<湿気>
「息子たちよ、おやつの時間だぞー‥‥‥‥む?ハルノはどうした?」
「あれ、どこ行ったかな。さっきオレが見かけた時には、冷蔵庫の前でカビだらけのプリン見つめて呆然としてたけど。
‥‥そういやアレ、ひょっとして兄貴が前買ってきて仕事が一区切りついたら食べるって楽しみにしていた限定プリンだったんじゃねーかなー。あの能書きがやたら長い、幸せが訪れるヤツ。」
「なんだと‥‥ッ!?ま‥‥まずい!ハルノはアイス手製のフルーツゼリーよりも、自らが選んで買ったプリンが駄目になったことを怒るタイプッ!!」
「あ、父さん。兄貴なら、ついさっき出かけてったぜ。
なんか『ちょっとチョコラータ狩りに行ってきます』とか言って。」
「何‥‥チョコラータ狩り、だと?」
「おいおい、プリン食えなかったからってチョコレート食いに行って憂さを晴らすとか、兄貴どんだけ甘党なんだよ‥‥‥全くよォォォ。」
「おっしゃ、んじゃ兄貴の分のゼリーオレもーらいっ!!」
「あ、こらこら駄目だぞウンガロ。余ったハルノの分は夕食後のデザートに出すから、お前たちはここから好きな味を一つだけだ。
‥‥‥‥‥それにしても、チョコレートか。あのハルノがそんな大人しい発散方法をしに行くとはなぁ。
私はてっきり、ハルノの性格から考えてもっと直接的かつ暴力的な方法‥‥例えば何の関係もないよその敵対組織を壊滅させに行くとか、そういった八つ当たり的なやり方をするのではないかと危惧していたのだが‥‥‥流石に考えすぎだったか。」
「あっはははは、まっさかァ〜〜いくら兄貴でも‥‥‥‥‥‥。
(‥‥‥そういや、チョコ買いに行くにしてはいやに据わった目をしてた気もするけど‥‥‥‥‥‥まさかな。)」
(何の関係もないカビゲス医者は犠牲になったのだ‥‥)
<カラーバリエーション>
「父さんのフィギュア再販かぁ‥‥やっぱり人気すごいな、父さんは。」
「オレらなんかグッズ化の兆しも見えねぇのになー。他にも名刺ケースとかベビー服とか‥‥こないだ神父があの緑の赤ん坊に着せてたぜ、アレ。」
「マジかよ?まぁフィギュア自体、もう何色出てんだってレベルだからな。女の口紅かよ、全くよォォォ。」
「等身大までありましたからね。僕も何体かはありますが、グッズの種類だけなら父さんが全キャラでトップになるんじゃないですか?」
「だよなー。ま、色々出てるけどフィギュアで一番はやっぱり‥‥‥。」
「黄色「黒ver「赤マント「影ver」だよなーー。」
「「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」」」」(ドドドドドドド)
「‥‥‥やっぱ原作カラーだろ、定番は。」
「ハッ、決まり切った公式色より新たな一面を発掘するものにこそ価値があると思わないか?」
「待てよ、赤が公式じゃねぇとか勝手に決めんじゃねぇよ。扉絵カラーだしジョジョ展等身大フィギュアだって赤マントなんだぜ?」
「落ち着きなさい、三人とも。そもそもジョジョキャラに色の概念はありません。それよりも全体のバランスと完成度こそ重要であって‥‥。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ‥‥
「‥‥‥待て。なにか妙だ。
なんか今日は、何かが足りない‥‥?」
「ええ‥‥何か、きっかけというか、音が‥‥‥あれ、今日ヴァニラさん留守でしたっけ。」
「あっ、いた!おいヴァニラ!何そんなとこで突っ立ってんだよ!普段頼まれもしないのにゴング鳴らしてくるっつーのに!」
「‥‥‥‥。」(そっ、と静かに首を横に振る)
「ッな‥‥!?なんだ、あの穏やかな顔は‥‥!?」
「(ぬっ)成程‥‥そういうことか。
彼はDIOの従者として、正しい判断をしたのだよ。」
「うおおおおおッ!?神父テメェ、どっから生えてきやがった!?」
「神父様‥‥?正しい判断とは、どういうことですか?」
「主イエスはかつて、偶像崇拝を禁じられた。
像とはあくまでも神の姿をかたどり、その像を通じて神を崇拝するためのもの。決して、その像そのものを崇拝の対象にするべきではないとされたのだ。
すなわち。数多あるDIOの姿を模した人形は全て『DIOの姿を形にしている』という点にこそ価値があるのであり、その優劣を決めることなど到底出来ることも、許されるべきことでもない‥‥‥彼は、そう考えたのだよ。
素晴らしい‥‥。私はこれまで、あのヴァニラ・アイスのことをただの露出狂まがいの狂信者だとしか思っていなかった。だが、それは誤りだった。彼はまさしく、DIOに仕える者としてこれ以上ないほど相応しい精神を持った従者だったのだ‥‥!」
「グダグダとやかましーが神父よぉ、結局テメ―は全種類持ってんだろ?どーせ。」
「持ってるとも。当然。
だが勘違いしないでくれ。あくまでもそれは友人として、彼の更なるメディア展開を応援する為の意思でしかなくいわば君たちのフィギュアが万一出た場合DIOが大量購入するであろうというのと同じことでしかなく、あぁでも多分DIO私のフィギュアなんて単品で持ってるか否かって程度だよな畜生が。」
「あの、すみませんが本気でやかましいのでそろそろお帰りください。」
(最後は互いに本音で言い合う神父&ジョルノ)
<海の日>
「WRYY‥‥‥。遅い‥‥‥。」(イライライラ)
ガチャッ。
「DIO様ー、御子息方とディエゴ様がお帰りになられましたよー。」
「おおッ!やっと帰ってきたか!
ええい、忌々しい‥‥日の光に当たれぬこの身体を、今日ほど憎いと思ったことはない。息子四人の海水浴に同行してやることさえ出来ないとは‥‥!ディエゴが代わりに引率を務めるというのもまた恨めしい。なんだあいつは最近本当に兄か叔父気取りか。
‥‥いやいや、冷静になれ私よ。このDIOは良き父として、朝出かけてゆく息子たちを笑顔で見送ったではないか。今更帰ってきた息子たちに対して、恨み事など決して言うべきではない。
そう、良き父の役割とは、例え一日留守番役であったとしても、一日遊んで楽しんで帰ってきた息子たちの報告を、笑顔で聞いてやることにあるッ!!
‥‥だが、ディエゴには多少文句を言ってやる。」
「良き父、理解ある父‥‥‥(ブツブツ)‥‥よし、いける。このDIOはやれる。よし‥‥。」
ガチャッ。
「(バッ)おかえり、息子たちよ!どうだ、海水浴は楽しかっ‥‥‥。」
ひしっ。ひしっ。ひしっ。ひしっ。(←四人分)
「‥‥‥う、WRY?(困惑)
ど、ドドド、どうしたお前達、急にしがみついてくるなど‥‥‥ハッ!!まさか、一日この父と離れていた為に折角の海も楽しめなかったとかそういう‥‥!」
「‥‥‥身体の傷のせいでマフィアに間違われて絡まれまくった。」
「高波にさらわれて溺れて死にかけた。」
「ボートが壊れて沖に流された挙句、なんかサメっぽいのに追われた。」
「何故あんな浅瀬にノトーリアスB・I・Gが流れ着いているんですか‥‥。」
「‥‥‥ハルノまで‥‥‥。
それは、なんというか‥‥災難だったな‥‥。」
「もう嫌だ‥‥一日でどんだけバトルしなきゃなんねぇんだよふざけんなよ‥‥。」
「そもそも父さんやジョナサンおじさんの代から考えて、僕たちの家系が海と相性よい訳ないんですよね‥‥。」
「もうオレ絶対海なんか行かねぇ。今年の夏はもう館で親父と引きこもりまくる‥‥。」
「激しく同意。」
「‥‥‥‥ううむ‥‥。
おい、ディエゴよ。この場合私は息子たちと今後館にいられることを喜ぶべきなのか、それとも息子の不運を嘆いてやるべきなのか。」
「とりあえず、俺も二度と行かないからな。」(げっそり)
(豪華客船が爆発したり大西洋が迫ってこなかっただけマシだったじゃないか)
<動物>
「親父は犬が嫌いだけどよぉー、親父自身もあんま動物に好かれなさそうだと思わねぇかぁ?」
「ああ、確かに。でも大っぴらに吠えられたりする訳じゃなくて、唸ったり距離とって警戒したりで絶対懐かない感じだな。」
「ペットショップやフォーエバーはむしろ例外でしょうね。
というより、普通よりはるかに知能の高い動物でないと父さんの所へ来ないというか。」
「そーそー、そんな感じ。
‥‥そーいや、オレも昔っから動物には嫌われたなー。急に吠えられたり唸られたり。」
「ああ、俺も俺も。普段は温厚とか大人しいとか、そんな言葉は一切信用できないって思ったもんだよ。」
「俺なんか、突然噛みつかれることもしょっちゅうだったぜ。
その点兄貴なんか、昆虫だの動物だの生み出すスタンド使いだし‥‥。」
「僕も大概、野良猫や犬には嫌われましたよ。ブチャラティが手を出すと必ず擦り寄ってくるというのに。
そもそも、自分で生み出した生物だって歯向かいこそしませんが絶対に言うことを聞くという訳でもありませんし。」
「「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」」」」(ゴゴゴゴゴゴ‥‥)
「‥‥‥(スッ、と現われるヴァニラ。手に持ったゴングを掲げ)‥‥ファ‥‥!」
「‥‥ハッ!!!っつーかこれって珍しく俺ら4人全員の共通点か!?」
「え?うわマジだッ!!うおおおおッ、激レアーーーッ!!」
「血のつながりと星のアザ以外、似たとこなんか皆無だと思っていたのに‥‥!」
「そんな‥‥食べ物の好みも服の趣味もスタンドの形態も異なる僕らが、4人全員、しかも父さんとも共通する点があろうとは‥‥これは快挙ですよ。」
「ちょっ、早く父さんに報告に行こう!ほら早く!」
バタバタバタバタ‥‥‥(走り去る)
「‥‥‥‥‥‥‥。(スッ、とゴングを懐にしまう)」
(空振りヴァニラ)
<日焼け>
「‥‥‥随分と、いい色になったものだな。」
「うん?ああ、肌の話か。まあ、この暑い中毎日レースや練習で外に出てればこれぐらいはな。」
「ふぅん‥‥。」(カリッ)
「痛ッ‥‥だからやめろッ!!皮が剥けるほど灼けてはいない!」
「ふん、つまらん。」(ぷい)
「なんなんだ、全く‥‥。」
「まあ父さんの場合、日焼けどころか日光に当たると命に関わりますからね。
日焼けが羨ましい気持ちはわかりますが、あまりディエゴにちょっかいばかりかけるのはよくありませんよ、父さん。」
「っな、違うぞハルノ!?別にその、このDIOが日焼けごときを羨ましいなどと思うわけが‥‥!
だ、大体、人間であった頃から日焼けに良い思い出などないしな。赤くなって痛むわ、夜になっても熱が引かぬわ‥‥。」
「ああ、俺も小さい頃はそうだったな。農場で氷が自由に使えるわけでもないから、夜になってから井戸から水を汲んできて冷やしていた。
まあ、二十に近づくにつれて徐々に普通に焼けるようになったがな。肌が日光に慣れて強くなっていったのかもな。」
「ああ、わかるわかる。私も大学でラグビーやる頃には大分肌質が変わって普通に黒くなるように‥‥‥‥‥‥。」(ふと、押し黙る)
「‥‥‥‥‥‥。」(同じことに気づいた)
「‥‥‥‥?どうしました、二人共?」
「‥‥‥‥要するに、身体の作りから体質までほぼ同じということではないか。不愉快だ。」(ぷい)
「それはこっちのセリフだ。」(むすっ)
「(‥‥本当に親子か兄弟みたいな会話してるな‥‥。)」
(親子で肌質がまるきり同じになったり手の形が同じで気持ち悪いことってありませんか、我が家だけですか)
<化粧>(無駄家族以外も出演)
「ああ、やっと夏が終わる‥‥。ようやく汗でファンデが流れ落ちるこのうっとおしい季節ともアリーヴェデルチか‥‥。」
「ディアボロお前、口紅は知っていたがファンデーションなどつけていたのか。
化粧してなおその顔色とは、流石は疲れた三十代だな。」
「全くだ。あのような粉を塗りたくって皺を隠すなど、老いさらばえる人間共の生み出した浅知恵よ。永遠の時を生きる我々には無縁のものだ。
そんなものにすがるくらいなら、いっそ貴様も吸血鬼になってみてはどうだ?ちょうどこのカーズが日中暇に任せて作った石仮面がここに‥‥。」
「結構だ。永遠と言ったって、どうせ日々の死因が『波紋』か『日光』の二択になるだけだ。
そもそも、血の通ってない青白い顔で言われたところで羨ましくもなんともないしな。お前らこそ、たまにはチークでも使ってみたらどうだ。」
「生憎、塗るのは唇と爪のみと決めているのだ。そうだ爪といえば、見ろ。」(すっ)
「うわっ、なんだその黄色。どこで買ったんだそんなもの。」
「良いだろう?部下からの夏の貢物だ。(ドヤァ)
このDIOの為だけに作らせた特注品だそうだ。似合うだろう?」
「‥‥普段の真っ赤も大概おかしいが、お前のセンスはいよいよ終わっているな。派手なばかりで品の欠片もない。」
「なんだとォ?ディアボロ、貴様こそもう少し明るい色をつけたらどうだ。毎度そんな沈んだ色の口紅ばかりつけてきて、そんなことだから辛気臭い顔色になるのだろう。」
「大きなお世話だ。センス最悪の人外ごときが、人が折角買った秋の新色にケチをつける気か。」
「ほほう、やる気か貴様。」(ガタッ)
「よさんかDIO、店内乱闘禁止だ。どうしても暴れる気なら、ディアボロと貴様の手と手を溶接して強制仲直りの刑に処すぞ。」
「‥‥‥。」(座りなおす)
「それにしても、新色だ特注だというが、市販の『こすめ』というのはどうにも効きが悪いというか、インパクトに欠ける。
店員の勧めでいくつかアイシャドウを試してみたのたが、やはり自分で調合した顔料が最も馴染む。まあ、所詮は貧弱な人間の発明品というところか。」(ドヤァ)
「‥‥いや、貴様のその青まぶたはもはや刺青の域だろう。」
「というか、究極生物が店まで行ってコスメ買うんじゃあない!よく勧めたな店員も!」
「おーい、そこのカマ三人組。
カマトークで盛り上がってねぇでこっちで飲め。店主はいい加減調理場戻れよ。」
「っな、誰がカマだ誰が!」
「そうだ訂正しろ承太郎!この人外どもはともかく俺は正常だ、ノーマルだ!」
「WRYYYYYYYッ!!貴様ディアボロ!」
「違うよ承太郎、あれは『ガールズ・トーク』というものだよ。」
「プッチ!君までッ!?」
「つーか神父、テメーもその認識でいいのか。」
(カーズ・ディアボロ・DIO様の女子力は異常)
<親心子心>(ASBネタ注意)
「別にですね、僕だって父の気持ちを否定するつもりはないんです。
むしろ、立派だと思いますよ‥‥『子供に決して手を上げない』と、そう初めに誓う親は多くとも、実際にそれを完全に守れる親は多くないでしょう。
ましてや父は世間的には邪悪と称される存在で、息子の僕らとは最近になってからやっと一緒に暮らし始めたような関係で、その上人間をとっくにやめた吸血鬼ですよ。
そんな父が、自らに誓いを立てて、それを守り抜いて僕らと接していてくれる。現に僕は一緒に暮らしてから一度だって父に殴られるどころか、暴言を吐かれたことすらありません。それは本当に感謝してます尊敬してます自慢の父親です。
しかし、しかしですね‥‥‥‥‥なにもそれを、ゲームにまで適用させることはないと思いませんか!?
ただのゲーム、それも格闘ゲームなんですよ!?そりゃ画面上じゃ父と僕が戦ってるように見えますけど、ただのキャラクターなんですよ!?だってのに『このDIOの姿をしたものが息子を殴るところなど見たくない』って部屋にこもっちゃうってどんな豆腐メンタルなんですか!!
特殊掛け合いだってあるのに‥‥言っときますけど、僕とジョナサンおじさんの掛け合いは無いんですよ、そこの辺わかっているんでしょうか?
別にそれでゲーム機を壊したりとかテレビを破壊したりなんてことはしませんが、それでも悲しそうな顔して部屋に戻ってしまうとこっちだって色々と気まずいじゃあないですか!それでも帝王ですか!
おかげで、兄弟と対戦する時とかどうしようもない時は父に気を遣ってひっそり深夜にプレイしているような状態ですよ。‥‥‥というか、本来夜に活動するはずの父が僕らのために日中起きて夜寝てるというのに、僕らの方が夜間に起きて昼間眠ってるってどういうことなんですか本当。思いやりすれ違ってませんかどこの聖者の贈り物ですか時期が早い上に父含め僕ら家族誰ひとり聖者と呼べる人がいないんですが。
ちょっと!!聞いてるんですかミスタナランチャ!」
「‥‥なぁミスタ、ジョルノあれ、酔ってるんだよな?な、そうだよな?」
「あー‥‥まぁ、な。ワイングラス二杯空けただけの状態を『酔ってる』と表現できるんならな。」
「‥‥‥ジョルノ。お前の主張は非常によくわかったが、今日の趣旨は『護衛チームの中で一人だけプレイアブルキャラとして参戦できなかったアバッキオを慰める会』だから、そろそろ話題を譲ってやってくれないか。」
「いいえ、ブチャラティ。悪いですがボス権限であと7ページは語らせてただきますよ。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「大体、我が家にだってディエゴとかヴァニラさんとか、参戦できず無念の人はいるんですからね。弟たちはそもそも期待してなかったとは言え、それしきの甘えは許しませんよ。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥おい、誰かご家族に連絡して引き取りに来てもらえ。」
(この後リキエル辺りが来て平謝りしつつお持ち帰り。とりあえずフーゴ(恥パーver)参戦おめ!そしてアバ(と暗チ)どんまい)
<女心娘心>(ASBネタ注意2)
「別にね、あたしだって丸ごと否定するつもりはないのよ。
不満は残るけど、全部に納得してない訳じゃない‥‥元々キャラ数多い漫画だし、オールスターっていったって本当に全員出られる訳じゃないもの。で、制限があれば人選に偏りを感じるのだって仕方のないことよ。
とりわけ、あたし達の出てる6部なんてこれまでメディア展開一切なかったミソッカス部扱いだし、3人出られただけでもめっけもんよ。ウェザーだってステージギミックとしては出たし。ま、F・Fは流石に勿体ないと思ったけど、射撃系キャラ多いしね。キャンペーンには出れたし。
で、女キャラが少ないのだって、まあ元々キャラの大半が男性なんだからむしろ自然な成り行きよ。ま、流石にあたしとリサリサおばあちゃんだけとは予想外だったけど。」
「ヘイッ徐倫、喧嘩売ってんなら即買うぜ。」
「だ、だってほら、巷でも大体エルメェスは兄貴枠って‥‥‥ひててて、ごめんごめん舌にシールはマジで勘弁して。
‥‥‥‥ま、とにかく、大抵のことは納得ができてるわけよ。‥‥だけどね‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥。」
「トリッシュ‥‥‥ユカコ‥‥‥あんたたち二人が参戦してないってこと、それだけが、どうっしても『理解不能』なのよォォォォ〜〜ッ!」(ダンッ)
「徐倫‥‥‥。」
「別に、私は気にしてないわ。康一くんの雄姿を見ることができるならそれで十分よ。いとしい康一くんとバトルなんかしたくないし。
‥‥‥勿論、『タッグバトル』なんてシステムがもしあったなら、話は別だったけどね。それなら製作者の首をねじ切ってでも参戦してみせるわ‥‥。」(ザワ‥‥)
「落ち着けって。髪伸ばすな飲み物に入る。」
「ユカコはそれでいいかもしれないけど‥‥‥でもトリッシュ、あんた5部のヒロインじゃない!しかも4部6部と違ってほぼ唯一の女子、紅一点!!
おまけに近距離パワー型スタンド持ち、かつラッシュ掛け声持ちのあからさまな格ゲー向きキャラ!どう考えたって出さない理由なんかないじゃない!オカシイわよ絶対!
ああもう今からでもCC2本社に殴りこんでやるッ!!」
「ちょちょ、ちょっとちょっと‥‥‥さすがに落ち着いてよ、徐倫。
でも‥‥‥ありがとう。あたしの為に、そこまで怒ってくれて。」
「だって‥‥!もう、なんなら今からでもアナスイのDLC枠を譲ってあげたいくらいよ。」
「オイオイ、配信済み配信済み。」
「いいのよ、徐倫。その気持だけで。
あたしもね、ユカコと同じよ。ブチャラティやミスタ、ジョルノ達が頑張っているのを見てるだけで十分。それに、『柔らかくする』ってゲームの技で表現するの難しいしね。
‥‥‥それよりも‥‥‥正直、うちの父親が突然各所で強キャラ扱いされ始めたことのほうが‥‥‥‥。」
「え?‥‥ああ、そういやトリッシュん家のお父さん、今回のでかなり株上がったんだってね。」
「一応あたしも昔殺されかけたりとか対決したりしてたし、強いこと自体は十分すぎるほど知ってるんだけど‥‥‥なんかこう、普段の生活の様子とかレクイエムの姿とか見てると、ギャップというかなんていうか色々モヤモヤモヤとこう‥‥‥‥‥ああー、何かもう、いっそこの胸のもやもやを拳に込めてあいつに思いっきりぶつけてやりたい、ラッシュで。
あ、そうなるとやっぱ参戦すればよかったかも。」
「そうよトリッシュ!今からでも間に合うわ、第五回DLC枠にねじ込んで参戦するのよ!大丈夫よ最終DLなんだから多少の無茶は許してもらえるわッ!
で、そのついでにうちのおやじの6部バージョンも参戦をッ!!ジョセフおじいちゃんとかDIOさんとか2パターンある人いるし十分需要も可能性もあるわッ!それがダメならせめてSPコスでも可!
んでその状態であたしと対戦するときは『若い』云々の台詞が入らなかったり、決着時に『成長したな‥‥‥徐倫』の台詞が入る仕様でッ!!さぁ来いッCC2!!」
「徐倫おめーハナからそれが狙いかッ!!」
「おーい、承太郎。貴様のところの娘がまた女子会でタガ外してるぞー。」
「‥‥‥やれやれだぜ‥‥‥ちょっと一発殴って止めてくる。」
「嬉しいくせに、素直じゃないなぁ‥‥。ところでディアボロ、君のところの娘まで来ているけど、いいのかい?確か未成年じゃなかったかい。」
「ああ‥‥まぁ、別に自己責任なら構わん。
どのみちプライドの高いやつだから、正体を失くすまで飲んだり潰れることはないだろう。失態を晒したり他所に迷惑をかけなければ、外で何をしていようと特に干渉はしていない。あいつにも交友があるしな。」
「いッ、意外に大人な対応をッ!?」
「単に、口挟んで殺されるのが嫌なだけだろう?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
(それぞれの親子の形。なんだかんだで仲良し(?))
<対応>
Q.貴方は足を怪我した状態で、地下納骨堂のシェルター前にいます。
貴方の目の前には、「落とし物」の包みを広げた幼妻が立っています。包みの中身の生首と貴方の頭部が接触すると、貴方の頭部は消滅します。幼妻との距離はおよそ腕一本分ほど。
この状況を、貴方のスタンドを用いて切り抜けて下さい。
「‥‥‥これは‥‥‥一瞬の判断が鍵ですね。
僕なら、包みの中身を植物に変えますね。地面に根を張り、こちらに近づいてくることがないようにした上で、逃走。敵の女性の足止めも兼ねて、ツタ植物にして相手に絡ませるというのもありですね。」
「掘る。穴掘って落とす。んで埋める。」
「うわあああっそっ、想像しただけでまぶたが‥‥‥!!
え、えーとえーと、ロッズで生首の肉を腐らせ‥‥‥いや待て、生首って死体だから体温がねぇ、しかもたとえ腐ったところで俺の頭部であることに変わりはないから意味がねぇッ!!うわあああ駄目だ詰んだああああ。」(←orz)
「んー、『地下シェルター前』って舞台設定が結構ネックだよなァ〜‥‥。その場に出現できるキャラクターがいなけりゃ、オレも多分詰みだ。非常口にピクトさんでもいてくれりゃギリで阻止できるかもしれねぇんだけどなぁぁ〜。」
「どんなに素晴らしい能力を持っていても、結局は使う者次第‥‥。たとえ時間を操り、世界を支配するほどの能力を持っていようとも、本体が貧弱な人間では呆気なく死ぬ。
うむ、つまりは吸血鬼最強ということだな。」(フフン)
「‥‥勝ち誇ってるとこ悪いが、そもそも俺が足を負傷なんかしたのは前世のお前が最終決戦中に油断しまくった挙句ブン殴られて片足ふっとばされた、その因果のせいだからな。」
「何ィィッ!?ちょっ、ちょっと待て!貴様の戦略上の選択を勝手にこのDIOのせいにするんじゃあないッ!!」
(戦略を考える系のネタは軽くドリームマッチ的なノリがあって好きだ)
<作戦会議>
「落とし穴はどうだ?定番だろ?ヴェルサスもいるし。」
「いちいち全部の場所に掘っとくのか?手間かかりすぎだろ。しかも外に出てくるかもわからねぇのに。」
「基本的に、地の利はあちらにありますからね。僕らは襲撃する側なのだから、むしろこちらが地雷や穴のトラップを警戒しなくてはならないでしょう。」
「なるほどー。つーことは、相手が籠城決め込んでても通用するような手‥‥んー、窓から泥水でもぶっかけるとか?」
「悪くはねぇが、そのためにわざわざバケツ両手にぶら下げて移動するのか?」
「ホースで水‥‥も、都合よくどこにでも蛇口があるわけじゃねぇしなぁ‥‥。‥‥‥‥いっそンドゥール同行させるか?」
「さすがにゲブ神は攻撃力が高すぎますよ、ヴェルサス。最悪死人が出ます。
こういうのは、ほどほどが一番いいんです。ここは無難に、爆発物系はどうですか?」
「無難の『ぶ』の字も感じられねーが、興味はあるな。どんなだ?」
「チャイナとかで昔ニュースになったでしょう、衝撃を与えると破裂して爆裂四散するスイカの話。あれをカボチャで作って投げ込めば、季節感もばっちりですよ。」
「おおー、面白そうだなぁー。だけど、そんなカボチャどうやって用意するんだよ?今から膨張剤入れて育てるのかぁ?」
「そこはまぁ、僕のゴールド・エクスペリエンスで本物の爆弾をカボチャに変えれば、簡単に。」
「うわーー破壊力バツグンー。(棒読み)」
「ほどほどとは何だったのか‥‥。
んで、兄貴。結局俺ら、そのカボチャ担いで移動する羽目になるんじゃね?」
「‥‥‥‥あ。」
「んー、『一手』惜しかったなー。」
「うーん‥‥俺達は移動しながら襲撃を繰り返すわけだから、設置型の罠は用意が難しい。かと言って武器を持参するのも、液体や重すぎる物体だと問題がある‥‥‥‥‥‥ハッ!!
そうだ、ガスか!!」
「「「オオオオオッ!!?」」」
「なるほどなー、スプレー缶なら複数持ち歩いても軽い。その上鞄や籠ん中に入れちまえば武装にも気づかれにくい、つまり相手を十分油断させられる!おおー、冴えてんじゃねーかリキエル!」
「だろ?しかも、窓の隙間や通気口から吹き込んでもよし、油断して玄関から出てきたところで顔面に直接浴びせてやってもよし!距離関係なしの万能だぜ!」
「人体に影響ない程度のガスっつーと、笑いガスとか催涙スプレーだな。殺っちまってもいいような相手(例:ディアボロ等)には、いっそジャスティスでも仕込んでみるか?あ、神父のクソ野郎にはやっぱ純酸素だな!」
「毒や薬のたぐいなら、ワンチェンさんに相談してみるのもいいかもしれませんよ。今からお店行って間に合いますかね?」
きゃっ、きゃっ♪
「‥‥‥‥どう聞いても、ハロウィンの『Trick(いたずら)』の域を大幅に逸脱してると思うんだが‥‥‥‥さて、どうツッコんだものか‥‥‥はぁ。」
(企み四兄弟と頭痛ディエゴ。ご近所の大人の皆様ー、逃げてーー!)
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5年で300ネタちょっとということは、およそ一年で60ネタ、一ヶ月あたり5ネタということか‥‥。
なかなかのパワーとスピードだと思ってもよいのではないだろうか。(自画自賛)