<面接>
「名前は。」
「ディエゴ・ブランドー。通称Dio。」
「出身は。」
「合衆国。」
「職業は。」
「ジョッキー。」
「…成程な。では、表につないである馬は…。」
「シルバー・バレッド。愛馬だ。」
「……早いうちに馬小屋を増築せんとな……。で、スタンド能力は?」
「そんな事まで答えないといけないか?」
「嫌ならば、別に構わん。どの道これから過ごすうちに知っていくであろうことだ。」
「……いいか、お前は勝手にその気になっているようだが、俺はまだここで暮らすことに了承したわけじゃないんだからな。お前が何者なのかもまだ分かっていないし、信頼してやるつもりもない。
妙な真似をするようなら、すぐにでもその首掻っ切ってやるからな。」
「そう噛みつくな。焦らずとも、私のこともおいおい話してやる。…好きな食べ物は?」
「…チッ、偉そうに……。……シチュー。」
「ふむ…。では、将来の夢は?」
「マンハッタン市長。」
「……………………………………………………………。」
「…………?おい、どうした?」
「…………ッお前……お前はぁぁーーーーーッ!!そんなちっぽけな望みなんかでいいと思っているのかァァァーーーッ!!!」(がったーん)
「うおおおおおおッ!?何故キレッ!?
し、市長になって金持ちになることのどこがちっぽけなんだッ!!それに、市長は足がかりであって、いずれゆくゆくは大統領の地位だって狙うつもりで……。(ごにょごにょ)」
「だからッ、国一つ程度の支配で満足していてどうするッ!!もっとこう、狙うならヨーロッパ全土とか全世界とか、宇宙とかさぁ!!
誰よりも大規模な野望を抱いてこそ、真のラスボスだろうが!!そんな控えめかつ地味な願いじゃあお話にもならないッ!!そんなことだから連載当初からラスボス最有力候補だったのにあんな巻き毛ロリコンうさぎ中年にラスボスの座奪われて、こんなさっさと退場になったんじゃあないかッ!」
「うっ、うるさいッ!!そんな早くもないわッ!19巻までってかなり長いほうだろうが!
というか何なんだお前は!!さっきから好き放題い言いやがって、父親気取りか!?初めて会った奴なんかにそこまで言われる筋合いはないッ!!」
「確かに私はお前の父ではないが、しかしお前は私みたいなものなんだからもう少ししっかりしてもらわないと私が困る!」
「知るかああああああッ!!」(KUAAAAAAAAッ!!!)
じーー……(扉の影から×4)
「……まあ、厳密に言うとラスボスの野望だって大小さまざまなんだけどな。心の平穏がなによりの望みって奴もいるし。」
「『ラスボスの基準』というと、むしろ『己の野望のために他者をどれだけ犠牲にできるか』ではないでしょうかね。」
「あー、成程。吐き気催す邪悪、って奴な。」
「……で、結局あいつはおやじのなんなんだよォ?
兄弟?隠し子?でなけりゃただの他人の空似?」
(ある意味、最後のが一番近い)
<食事事情3>
ペキペキ、ペキペキ。
「なー親父……いい加減ちゃんとした説明しろよ。誰なんだよあのディエゴって奴。結局また新たな隠し子なのか?」
「いや、そういうわけではなくてだな……。色々と複雑な事情があるのだ。」
「親父とジョースターの因縁以上に複雑なものがあるのかよ。」
「一応因縁にも関係が無いわけではないのだが……ううむ、どう説明して良いものか……。」
ペキペキ、ペキペキ。
「どちらかというと、ジョースター云々よりもプッチ関連ということになるのかな……。」
「げ、神父絡みかよ。てことは俺としちゃ敵確定じゃねーか。畜生、家の中に敵がいるなんてよォォ……。」
「あ、いやいや、別にプッチと面識があるわけではないはずだ。」
「はぁ?なんだよそれ、更に意味わかんねーよ。」
ペキペキ、ペキペキ、ペキペキ。
「父さん、説明しづらいのはわかりますが、せめて最低限の事くらいは話してもらえませんか?このままでは僕らとしてもどう接していいかわからないままですよ。」
「うむ……確かにそうだ。では、間柄以外のことで何かどうしても聞いておきたいことは……。」
「スタンド使いなんですか?彼。」
「…………ハルノ、一番初めに聞いておくことがそれか?」
「…つーか親父、甘栗じゃねぇんだからいい加減素手で剥くなよ。そのうち爪折るぞ。」
「大丈夫だ、折れてもすぐ再生する。」
「そういう問題かよ……(ブシッ)ってぇぇぇぇぇっ!!畜生、指切った!兄貴、兄貴ーー!!」
「ああもう……!そんな些細なケガでいちいち呼ばないでくださいよ。だからヴェルサスにハサミ持たせたくなかったのに……。」
「……………なにをやっているんだ?お前ら。」
「(げ、噂をすれば……。)」
「おお、ディエゴ。丁度よかった。
ワンチェンから大量に栗が送られてな。よかったらお前も、剥くのを手伝わんか。」
「クリ………?なんだこれ、木の実か?食えるのか?」
「ああ。焼いても煮ても蒸しても、甘くて美味だ。今晩はそれを米と一緒に炊いて栗ご飯にするつもりだが……。」
「ふぅん……。」(ポイッ)
ガリッ。
ゴギゴギッ……ボリッ、ゴギンッ。
「「「「……………………………………………。」」」」(呆然)
「(ゴリッ、ゴリッ)……ふむ、悪くないな。」
「……ディエゴ。さすがに生食はよくないと思う。せめて火を通せ。」
「大丈夫だ、問題ない。(ボリボリ)」
「あ、兄貴……ホント何者なんだよアイツ……!!どう見ても人間以外じゃねーか…ッ!!」(カタカタ)
「き、キバが……口が、裂け………!!」(ブルブル)
「……吸血鬼……じゃ、なかったよな。歯ぁ全部ギザギザだったし………うわああああああああ。」(ガクガク)
「……肉体強化型のスタンド、とかでしょうか………。」(ビクビク)
(ファーストインパクトは「恐怖」)
<食事事情4>
「よージョルノ、お前また兄弟が増えたんだって?」
「あ……ミスタ。
いや、兄弟というか、正確に言うと叔父のような他人のような微妙な存在なんですが……まあ、家族が増えたということに変わりはありませんね。」
「またなんか複雑そうだなー。大変だな、お前ん家も。」
「……清々しいまでに他人事なコメントをありがとうございます。
ああああ……もう、どうしていいかわかりませんよ。(ぐったり)何しろ、自分より年上の弟にもようやく慣れたと思ったら、今度は父親そっくりの親類ですよ。一体どう接しろって言うんですか。何考えているかも全然わからないし……なんかもう、疲れました、もう僕は駄目です。」
「おいおい、ヤケになるなって…。
ったく、普段やたら冷静かつ自信満々なくせに、家族関連の話になると途端に弱くなるんだからよ〜……。」
「ジョルノ、そう悲観することもないだろう。お前が今そうして試行錯誤しているように、相手だってお前と近づきたいと思って色々考えている最中なのさ。弟さんたちとも分かり合えたんだし、きっと仲良くなれるさ。」
「ブチャラティ……。」
「それに、この間その新しい家族らしい人を見かけたが、なかなかしっかりした印象の人じゃないか。ジョルノや、ジョルノの親父さんともよく似ていたし。」
「あっ、俺も見たぜ!カッコいいよなー、馬とか乗っててさ!目付きとか、まるっきりジョルノの親父にそっくりじゃねーか!!」
「ナランチャ、落ち着けって。けど、ま、そんだけ似たもの同士なら、そのうち距離ぐらい縮まるだろ。つーかニートヒッキージャンキーの弟クリアしといて、まだなんか不安でもあるのかよ?」
「………………………石を………。」
「あん?」
「石を……食べるんですよね………彼……。」
「………………え。」
「……小皿に一杯くらい………こう、クククって、喉を鳴らしながら飲み込むんです。
一応、説明は受けたんですよ。消化を助けるとか……スタンド能力についてもようやく教えてもらえましたし………。でも、理解しているのと納得出来ているのとは違うというか、実際にすぐ隣で小石を飲むところを見てしまうと、どうにも受け入れられなくて………。
父さんも色々歩み寄ろうとしているらしくて、最近では食卓で彼の席にだけ皿に乗った小石が並ぶんです……。食事の前にいちいち拾いに行くのは面倒だろうって………。なんていうか、そう言うの見ていると、ますますどう声をかけていいのかわからなくなっていって…………。」
「……………………………。」
「……………………………。」
「…………………………なんていうか、フクザツなんだな。」
「大変なんだな、ジョルノん家も。」
「…………涙が出るほど他人事なコメント、本っ当にありがとうございます。」
(食文化の違いというか、ディエゴ本人の特殊さのせいではなかろうか)
<寝起き>
「「「「……………………。」」」」(ドキドキ)
シィィーーーンッ…
「……行ったか…?」(ボソッ)
「しっ!静かにヴェルサス、まだ近くにいます。」
「くそっ、親父の部屋までもうちょっとだっていうのに……ん?
うおおおおッ!?後ろにッ!?」(バッ)
「あっ馬鹿ッ!動いたら…!!」
「KUAAAAAAッ!!GYAAAHH!!!」
「うぎゃああああああッ!!」
「ゴールド・エクスペリエンスッ!!」(ドゴォッ!!)
チューチュー、チューチュー(チョロチョロ)
「KUUAAAAAAッ!!」(ドスドスドスドス)
「や…やった!あっち行ったぜ!!」
「ネズミを造って気をそらしました…けれど長くはもたないッ!!早く部屋に入って!!!」
「うわわ、わわわわわ!!」
バダン!!ドバタムッ!!
「親父ぃぃぃッ!!起きてるかッ助けてくれぇぇーーッ!!」
「……先程起きた。また、ディエゴが。」
「ええ。完っ全に僕らを捕食対象として見ています。」
「父さん……父さんからもディエゴに、寝ボケて恐竜化するのはやめてくれって言ってくれよ…。三日に一度こんな修羅場があったらいくらなんでも身がもたないって……。」
「取り敢えず一撃入れて叩き起して、その後説教しよう。しかしこの間も覚えてなかったからなぁ……。」
(寝てて制御がきかない、というより、夢のなかで変身したのを延長してるみたいな)
<年長組から質問>
「…なぁ、ディエゴ。
なんでお前の帽子、額にリボンがついてるんだ?」
「ファッションだ。(きっぱり)それ以外に何か理由があるか?」
「………いや………(親父といいこいつといい、なんでこうハートだのリボンだのファンシーなものを衣装につけたがるんだよ……ッ!!)」
「あの、ディエゴ。
……その帽子、なんで『Dio』って書いてあるんですか?」
「決まっているだろう。初対面の奴に対してだろうと、俺という存在をはっきりとアピールする為だ。」(ふふん)
「…………そうですか……。(父さんといいこの人といい、何故こうも自己顕示欲が天井をつき抜けているんだ……!?)」
(ブランドーの性なのかもしれない)
<経歴>
「畜生……なんだよあれ………。乗馬の天才で競馬界の貴公子で主人公のライバルポジションでおまけに親父そっくりの顔立ちとか、どう考えても設定チートすぎんだろ……!!!」
「ヴェルサスー、いい加減新顔に会う度つっかかって必死に粗探しすんのよしとけって。どう見たって勝ち目ねーから。」
「うるせえぇぇぇーッ!!こういうのは最初にガツンと決めとかねぇとナメられるんだよ!!
第一なんだよ『ディエゴ・ブランドー』って!!もはや似てるっつーよりパクリの域じゃねーかよッ!!クソックソッ、一度くらいギャフンと言わせてやらねぇと気がすまねぇッ!!」
「あー……確か、兄貴の時もそうやって、逆にギャフンと言わされちゃったんだよな、お前。
でも、流石に今回はちょっと無理だって。息子と生まれ変わりってそもそも比較の仕方がわかんねぇよ。」
「いーや、俺は諦めねぇ。どこかに絶対弱みとか、弱点的なものがあるに決まってる。
あの親父でさえ『調子に乗りやすい』っつー致命的な欠点があるんだぜ。」
「いけませんよ、ヴェルサス。それを言ってしまったら、父さんの人格全てを否定することになりかねない。」
「兄貴の方がゼッテーひでぇ……。
あ、つーかさ、ヴェルサス。弱点ってほどのもんじゃないかもしれねぇけど、ディエゴって確か既婚者って話だろ?奥さんもう亡くしてるらしいけど。
そこら辺、経歴的には弱みといえなくもないんじゃね?」
「ン何ィィィィィィィッ!?
BA・TSU・1、だと……!?ふざけんなどこまで設定過多なんだよ、もはや盛り込み過ぎでキャラが死ぬレベルだろそれェェーッ!?」
「いや、先立たれた場合はバツは付かないと思うけど………。
それにしてもウンガロ、お前よくそんな情報仕入れたな。どうやって知ったんだ?そんなこと。」
「ん?普通に、本人から聞いたけど。」
「え。」
「……ウンガロ、あなたいつの間にそんなプライベートな話ができるぐらい打ち解けちゃってたんですか?」
「えー?話すと結構話せるぜ、アイツ。なんか馬のこととか恐竜のこととか、興味あることは割と饒舌っつーか、そういうとこ親父とやっぱ近いよな。
つか、『お前の顔見るとなんか安心する』とか言ってさ、色々向こうから絡んでくるんだよなー。やっぱあれかな、一家の中で俺が一番常識派だから……。」
「……………………ウンガロ。
可哀想だが、そりゃ多分『爬虫類顔で恐竜っぽいから』って意味だと思うぜ。」
「ディエゴまで俺をそんな目で見ていたなんてーーーーッ!!馬鹿ーーーーッ!!」(うわあああん!とダッシュ)
「突然来て何の話だ!?おい待てウンガローー!!」
(多分ディエゴに他意はない…)
<ハロウィン2010>
「さて、今年はどうアプローチしたものか…。」
「去年は大分驚かせたもんなぁ〜。親父も収穫多くてほくほくしてたし。」
「アレを越えるインパクトとなると、相当凝らないといけないよな。どうする、今年こそ巨大ロッズいくか?」
「やるならリキエル一人でやれ。俺らは無理だ。」
「そういえば、ディエゴは今年どうするんでしょう。やっぱり誘った方がいいですかね。」
「あ〜…。一応聞いてみっか。おぉ〜いディエゴー、お前さ、今年ハロウィン一緒にやるかぁ?」
「はぁ?ハロウィン?
ああ、万聖節の仮装か。お前ら、年の割に随分子供っぽいことをするんだな。」
「グッ…くそ、痛いとこを…。確かに25にもなってハロウィンなんざと我に返りそうになることもあるけど、ガキの頃はこんな行事参加することもなかったんだし今ちょっとくらいはしゃいだっていいじゃねえか…ッ!!畜生、俺にだってハロウィンを楽しむ権利があるんだッ!!」
「まぁまぁヴェルサス…。
ディエゴ、僕たちは皆あなたと同じで、最近になって初めて会ったんです。兄弟としても家族としても、なってからまだ日が浅い。
だから、イベントや季節の行事など、家族で時間を共有できることにはできるだけ参加していきたいんです。今までできなかった分、家族で色んなことをやってみたいんですよ。
できれば……僕らとしては、あなたともそうしていきたいんですけど。」
「………………ふん。
悪いが、俺は遠慮しておこう。だが、そうだな…。何か、準備で手伝えることがあるなら、協力してやってもいい。」
「本当ですか?それなら、丁度今仮装について悩んでいた所なんです。なにかいいアイディアはありませんか?」
「こう、玄関開けた瞬間既にTRICK(イタズラ)が完了してるっつーくらい、インパクトがあって意外なやつがいいんだけど。」
「なんだ、そんなことか。簡単じゃないか。ほら、ちょっと来い。」
「え?」
ガブッ。
「……ディエゴ。説明してもらおうか。
何故家の中に、なんか見覚えのある模様の恐竜が闊歩しているのか。それも4匹も。」
「いや、万聖節の仮装に悩んでるって言うから…ちょっと手伝ってやろうと思って。」
「変身させて操ってどーするッ!!!」
(歩み寄りそうで遠ざかる四人と一匹)
<娘と息子>(無駄家族以外も出演&東方ネタ注意)
「うっ、うっ……畜生……!徐倫……じょりぃぃぃぃん……ッ!」
「あーあー、今日の泣き上戸は承太郎か。どうした?また娘と何かあったか?」
「まあ、それ以外で承太郎が泣くことってないからな。」
「うおおおおおおう……!何故だ……小さい頃はあんなに『大きくなったらパパのお嫁さんになる』って言っていたのに、それがどうしてあんなイカレ殺人鬼なんかに……ッ!!」
「また定番な……。いいじゃないか、一度でも言われたことがあるなら。俺なんかそんな経験一度もないぞ。」
「そりゃまぁ、ディアボロの場合最近から一緒に暮らし始めたし……。おや、だが承太郎も昔は殆ど仕事で家にいなかったんだろ?娘が幼かった時も杜王町で叔父探したりネズミ狩ったり私を追ったりしてたくせに、いつの間にそんな台詞言ってもらえたんだ。」
「だから、その杜王町の長期出張から帰ってきた後に、『パパと結婚したら、パパがもうおうちから出ていかないようおうちに縛り付けておけるのかなぁ』って。」
「怖ッ!!幼児の発言じゃないだろそれ!?」
「……もしかして、その発想が原因であんなドS系の糸のスタンドが発現したんじゃないだろうね……。」(手錠された人冷や汗)
「……………娘、か………。
多少、憧れるものはあるのだがな。」
「お、DIO。そういや、お前ん家はまた息子が増えたんだったか。」
「いや、息子というか正確には生まれ変わりというか来世というか、同一人物みたいなものなんだが……まあ、家族が増えたことには変わりないな。
しかし、見事に男ばかりの一家なものでな。正直、息子が嫁の一人でも連れ帰ってくれれば娘もできることになるのだが…………はぁ。」(溜息)
「ま、そうめげるなって。……ん?いや待て、確かお前娘いるんじゃなかったか?俺もネットの噂で聞いただけだが……。」
「あ、俺も聞いたぜ。あれだろ、同じ時止め系の能力を持ってて、ナイフでチェックメイトするのが特技だっていう……今よその吸血鬼のところに奉公に出してるんだろ?」
「えええええええ?DIO本当なのかい!?初耳だよ私!?」
「いやいやいや、私も知らんぞそんな話!!!
…………え、嘘マジで?どうしよう、さすがにこれ以上いるとなるといくらなんでも……息子達にもなんと説明したらいいかわからんし、そもそもこれ以上新キャラもちょっとアレだし……。」
「(ひそひそ)…おいディアボロ、DIOのやつ本気にしちまったぞ。どうするんだ?」
「(こそこそ)いや俺に言われても……そもそもお前も乗ってくるなよ。」
帰宅後。
「ただいまー……。
…………なぁ、お前達。……そのー……もし、もう一人……娘がいる……としたら、どうする?」
「「なにそれkwsk!!!!!!」」(ガタッ!!!と立ち上がるリキ&ウン)
「WRYYYYYッ!?食いついてきただと!?」
(彼女に星の痣はないからギリセーフだよDIO様!!)
<妹>
「全くもう、父さんも相変わらず突拍子もないことを……。」
「まあ、誤解でよかったですけどね。」
「でも娘ってのは俺、ちょっといいかもって思ったなー。だってさ、それって俺らの妹ってことになるんだよな?」
「なー、いいよな、妹。オレガキってあんま好きじゃないんだけど、妹だったらOKかも。な、ディエゴもそう思うだろ?」
「いや、よくわからんが……。(俺に意見を求めるなよ……そもそも母親以外の身内ができるのも初めてだってのに……)」
「あー、やめとけやめとけ。あんなもん、いてもいい事なんざねえよ。世間で言ってるあれは所詮幻想だ。」
「え、ヴェルサス妹居たのか?初耳だけど。」
「いたけど、ンないいもんじゃなかったって。母親似でブスのくせに、わがままだし卑怯だし自分勝手だし。おまけにすぐ泣いてこっちが悪者だってツラするしな。
だいたい、世間の妹萌えなんてのは、結局美人ってのが大前提なんだよ。ブスの妹とかマジ手に負えないぜ?」
「えー?そんなことないって、大体父さんの血継いでるなら美人に決まって………………。」
「「「………………………………。」」」(沈黙&視線一点集中)
「…………その、ごめんな、ウンガロ。俺が悪かったよ。」
「気にしなくていいんですからね、ウンガロ。人間の価値は顔なんかじゃ決まらないんですから。」
「そうそう、お前は親父と同じ世界を制するスタンドがあるんだしよ。大丈夫だって。な?」
「お、俺はいいと思うぞ?」
「ッ一斉にフォロー入れてんじゃねえよばかぁーーーッ!!!」(ダッ!)
(末っ子、家出でもしてしまいそうな勢い)
<歩み寄る>
「そう、頑なになり続けることもないだろう、ディエゴ。
お前がそんな態度では、息子達も何時まで経っても近づくことができん。」
「……別に、馴れ合いは好きじゃない。利用価値があるのなら話は別だが。」
「…違うだろう。価値とか利用とか、そういった話ではない。
お前はたしかに、他人を利用し、必要なら切り捨てて生きてきたのだろう。その事自体を間違っていると言うつもりはない。自分が生き残るためならば他人ごとき、利用し使い捨てるのは当然のことだ。自分が進むために障害があるのならば、なおさら残らず排除すべきだ。
……だが、あの子たちはお前にとって障害ではない。
同様に、利用すべき他人でもないのだ。」
「………………………。」
「今はわからないだろう……。私もそうだった。
少しでいいんだ。お前がほんの少しでも、歩み寄ろうとしている態度を見せてくれれば、あの子たちも安心する。そう難しいことでもない。」
「…………ふん。」
バタン…
「あっ、ディエゴ……。」
「……!お前ら、いつからそこに?」
「いや、立ち聞きとかしてたわけじゃないんだけど……!(あわあわ)
なんか、急に父さんに部屋に呼ばれてたから、何かあったんじゃないかと思って……。」
「大丈夫かぁ?親父になんか言われたのか?」
「…………お前ら……。
……大丈夫だ。別に、何でもナイアガラ。」
「…………えっ。」
「なんでもナイアガラ。……………なーんちゃって。」
「ディエゴ!!貴様一体何をした!?さっきから息子達が怯えて泣き止まんではないかッ!?」
「……んんー?……おっかしいなぁ……。」
(「えーん、親父と同じ顔してオヤジギャグ言われたー!(泣)」)
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予告から一ヵ月半も待たせて恐縮です。
7部ブランドー、ついに無駄家族に参戦!