以前変わりなくッ!!」
「‥‥やれやれだぜ。勝ち誇っているとこ悪いが、眞王は到底レギュラーキャラとは言えねえんじゃあねえか?」
「ふっ、言い訳は見苦しいぞ承太郎‥‥‥。どれ、お前の役は‥‥‥‥ッ何ィィッ!?
 何故、我が腹心のドッピオが貴様の手札にッ!?」
「さぁな。テメェのところにいるのがいやになったんじゃあねえか?
 俺は、DIO(子安武人)、ドッピオ(石田彰)、そしてワムウで『ケロロ』のスリーカードだ。
 テメェの役はフォーカードとは認められねェ、ただのスリーカード。そして、作品知名度としては俺の方が上だな‥‥。」
「ぐ‥‥!待て!ワムウは既に俺の手札にある!同カードを場に出すのはルール違反だろう!」
「ディアボロ、忘れたのか?場に出す枚数に制限があるのは、エシディシ(藤原啓二)とホルホース(大塚芳忠)だけだ。
 それにしても、奇遇だね。私もスリーカードなんだよ・・・DIOと、花京院典明(遊佐浩二)、そして音石明(森久保祥太郎)で、『PAPUWA』のね。
 どうする?役・作品知名度で決着がつかない場合は、同じ部のキャラ同士がどれだけ多いかで決めるんだったか?」
「待て、吉良。その前にプッチとDIOの役の確認が先だろ。」


「‥‥‥‥頭痛がする、吐き気もだ。
 瞼が重くなってきた気がする、汗を拭きたい‥‥。」
「おいDIO、何脂汗流してやがる。こっちは初心者のテメーの為にゆっくりやってんだぜ。」
「DIO、大丈夫かい?ルールで分からないところがあったら遠慮なく聞いておくれよ。」

「(何故だ、何故こうなった‥‥?このDIOはただ飲みの席で息子達の所業について愚痴をこぼしただけだというのに、それが何故こんな謎カードに参加する羽目になる!?
 というか何故承太郎達までこんなに詳しいのだ!まさか本当に流行っているのか!?知らないのは私だけなのか!?)」

「で、プッチはどうだったんだ?」
「私は駄目だね。せいぜい、エシディシと岸辺露伴(神谷浩史)で『はちみつとクローバー』のワンペアだ。他の三枚は、シーザーと承太郎とポルナレフ。ここにジョセフ・ジョースターでもあればね。」
「なるほど。ああ、あとは承太郎(小野大輔)と岸辺露伴で『進撃の巨人』のワンペアができるな。合わせてツーペアか。エルヴィンとリヴァイのペアならキャラの関連性は高いぞ。」
「というか、岸辺露伴以外はリーグのBチームじゃあないか。別ルールならフォーカードになっていたぞ。」
「あ、本当だ。」

どっ!

「(何だ!?今の流れのどこに笑いどころがあった!?
 プッチまで盛り上がって‥‥さっきから奴らの話す単語がほとんど理解できん。エルヴィンとリヴァイとは一体誰なのだ‥‥?)」
「さて、あとはDIOだな。オラ、手札見せてみな。どうせテメェじゃ役の判別はつかねぇだろ。」
「このCVポーカーは、運と駆け引きの他にある種の知識を必要とするからな。まあ、100年前の吸血鬼には荷が重いだろう。(フッ)」
「おのれ、ディアボロ‥‥このDIOをコケにするか‥‥!」
「事実を言ったまでだが?」(フフン)
「さて、手札は‥‥‥ジョルノ・ジョバァーナ(浪川大輔)と康一くん(朴路美)か。ヘタリアのワンペアだな。スイスはぎりぎりで準レギュラーでいいだろう。
 他は、吉良(小山力也)とツェペリ(塩谷翼)とプッチ(速水奨)。プッチとツェペリで一応『南国少年パプワ』のワンペア、合わせてツーペアだが‥‥プッチのものよりも関連性としては薄いな。」
「ああ、旧パプワの方か。確かに、マジックとアラシヤマではな。
 よしッ、最下位決定だな!帝王の座は俺のものだッ!」
「では罰ゲームの物真似だが、どうする?口元に手を当てて陰険に含み笑いでもしてもらうか?それとも鼻毛真拳究極奥義でもやってもらおうか。」
「おいwww吉良、流石にそれは鬼畜すぎるだろwwww」

「(く、くそ‥‥!ここにきてもなお会話の意味がわからん‥‥!
  このまま、なんかよくわからんまま私は敗北するのか‥‥!?)」


「旧‥‥?‥‥‥‥‥‥ハッ!!
 皆、ちょっと待ってくれ!この布陣は‥‥DIO、まさか、狙ってやったのか!?」
「は‥‥?」
「どうしたプッチ、何か共通作品でもあったのか?」
「あったもなにも、これは‥‥‥‥‥‥‥旧キャストと、新キャストの組み合わせだ。」

「「「ッ!!!」」」(ドドドドドドド)

「た、確かに‥‥!朴と小山は広瀬康一と吉良でもあるが、同時に以前までのジョルノ・ジョバァーナとウィル・A・ツェペリのキャストでもあるッ!!」
「だが、こんな役はアリなのかッ!?ルール上では旧キャストについては何も明記はないぞッ!?」
「しかし、半端なツーペアやスリーカードよりはよほど奇跡的な組み合わせだ‥‥。加えて、CV関連での組み合わせなんだから基本ルールにはのっとっているッ!!」
「おい、タイムだ!審議タイムに入るッ!」
「店主ーーッ!!至急ルールブックと声優辞典を持ってきてくれッ!!」

「なあ、あの‥‥‥物は相談なのだが、私もう館に帰ってもよいか‥‥?」
「間抜けがぁ!!ここまできて帰宅は許可しないィィィーーーーッ!」
「‥‥‥‥WRY‥‥。」



(DIO様、ルールを覚えるまで帰れま10状態。)









<感知>

「‥‥‥父さん、遅いなー‥‥。今日飲み会だっけ?」
「にしたって、普段ならもう帰ってくる頃だろーがよォォ。そういや兄貴も今日は仕事長引いてんな。」
「さっきメール送ったけど二人とも返事ねぇ。なぁーディエゴ、なんか出かける前二人から聞いてるかぁ?」
「いや、特には。
 心配なら、店に電話でもしてみたらどうだ?まぁ、二人とも子供じゃあないんだし、多少帰りが遅い程度で気にすることもないと思うがな。
 居場所や行方がわからないとかならともかく‥‥‥。」

「‥‥‥‥‥あ、兄貴移動し始めた。」
「は?」
「あ、本当だ。北の方角‥‥‥ここから西の地点にいたのが、今急に北に向かい始めた。移動速度からいって、車かな。」
「おい、だが兄貴のアジトから北ってことは、ウチに向かってねーぞ?まーたなんかヨソの組織とトラブったかぁ?全くよォォォ‥‥。」
「えっ‥‥‥えっ?
 お、おい、お前ら?急に一体、何の話を‥‥‥。」
「んー、父さんの方は相変わらず動きがないな。北西の方角、カーズの居酒屋がある辺りでじっとしている。まさかこっちもトラブルとか‥‥。」
「いや、同じ場所にジョースターの気配もひとつ感じる。多分承太郎じゃねーかな。あと神父の気配もある。」
「てことは、いつものメンツだな。少なくとも酔いつぶれて置き去られてるとかじゃねぇみてえだし、一応兄貴に連絡だけして‥‥‥。」


ヴーー、ヴーー。


「あ、メール。‥‥‥おおー、さすが兄貴。
 『今アジトを出ました。父さんが飲み会長引いているようなので、途中迎えに寄ってから帰ります。』だとよ。」
「おおー、兄貴もやっぱ感知してたか。」
「兄貴は俺らほど感覚強くはねえが、それでも移動してるかどうかぐらいはわかるしな。‥‥にしても、組織の車で父親迎えに行くってそれでいいのかよギャングボス‥‥。」

「えっ‥‥‥‥え?」



(ディエゴぷちパニック状態。実は一家でディエゴのみ星の痣も血統の感覚もないという)









<願い事>

「元々七夕の習慣は中国の乞巧奠という儀式が元になっており、針仕事を生業とする女性が裁縫の上達を願っていたのが始まりらしい。これは七夕伝説の織姫が機織りの仕事を司っているためそれにあやかってとのことのようだ。
 また、日本でも女性は手芸や書道、男性は手習いの上達を願って笹や竹に五色の糸を垂らしたという。
 このことからもわかるように、現在では願い事が叶うという形に変化してはいるが、元来七夕の願いというのは物事の上達や成長を願うものであって‥‥‥。」
「ッいちいちうるせーーーんだよォォォォこのクソ神父はよォォォォォ!!」(バァーーンッ!と机叩く)
「おおお落ち着けってヴェルサス!せっかく神父様が笹持って来てくれたってのに!」
「うがああああ腹立つ‥‥‥。呼ばれもしてねぇくせに来た挙句延々グダグダ喋りやがって‥‥‥。畜生が地面埋めてその上に笹ぶっ刺してやろうか‥‥?」(イライラ)
「ヴェルサス、冷静に。特に間違ったことを言っているわけではないんですから。(ま、話が長くてうっとおしいことには僕も同意しますが)」
「兄貴そのカッコの中の台詞もっとデケェ声で頼む。」

「まぁともあれ、息子が己の目標を決めるというのは私も父として喜ばしいことだ。
 短冊は十分用意したから、存分に書くといい。」
「上達‥‥上達かァ‥‥‥‥‥『運転』かな、俺は。」
「リキエル、貴方もうそこはパニック症候群が完治するまではよしなさい。命にかかわる。」
「う‥‥やっぱそうかなぁ。じゃあ、精神の成長ってことで。兄貴は?」
「僕は、学業ですかね。一応まだ学生ですので。」
「マジメだなー。ヴェルサスはどうするんだ?」
「‥‥‥幸運ってどうやったら上達すると思う?」
「そこはもう諦めとけよ‥‥。」
「オレはどーすっかなぁ〜〜。今特にやってることもねぇし、上達とか成長っつっても思いつかねーよ‥‥。」
「何もなければ、スタンドのコントロールというのはどうだ?お前のボヘミアン・ラプソディは強力なスタンドだが、全世界への影響は強みにも弱みにもなるからな。
 キャラクターを自在に操り効果範囲を意のままに出来るようになれば、お前はさらなる力を手にすることが出来るだろう。」
「おおお!成程な、さすが親父!よっしゃ、それにするわ!
 そういや、親父は何か書くのか?」
「私か?私は『時止めの時間延長』だ。今は最大9秒だが、まだまだ伸ばすぞ。
 いずれは1分、10分、1時間‥‥まぁ当面の目標は10秒台突破だ。」
「‥‥‥さすが父さん、成長性B。」
「志は大きいほどよいからな。(フフン)
 いかに困難に見える目標であろうと、『なにがなんでもやる』という意志さえあれば大概の事は乗り越えられるし、人間を止める程の覚悟があれば出来んことなどはないッ!現にプッチも覚悟と意志を持って天国という目的へ到達したわけだしな。」
「その神父の目的の尊いギセイにされたんだけどな、俺たちは。」
「‥‥‥うむ、それに関してはプッチ、あとでちょっと話がある。」
「えっ、あの。」
「(うわああッ、父さんと神父様がヤバい雰囲気にッ!!な、なんとかしないと‥‥‥‥あっ!!)ディ、ディエゴ!!ちょうどよかった、ディエゴは何を願う!?やっぱ乗馬とか!?」
「ハァ?突然なんだ、急に。」
「む?おお、ディエゴ。そうだな、折角だしお前も何か願っておくか。何か今後、自分の中で磨きをかけたいものなどはあるか?」
「‥‥‥?磨き‥‥。爪と牙とか?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥違う、ディエゴ。そうじゃない。」



(磨きをかける(物理的な意味で)ディエゴと磨きをかける(精神スタンド的な意味で)DIO様)










    


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 小ネタの更新頻度下がる+全体量も減る+でも季節ネタは出したい
 ⇒結果‥‥1ページの間にすごい勢いで季節が進むことに

 これが‥‥‥メイド・イン・ヘブンの正体か‥‥‥!(違)