<TRICK OR TREAT?>(無駄家族以外も出演)
リンゴォォーーン……
「「「TRICK or TREATォォ〜〜〜ッ!!」」」
「ジョルノの親父さんこんばんはーーッ!菓子くれーッ!」
「(ガチャ)ああ、ハルノのギャング仲間か、よく来たな。全部で6人か……。」
「あ、いや、俺とアバッキオは付き添いのようなものですので、どうぞお構いなく。」
「そうか?では、残りの4人分を……。」
「駄目だッブチャラティ!!『4』はいけねぇッ!!『4』人分なんてもらったら大変なことになるぞ!?
そんな不吉な数字を受け取るくらいなら、こいつらの分も含めてやってくれ。一応仮装してるといえなくもないし。顔に札貼りつけただけだけど。」
『アギギーーッ!』『俺ラニモクレーーッ』『ウエェーーーン』
「……………面倒だな。丁度パンプキンパイが1ホールあるから、丸ごと持っていけ。どうせ皆で食べるのだろう。」
「「「おおおおーーーッ!!ありがとーございまーーす!」」」
「時に、トリッシュよ…。先程ディアボロと電話していたら突然通話が切れたのだが、何か知らんか。」
「ああ、父なら今日は『棚に飾ってあったジャック・オ・ランランが落ちてきて頭をかち割られて死亡』です。」
「そうか……相変わらずだな。」
リンゴォォーーン……
「「「トリック・オア・トリートーーーッ!!!」」」
「はいはいはい……(ガチャ)おお、これはまた定番な仮装だな。狼男にフランケンシュタインに………ふむ、しかし骸骨男は少々縮尺がおかしいことになっているようだが?確かウンガロが見ていたアニメ映画にもうちょっと細長いやつが出ていたが……。」
「シーーッ……それ以上言うと、あっちで睨んでる継ぎ接ぎ女がメデューサに変身するッスよ。康一の衣装、あいつがセットで作ったらしくて。」
「あのースンマセン、これウチの親父と兄貴からです。行くなら一応挨拶しとけってうるさくって。」
「ん?おお、そちらのフランケンは虹村の息子か。なるほどな。では兄の分も菓子を持っていくといい。ほら。」
「あ、ども………うおおッ仗助見ろよこれ!リンゴあめにキャラメルがかかってナッツがまぶしてあるッ!!すっげぇーー!」
「億泰おめー、親父さんの肉の芽について一発文句言ってやるって意気込んでたのはどーしたんだよ。」
「ほほう!そこの小さなジェイソンは、もしや吉良のところの息子か?成程、蛙の子は蛙というが、殺人鬼の息子が殺人鬼の仮装とは面白い。」
「あのぉ……息子といっても別に血はつながってないので、念のため。」
リンゴォォーーン……
「「「「TRICK OR TREAT〜〜ッ!!」」」」
「(ガチャ)お、徐倫達か。そろそろ来るころだと思っていたぞ。
しかし、徐倫はよく来ることができたな。三日前に交通事故を起こしたばかりだと聞いたが。」
「い、いや、まぁその……逮捕まではまだもう少し時間があるというか……。」
「ふむ……まあいいが。ほら、リクエストしていたガトーショコラ。」
「きゃーーー♪ありがとうッDIOさん!!」
「すいませーん、菓子もだけど、水分も分けてもらえます?ここに来るまでに水筒空っぽになっちゃってェー。」
「ム、少々待て。紅茶かワインくらいしかないが……。」
「………あ、そういえばさっきヴェルサスたち見かけましたよ。うちのひいひいひいおじいちゃん家あたりで。……で、その、リキエルなんですけど……あの格好って……うくくく……!」
「ああ……。今年こそ採用したらしいな。巨大ロッズ着ぐるみ。」
リンゴォォーーン……
「あ、あの……と、TRICK or TREAT……?」
「(ガチャ)おやおや……これはまた、随分と若く可愛らしい魔女が来たものだ。隣の君は、森の妖精かな?」
「いいえ、シュガーは泉の番人なのです。」
「あ、あの、お聞きしたいのですが……あなたは、ディエゴ・ブランドーではないんですよね?よく似てはいるけれど……。
その、ディエゴ・ブランドーは今、ご不在でしょうか……?万が一会ってしまうようなことがあったらと思って、私一応『プレゼント』……というより、『落とし物』を持ってきたのですけど……。」
「……………ディエゴなら今奥にいるが、今晩外には出さん。だからその手に持った包みをしまってくれ。
そうか……君がディエゴの敗因となったルーシー・スティールか。いや、怖がらなくていい。死んだのは油断したアイツの責任だし、そもそもこれもまた因縁……そう、ブランドーとペンドルトンの宿命のようなものなのだろう……。(遠い目)」
「はぁ……。」
「まあ、ともあれ来たからには菓子を……(ころり)おっと、チョコレートが……。」
「(ひょい)……あなたが落としたのは、この骨の形をしたホワイトチョコレートですか?それとも……こっちの『人間の足の小指の骨』?」(ドドドドドドドドドド)
「……とりあえず、そっちの骨は私の友人に返してやってくれ。」
ドサァ!
「っづぁーー………疲れた。まったく、この辺りも随分子供が増えたものだ。お陰で菓子の用意が追いつかん。
しかもこの後まだボインゴとかマニッシュ・ボーイ(来るのか?)とか、去年ジョジョの所に来た私似の少年とかが来ると考えると、用意してある菓子でも足りんかもしれん……。
仕方がない、パンプキンスコーンでも作るか。あれならすぐに焼ける……。おいッディエゴ!ぼさっとしていないで貴様も少しは手伝わんか!」
「………というか、ジョジョ界最強のラスボスと謳われている奴の家にこんな気安く子供が来ること自体が問題だと思うんだがな、俺は。」
(しかも手製の菓子とか、DIO様サービスよすぎる)
<性的嗜好>
「………ならぬ。エンヤ。お前とディエゴを会わせるわけにはいかん。」
「何故ですじゃ、DIO様…!DIO様の新しい御家族と言うならば、このエンヤがご挨拶しないわけにはまいりませぬ。ましてやDIO様と同じスタンドをお持ちだというのならば、なおさらこのワシが自らその力を見定めなければ……!」
「駄目だ、許可しない。これはエンヤ、お前の為に言っているのだ。」
「ワシの、為……?」
「そうだ。お前の………貞操の為に…。」
「てッ、貞操ですと!?」
「ああ…。身内の恥だ、あまり言いたくはなかったが……実は、ディエゴには一度結婚の経験があるのだ。相手は、83歳の老婆だった。半年後に結婚相手と死別した後は再婚の気配もなく、競馬界の貴公子として人気が出た後も浮いた話ひとつなかった。
ここまで言えばもう分かるだろう……。そう、ディエゴはジェロントフィリア(老人性愛)の性癖を持つ、いわゆる バ バ 専 なのだッ!!」
「なッ、なんですとォォッ!?」
「故にッ!エンヤ、貴様とディエゴを会わせるわけにはいかないのだ…。ディエゴがお前と会い、万が一にでも貴様に惚れてしまいでもしたら……!
お前には息子もいる。私にとってもお前は信頼のおける腹心だ。交際など認めるわけにはいかん。だが、ディエゴは私と同じく目的のためならば手段を選ばない男…。もしも奴が実力で貴様を手に入れようとしたならば、世にも恐ろしいR−18Gな展開が……ッ!!」
「テメ何を勝手に人の性癖捏造した揚句好き勝手な事ほざいていやがるゥゥゥッ!!!」(KUAAAAAAッ!!)
(ディエゴ老女好きネタは「歴代ジョジョが兄弟だったらスレ」より。しかし主と同じ顔したイケメン若者に迫られたらエンヤもついぐらっと来ちゃうかもしれない…。)
<黒い疑惑・1>
「結局、白いネズミ走らせて主人公の兄貴殺したのってディエゴなのか?」
「そんな昔のことまで覚えていない。(すぱっ)」
「……あの、ディエゴ……そんなバッサリと。一応人ひとり手にかけているかもしれないんですよ?」
「刺したとか焼いたとか毒を盛ったとかならともかく、そんなネズミ一匹どうこうしたかなんてこと、いちいち覚えていられるわけないだろ。母さんが死んでからはとにかく生きることで手いっぱいだったし。
ただ、仮に俺がニコラスを殺したとして、その動機がよくわからないがな。自分が働いている家の将来有望な長男坊を事故に見せかけて殺して、それで俺に何かメリットがあるわけでもない。
いつかジョッキーになった時の為に、将来のライバルを先に潰しておく?それにしたって、ジョースター兄弟の会話から白ネズミの話を知って、わざわざ森から白ネズミを捕まえて放したってのか?或いは落馬する細工をした上で後から白ネズミが通ったと叫んで疑いをなくして?いくらなんでも回りくどすぎるだろ。
まぁ、そこまでやっていいくらいの動機がもしあったのなら、それでも実行したかもしれないがな。あの頃はとにかくやれることは何でもやったから。」
「ディエゴ……貴様、貴重な青春時代をそんな打算計算づくめで過ごして、むなしくはなかったのか?」
「(ムッ)だったら、そういうお前はどうなんだ?
俺とは違って、さぞご立派な青春時代を過ごしたんだろうなァ。大学で首席だの、ラグビー部のエースだの。だが、まさか一つも打算のないまっさらな子供時代だった訳じゃないだろう。」
「まぁ、財産のっとり計画があったから当然子供のころから色々と策謀をめぐらすことはあったが……。えーと、ボクシングの試合に時計にエリナに犬に……学生時代は極力ジョジョを孤独に腑抜けにすること尽力していたし……。
んん?そういえばラグビー部に入部したのも、確か先にジョジョが勧誘を受けて、ジョジョが部活を安息の場にできないように一緒に入部したんだったか……。」
「……おい………。」
「大学の法学部は……遺産相続の際に法律の知識が必要だと思って選択して……んんんん?
ちょっと待て……このDIOの青春に、果たして策謀がらみ以外のものがあっただろうか……?」
「首かしげてる場合じゃないぞそれ……。」
「父さん………!」(ぶわっ)
「親父……。」(ほろり)
(家一つ乗っ取るのにここまで一生懸命になれるDIO様って、努力家なんだか完璧主義なんだか要領悪いんだか……)
<黒い疑惑・2>
「やっぱ、83歳のババアとの結婚ってのは財産目当て?」
「当然だろ。
というか、それ以外にどんな理由があるんだ。」
「やはりババせ………。」
「黙れ節操なし人外。」
「結婚半年後に婆さんが死んだのも、ディエゴが殺したって説があるけど……。」
「それは俺じゃない。というか、元々最後を看取ってやる約束で結婚したんだよ。それが相手の出した唯一の条件だったんだ。
まぁ、今思い出しても妙な婆さんだったよ。俺は最初から『あんたの遺産が目的だ』と相手にも明言していた。その上で、相手も納得して、俺との結婚を承諾したんだ。
いくら夫も子もなく遺産を遺す相手が誰もいないからって、普通見ず知らずの男からの求婚なんか受け入れたりしないだろう?だが彼女は、『あなたの行く末に投資したい』と言ったんだ。
『あなたは他の人とは違う、とてつもない力を持っている』と…。『私が遺したもので、あなたがどこへ向かうかを知りたい』『そばであなたの人生を見てみたい』『それだけでいい…それだけが私の望み』だと…………。
………おい?お前ら、急にどうした?妙な顔をして。」
「……………エンヤさんだ………。」(ひそひそ)
「……ああ……一巡後のエンヤ婆ちゃんだ………!」(ひそひそひそ)
「ちょっと待て、てことはディエゴが一巡後の父さんなんだから、つまり父さんたらエンヤ婆ちゃんと……!?」(ひそひそガクブル)
(ワンチェンといいエンヤといいデェイゴの結婚相手といい、ブランドーって妙にお年寄りに受けがいいよね)
<クイズ>
「「「「ラスボス・マニアッククイズ〜〜〜ッ!!」」」」
「はい、本日の挑戦者は7部ラスボス、に惜しくもなりそこなったディエゴ・ブランドーさんでーす!はりきってどうぞー!」
「オイ待てウンガロ、誰がなりそこないだ誰が!!一応最後の敵だったろうが!!
クソッ、馬鹿にしやがって……。クイズだか何だか知らないが、やってやろうじゃあないか。
これでも、DIO のスタンドについて色々と調べた時に、ついでに他のラスボスについても情報収集していたんだ。直接の面識まではないが、ディアボロだろうと吉良だろうとカーズだろうと、基本的な情報ならば既につかんでいるッ!!」
「なかなかの自信ですね。流石はディエゴです。それでは、第一問。
僕らの父親にして3部ラスボスのディオ・ブランドーは『100年の眠りから目覚め海底から蘇った』と言われていますが。」
「ふんふん……。」
「厳密には100年ではありません。
さて、父さんが海底にいたのは正確には何年間でしょうか?」
「……………えっ。」
「第二問ッ!
あのクソ神父……6部ラスボスのエンリコ・プッチの『ザ・ニュー神父』という呼称がアオリとしてついたのは、@緑の赤子との合体時、AC−MOON発現時、Bメイド・イン・ヘブン完成時、のどの時でしょーかッ?」
「えっ?ええっ!?」
「ファニー・ヴァレンタインの缶ビールの飲み方は空条承太郎が3部冒頭で行ったものと酷似していましたが、微妙に違います。さてその違う点は?」
「『俺のそばに近づくな』と、『俺のそばに近寄るな』、ディアボロの迷台詞として正しいのはどっち?」
「物語内での直接殺害件数が最も多いラスボスは?(ただし過去の殺人、加速、ラブトレインは除く)」
「ちょっ、ちょっと待てェェーーーーーッ!!!」
「………あ、お前たち―。ディエゴはお前たちの遊びに慣れていないのだから、あまり虐めてはいかんぞー。」
(コミックス読みなおさずに全問正解できた貴方はかなりハイレベルなジョジョラー。そして言うだけで助けてはくれない帝王)
<クイズ・2>
「「「「ラスボス・アルティメットクイズ〜〜〜ッ!!」」」」
「はい本日の挑戦者も引き続きディエゴ・ブランドー!さぁ果たして前回の雪辱を晴らせるか!?」
「前回ってまだ昨日のことだろうが!
ハァ、ハァ………フンッ、重箱の隅をつついたような質問で俺を追い詰めたつもりだろうが、この俺に同じ手が二度通用すると思わないことだな!
既に関係者からの情報収集も徹底したし、更には俺のいた時代にはなかった『いんたーねっと』まで使ってラスボス関連のことを調べ上げた!『うぃき』どころか『あんさい』まで読み尽くしたこの俺に、最早死角はないッ!!」
「ネットの情報に頼りすぎると危ないぞーディエゴ……。まぁ、とにかく第一問!」
「さぁ来いッ!」
「5部ラスボスのディアボロは『刑務所の女囚が2年以上身ごもって生まれた』という、ルフィの兄も真っ青な出生ですが……さて、その父親は一体何者だったのでしょうか?」
「……………………は?」
「第二問、プッチ神父が持っていた父さんの骨は『エジプトで回収した』『父さんが謝罪のしるしに頭から抜き出した』『でも足の指の骨』と情報が錯綜していますが、さて真実はどうなのでしょう?」
「ちょっ、お前らッ、待て……ッ!!」
「デッドマンになった吉良は吉良吉影本人の魂の状態のはずなのに、顔が川尻浩作バージョンのままなのは何故?」
「ジョニィ・ジョースターが撃たれた時の状況を、隣の世界および大統領、ディエゴ、ウェカピポの位置関係も含めて300字以内で説明せよ。」
「ザ・ワールド、バイツァ・ダスト、キング・クリムゾン、メイドインヘブン、この4つのスタンドを全く同時に発動したら何が起きる?」
「わっ………わかるかァァァァーーーーーーッ!!!」(KUAAAAAAッ)
「……ふぅ……。
ディエゴもなぁ……いい加減勝利宣言は死亡フラグだと何故学ばんのか……。」
(全問答えられた人は荒木。そしてアンタが言うな帝王。)
<奪う者の性>
「ジョースターは受け継ぐ者、ブランドーは奪う者……かぁー。」
「俺たちは、一応その両方の血が流れているんだよな。兄貴は結構ジョースター寄りだし、ディエゴは正真正銘のブランド―だけど。」
「親父が100%『奪う者』だとすると、俺らはどのくらい『奪う者』なんだろうな?」
「………ちょっと比較検証してみっか。えーっと、オレらが今まで奪ったものっていうと……。」
「僕の場合、ディアボロから組織を。……あと、康一君からカバンを。」
「オレは、全世界からキャラクターを。」
「俺は……徐倫たちから体温と、視力を。」
「俺は神父からDISCと天国計画。(未遂)」
「……俺は、ジョニィ・ジョースターから遺体を。」
「……………………。」
「な、泣くなよ、ヴェルサス……。ほら、俺だって規模小さいしさ……。」
「やっぱ兄貴は主人公っつーか邪悪サイドだな……。親父がジョースター家乗っ取れなかった分考えたら、下手したら親父を超えてるし。怖ェェーーッ。」
「あの、一応組織は僕一人の成果ではなく仲間あっての勝利ですから……。去ってしまった者達から『受け継いだ』ものを先に進めるっていう思いもありましたし。」
「………奪う者っていうのは、結局奪い返されるってオチがつきやすいんだよなぁ……。」(ルーシー思い出してしんみり)
(どうでもいいが、『奪うもの』を『受け継ぐ』っていうのはなんか奇妙で面白いな)
<味>
「(そろり、そろり……)………………ウリャァァッ。」(ドスゥッ)
ズギュウウッ。
「GYAAAAッ!?(ガバァッ)何しやがるッ一体!!」
「ヌウ、起きたか……。もうしばらく寝ていればよかったものを。」
「お前ッ、その指についた血は、まさかッ!?」
「いや、なに、少々味見をな……。
最近あまり生き血を飲む機会もないし、それに貴様と私に直接の血縁はないが、貴様ほど私に似ていればその血もさぞ私に馴染むのではないかと思って……。」
「そんな理由で人の寝込み襲ったのかッ!!煙焚いていぶし殺すぞこの吸血鬼が!!」
「おのれ、人を虫扱いしよって……トカゲ男の分際で。
別に良いだろう、減るものでもないし。」
「減るに決まってるだろ!主に血液が!
大体ッ、そんなに血縁者の生き血が欲しいっていうなら、直属の血縁がすぐそばにいるだろうが、4人も!あいつらなら頼めば快く協力するんじゃあないか?」
「ばッ、馬鹿者!!なんてことを言うのだ!息子の血など飲める訳がないだろうッ!!」
「そんなに不味いのか?」
「違っ……味の問題ではなく!別の意味でマズいというか!
父親として、息子の生き血を啜るって最低だろう!
それに、私は何があろうと息子たちを傷つけないと誓いを立てているのだ!吸血は論外として、痣一つ、かすり傷ひとつあの子たちにつけるつもりはないッ!!」
「ほう……それはまた大層ご立派な考えだが……。
今俺の首にはお前の指で穴が開いてるわけだが、それについてはどうなんだ?」
「ディエゴ、お前別に私の息子ではないだろう。」
「よくわかった。表へ出ろ。」
(ディエゴに対して容赦も遠慮もないDIO様が好き。)
<食事事情5>
ガチャッ。
「失礼いたします、DIO様……。御子息方より、クリスマスの夕食のご希望が出揃いましたので、ご報告いたします。
今のところ、七面鳥の丸焼き、タコのカルパッチョ、ラム肉の香草焼き、ローストビーフのヨークシャープディング添え等が出ていますが、この他にDIO様からのご希望はおありでしょうか?」
「うん?そうだな……肉類は既に大体揃っているようだし……。
おお、そうだディエゴ、お前確かシチューが好物だったよな?どうだ、クリスマスにシチューのパイ包みが食べたくはないか?」
「………………まぁ、出るなら食ってやってもいい。」
「全く、生意気な物言いをして……。よし、テレンス、クリームシチューのパイ包みを追加で。」
「かしこまりました。それでは、私からヴァニラ・アイスにメニューを伝えておきます。」
「ああ。……………ふむ………なぁ、テレンス?」
「はい、なんでしょうか。」
「ふと気になったんだが、アイスは何故ああも料理ができるんだったか……。確か、以前はそうではなかったよな?」
「え、あの筋肉男、お前が元々厨房係として雇ったんじゃなかったのか?」
「違う。そもそも、私は元々食事を必要としない。吸血鬼だからな。」
「………DIO様……まさかお忘れですか?」
「ん?」
「DIO様が自らお命じになったのではないですか。ヴァニラ・アイスに、料理ができるようになれ、と。」
「何ッ!?」
「正確には、私やケニーGも含めた館の者全員にですが……。
ジョルノ様が館に来られてから一週間目の朝、DIO様が『今後は私も息子と共に食事をとるから、これから三日以内にイギリス料理とイタリア料理を中心に料理をマスターし、3食用意するように』と………。」
「おお!そんなことも言ったような……。」
「……お前、なんて無茶な命令を……。」
「はい、正直言って、あのような無茶な……失礼、難易度の高い命令を『DIO様に命じられたから』といって遂行できるのはヴァニラ・アイスぐらいなものですよ。それまでは、生卵を渡されたら黙って握りつぶすような、外見通りの男だったというのに……。
御命令があるまではジョルノ様の食事は私が用意しておりましたが、正直軽食というレベルで、DIO様にお出しする程の自信はありませんでしたので……。で、それ以来正式にヴァニラが食事担当となり、現在も自ら腕を上げ続けている……というわけです。」
「成程……よくわかった。下がっていいぞ。」
「はい。それでは、失礼いたします。」
バタム。
「……ふぅん……元々食事のいらない身体だってのに、息子と一緒に食べるために用意させ始めたのか。わざわざ部下に料理をマスターさせてまで。
なんというか、結構父親らしいところがあるんだな。方法は無茶だが。」
「ま、まあな。(ふふん)」
「少しは見直したぜ。……しかし、何だって1週間目だったんだ?来てからすぐの間は一体何やってたんだ?」
「う゛っ……!
…………その……きちんと父親らしくなろうと決意したのが、ハルノが来てから4日経ってからで………。その日から活動時間を昼に移しはしたのだが、親として一緒に食事ぐらいとらねばと気がついたのが、更にそれから……三日後で……。(ごにょごにょ)」
「…………………。」(冷たい目)
「…………………。」(気まずげ)
「…………さっきの『見直した』っての、前言撤回な。」
「………………WRYY…………。」
(心入れ替えたんだし許してあげてよディエゴ…)
<忘年会>(無駄家族以外も出演)
「……忘年会っつっても、結局いつもの飲み屋でいつもの面子じゃねえか。」
「なんだ、不満か承太郎。一応紹介がてら、ディエゴを連れてきてやったではないが。」
「テメェの顔が二つ並んでると、年を忘れるどころかプッツンしたくなるぜ。」
「危険なやつめ……。ん、そういえばプッチはどうした?まだ来ていないのか?」
「ああ、あっちだ。」
「………?」
「妹守れずに死なせちまうような兄貴は駄目兄貴だッ!!うおおおーーーッシェリィィーーーッ!!」
「ペルラ……ッ!呪われるべきはこの私だッ!!」
「……私も、結局帰ってやることは出来なかったな……。視力のことだって、私がもっと早く気づいてやっていれば……。」
「ッ何言ってんだよッ護衛官!あんたの妹さんはまだ生きてるじゃあねえかッ!!あんたは立派にやったんだよ!」
「そうとも。成し遂げられなかった事への悔いもあるだろうが……それでも、貴方が動いたことで、守れた存在もあるんじゃないのか?それならばきっと……妹さんも誇りに思ってくれるはずさ……。」
「そうだろうか……。……そうであって欲しい。」
「ああ。……それに引き換え私なんか、やること全て裏目に出て……ッ!ああ、ペルラ……!」
「まぁまぁ、飲もうぜ、神父さんよォ……。」
「……なるほど、な。シスコン同盟に取り込まれている。」
「ウェカピポまで何やってるんだ……。」
「まぁ、今は忘年会シーズンだからな。普段見かけないような奴も大勢来てる。
ほら、あっちのテーブルなんか学生服の奴がいたぜ。」
「スタンドは強力なのに、どうしてああもアタマが悪いのか……。本当に手のかかる、厄介な、足手まといなやつだよ、うちの弟は。俺がいないと何もできやしねぇ……。」
「そりゃ、テメェが兄離れして欲しくないだけじゃねぇのか、あぁん?
それに、そばにいる間はマンモーニだと思っていても、いざって時には覚悟を決めたりするもんさ。うちのペッシがそうだったしなァ。」
「そうそう。弟ってのはいつの間にか成長しているもんだよな。
ボインゴだってさぁ……いつも俺の後ろに隠れてばっかりだと思ってたのに、俺がヤバくなったときにはしっかりした、男の目をしていたもんなぁ。やれば出来るんだよ、アイツも。……ただちょーっとツキがなかったってだけでさァーー。」
「………あっちは弟自慢か。」
「……?おい、あっちのテーブルにいるの……ジョルノたちじゃないか?それに……同席してるあいつは、まさかッ、大統領ッ!?」
「何ィッ!?」
「あ〜あ……兄貴といい親父といい、奇数部組はいいよなァァ〜、メディア展開が多くてよォォ。小説に一番くじにフィギュアに、今年1年でどんだけ活躍してんだよ。
畜生、どーせ6部はミソッカスだよ……。2部4部みてぇなコア人気もねえし、打ち切り説まであるし…。」
「そんなことないですよ。今年来年は特に6部の年じゃないですか。来年はきっと色々イベントもありますよ。」
「イベントはあるかもしれないけど、そこで俺たち3人にスポットライトが当たるとは限らないじゃないか。父さんや兄貴みたいにラスボスや主人公なんていう主要ポジションじゃないし、グッズさえ出るかどうか微妙な立ち位置だし。」
「どうかな……。私のように、奇数部でかつラスボスでも一切グッズの出ていない者だっている。やはり7部が完結したばかりだからか……。」
「アンタはどうせいつかは出るだろ。デブverか痩せverかは知らねぇけど。
ああー……小説企画、舞城王太郎が6部小説書かねぇかなぁ〜……。刑務所内のエピソードとかアリじゃね?脱獄前だとオレらの出番ねぇけど。」
「イヤよ、あたしこれ以上キッツイ目に合わされるの。ただでさえゴキブリとかゾンビとかカエルとか色々大変だったってのに。」
「徐倫おめー、時系列的に今まさに獄中なんじゃねぇの?いいのかこんな早く出て来ちまって。」
「いーじゃない。年末くらい多めに見てよ。」
「徐倫まで……?」
「……ちょっと待て……?なにか妙だ……。この話題、この顔ぶれ、なにか…………………ハッ!!
まッ、まさか、そんなッ!?」
「なんだDIO!どうした急に!?」
「承太郎に、ディエゴ………貴様らが同席しているということはッ、まさか……ッ!?
ハッ!いつの間にか、ディアボロと吉良がいなくなっている……!?まさか、ここは最初からラスボス席やお父さん同盟のテーブルなどではなくッ、ここはッ!!」
(『シス』『ブラ』『ファザ』………そして『マザ』。)
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更新ペースが遅くなると大好きな季節ネタがちょっとしかやれなくて(時期がズレて来年持ち越しになる)悲しい。