[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。
<絵>
「ン~♪」
「おや、ウンガロ。絵か?何を描いてるんだ?」
「あ、親父。ほら、『PUT OUTマン』。」
「………?」
「オレが作ったんだよ。PUT BACKマンみたいな、キャラクターを元に戻す力を全部無効するんだ。
こいつを作っときゃ、次にボヘミアン・ラプソディを発動させた時にもし誰かがそういうキャラを作ろうとしても、キャラクターが消えちまうことがないんだよ!これで弱点は克服したぜ!な、すげぇだろ?」
「(……そうすると更にそのPUT OUTマンの力を無効化するキャラが作られて、更にそのキャラを無効化して……といたちごっこになる気もするのだが………まあいいか)そうか、すごいな。それにしてもウンガロ、お前絵がうまいな。」
「え?そ、そうかな。へへ。じゃあ、次親父のこと描いてやるよ。」
「本当か?なら、私はウンガロのことを描いてやろう。」
「え!マジで?」
「ザ・ワールド!」(ドーン)
ドシュシュシュシュシュッ!!シュバババッ!!
「しゃ……写実画!!」
「我がスタンドの素早さと観察眼をもってすれば、容易いことよ。(ふふん)」
「すげぇ……流石は精密動作A!」
『…………………。』(プルプル)
『…………………。』(プルプル)
「アンダーワールドーー!いいから!別に張り合おうとかしなくていいから!」
「精密動作Cランクって本当に『人並み』って意味だったんですねぇ。……しかし、人並みにしてもこの画力は………。」
「兄貴たちはまだいいじゃないか、ちゃんとペンが握れるんだから。俺のスカイ・ハイなんて悲しいかな腕にしがみつくのが精いっぱい……。」
「なぁー親父ィー、次はデフォルメも描いて―。」
「何ィッ!?デ、デフォルメだと……!?さ、流石にそれはちょっと……………いや。我がスタンドに不可能はない。多分、いや、必ずできるはず。きっと。
よしっ、ザ・ワールドッ!早速………って何ィィィッ!?い、いつの間にかザ・ワールドが射程距離10Mギリギリまで私から離れてるだとッ!?」
(あからさまに嫌がってらっしゃる)
<暑い日>
「………っぢぃ……あ゛ー、マジで蒸し殺されそうだぜ。
なぁウンガロー、今日って何度くらいあったかぁ?」
「えーっと、30度越えてたんじゃねーかな、確か。」
「うへぇ、冗談じゃねえよ。今からこんなんじゃ、8月入ったら死ぬぜ?こりゃ。」
「だよなー。」
「俺なんか、平熱が35度なんだよ。あと5度気温が上がったら体温超えちまう。」
「へぇ、リキエルってけっこう体温低いんですね。僕いつも36度5分です。」
「あ、そうなんだ。意外だな、なんか兄貴って妙に体温低そうなイメージがあったから。」
「冷血、とでも?」
「いやいやいやいや、低血圧っていうかさ。朝も遅いし。」
「つーか、寝過ぎなんだよ、全くよォォォ。どうやったらこのクソ暑い中9時まで寝てられんだよ。」
「うるさいですね、定職のないヴェルサスと違って僕は現役ギャングボスなんです。休みの日に少しくらいゆっくりしたって別にいいでしょう。大体ヴェルサスこそ、用もないのに朝6時から起き出さないでくださいよ。」
「っせーな、俺はもともと眠りが浅いんだよ。」
「年寄りー。」
「殴るぞ、ウンガロ。
つーか、お前ももうちょっとそっち離れろよ。近ぇと暑いだろうが。」
「えー、だって胸まわりはオレのテリトリーじゃねーか。ヴェルサスこそ向こうつめろよ。」
「誰が決めたんだよ、ンなこと。先にここ来てたのは俺だろうがよォォー。」
「ああもう、やめてください。暑いんですから、くだらないことで争うのは無駄でしょうが。誰が先なんて言い出したらきりがないですよ。」
「とか言いながら、兄貴は背中丸々占領してるし。ずるいー、俺なんか右腕だけなのに。えい。」
「ちょっ、リキエル!もう、だからくっつかないでくださいってば!父さんと違って、人間同士の場合はくっつくと暑いんですよ!」
「いいじゃんちょっとくらい……あー、冷てー。さすがは吸血鬼だな。いい意味での冷血漢ー。」
「そういや、こないだジョナサンおじさんから聞いたんだけど、親父って昔はもっと冷たくって、触ると2秒で全身凍りついたって本当?なー、親父ー?」
(…………あ、暑い………できれば離れてほしい……しかし、せっかくくっついてきてくれてる息子たちを引きはがすなんてこと私には……………だが、それにしても暑い……っ!!)
(一家に一人、気化冷凍法)
<貢物>
「………オレ、段ボール箱の中に突っこまれた金銀財宝なんて初めて見たよ。」
「宝石に、銀細工の置物に、装飾品に……ブチャラティが隠していた6億相当の財宝もかなりの量がありましたが、これほどではありませんでしたね。」
「うおっ!この純金像、よく見たら親父の顔じゃねーか!怖ッ!金塊丸彫り!?」
「……なんていうか、ここまでぞんざいに扱われる宝物ってのも珍しいだろうな……。で、父さん。これって……?」
「ああ、その箱か?部下が私に対して送ってよこした物をまとめて入れてあるのだ。いわゆる、貢物だな。」
「みつぎもの……。」
「この時期、特に多いのだ。世界各国に散らばる配下が、帝王であるこの私への忠誠心を証明しようと、こうして様々な品を送ってくることが。直接献上しにやってくる者もいるが、遠方でめったに来られぬ者もいるからな。郵送が一番手っ取り早い。
これでも大分落ち着いたほうなのだぞ?何しろ、一時期は整理が追い付かなくて、廊下にまで品が溢れかえっていたからな。まったく、カリスマというのも時に困ったものだ。あ、お前たち、なにか気に入ったものがあったら持っていくといい。余ったものはテレンスに処分させるから。」
「…………普段外に出ねぇ親父がどうやってこのデカい家維持してんのか、常々疑問だったんだがな……なるほど、こうやって稼いでたのか。謎が解けたぜ。」
「いやぁ……これはもう、稼いでるっていうより……超大人数に養われているヒモ、っていうんじゃないかな……。」
「対象:全世界、かー。壮大なヒモもあったもんだなー。」
「ある意味、帝王という立場としてはふさわしいような気もしますよね。」
「あの、DIO様ー。こちらの巨大な東洋風の壺は一体どちらの方から?」
「おお、テレンス。多分ワンチェンだろうな。しかし、部屋に飾るには少々邪魔だな。アイス、奥に運んでおけ。」
「はっ、承知いたしました。それと、先日届いたナイフの詰め合わせは厨房に置いてよろしいのでしょうか。」
「いや、あれは料理や食事用には向かん。私の部屋にやってくれ。……それにしても、ジャック・ザ・リッパーのやつ、毎年そればかり送ってくるな。」
「……あ、そういえばDIO様、先ほどジョンガリ・Aから連絡がございましたよ。なんでも、水族館名物ドルフィン饅頭を送るので家族の人数を教えてほしいと。」
「何、参ったな。それ、この間プッチからすでに貰ってしまった。しかも二箱も。電話かけなおして、できたら別の品にするよう言っておいてくれ。」
「はい、かしこまりました。」
「ふぅ……本当に、なぜかこの時期になると急にこういうのが増えるのだ。全く困ったものだな。
さて、と。そろそろ昼食にするか。暑いし、今日は素麺でいいよな?ちょうど虹村から届いたものが大量にあったはずなんだ。」
「…………えーっと、さ。
俺、今まで貢ぎ物なんてもらったことないからよくわかんないんだけどさ。」
「安心しろ、リキエル。俺ら全員そうだから。」
「だよな。…………でも、これってさぁ。あの、俺の勘違いとかでなかったら多分、貢ぎ物っていうより……………………。」
((((………………………………………『お中元』って言わないか?))))
(夏と冬(お歳暮シーズン)に大きく稼ぐ帝王業)
<七夕>
ドロロ~ン!!
「呼ばれて飛び出てHAIL 2 U!!さぁ、お前の望みを3つ叶えてやろう!」
「4つにしてくれ。」(即)
「………………………えっと。」
「聞こえなかったか?願い事3つを、4つに増やしてくれ。それが願いだ。」
「……………あの、DIO様。」
「3つでは足りん。私の息子は4人いるのだ。さ、何をしている。早く。」
「……あの、そんなことなさらなくとも、ご子息全員に一人3つずつ叶えますので……。」
「む、そうか。ではお前たち、願い事をするといい。」
「幸せになりてえ幸せになりてえ幸せになりてえ!!あと神父死ね!」
「(必死だーーーッ!?つか3回って、別に流れ星じゃないんですけど!?)」
「ヴェルサス!神父様に対してなんてこと言うんだお前は!」
「うるせえ!とにかく願いが3つ叶うなら1も2も3も幸せだッ!」
「(な、なんて切実な願い……涙出てきた…。叶えて差し上げたいのはやまやまなんですけど、でもちょっとジャッジメントでは無理………!)」
「まったく……。俺は、ええと……まぶたが上がりますように、汗をかきませんように、ちゃんと息ができますように。」
「リキエル、それパニックさえ起こさなければいつでもかなう望みですよ。
そうですね、僕は……ウンガロが無事薬を止められますように、リキエルのパニック症候群が収まりますように、ヴェルサスが少しは不幸でなくなりますように。」
「不幸って言うなーーッ!!そりゃ幸せ求めてはいるけど不幸とか言うな!つーか兄貴人のことばっかりかよ!」
「長男ですからね。弟のことについて願うのは当然ですよ。それに僕、自分の夢は自分でかなえる主義ですし、そもそも願わなくても既に完璧ですし。」
「うっわムカつくーー!嫌味ーー!!」
「あーヤベッ、兄貴に薬のこと先に言われちまった……。んじゃどーすっかなぁ~、残り三つ、何願おっかなー。」
「…あの、できれば土に投影しやすいものを願っていただけるとこちらもやりやすいんですけど……主に金とか女とか顔とか。」
「顔とか言うんじゃねええーーッ!!畜生どうせオレは親父と似てねぇよ!一家で一人だけイケメンじゃねえよ!
うわああーーッ親父ィィ~ッ!」(わっと泣きつく)
「カメオ………。(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)私の願いはたった一つ、シンプルな答えだ……。貴様は死ね。」
「ひょえええーーーッ!!もしかして無駄無駄ですかぁーーッ!?」
「YES,YES,YES!しかもハルノの記録を塗り替える8ページラッシュだ……。」
(中略)
「さーさーのーはーさーらさらー♪」
「……ウンガロ、もう泣き止んだか?ほら、天の川が見えるぞ。」
「うん……オレ、もーちょっとそこでボロ雑巾みたくなったカメオ見てる……。」(くすん)
「そうか……。一人は窓から星を見て、一人は地面の泥を見る。お前もやはり、このDIOの息子だな……。」(しみじみ)
「泥っていうか、泥らしき物体ですけどね。」
(ウンガロだって地味に気にしているんだよ)
<歩き方>
ヴェルサスはいつも、やや猫背で歩く。
猫背というより、むしろ前のめりと言えるほど。そしてかなりの早足だ。
僕は、なんとなくその理由が分かる。
僕も小さい頃、同じような格好で歩いていたから。
いつも身をちぢこませて、顔を下に向けて歩いていた。誰かに声をかけられないように、早くその場を立ち去りたくて、いつでも急いで歩いていた。
胸を張ることもできず、まっすぐ前を見ることもかなわずに、常に周りに怯えながら生きている。そんな歩き方。
だけど。
「ドナテロ……こら、ドナテロ!」
「わ。」
「あまり急ぐなと言ってるだろうが。まったく、お前は出歩く時は妙にせっかちだな。そんなに急いでも目的地は逃げたりしないぞ。
ほら、リキエル達が追い付くまで、少し待て。」
そう言って、父さんが横を歩くときだけは。
「わ……わーったよ、ったく……いちいちうるせーな。」
ヴェルサスの背は、ほんの少しだけ、しゃんと伸びる。
多分、隣を歩いている父さんも、そしてヴェルサス自身も気づいていない。
だからこれは、僕だけが知っている秘密。
「………ふふっ。」
「?兄貴、どうかしたのか?」
「いえ、なんでもありませんよ。さ、早く行きましょう。ヴェルサスと父さんが待ってますよ。」
(お兄ちゃんは何でも知っている)
<ランキング>
「……行けるか…?流石に、いきなり1位ってのは無理だろうが、ベスト10くらいだったら………いや、しかしなぁ…期待かけ過ぎるとハズれた時がでかいし………。」
「やきもきしても始まりませんよ。信じましょう、ヴェルサス。僕らにできるのは、ウンガロならやれるって信じてやることだけです。」
「…………だよな。」
「兄貴!父さん!そろそろ発表始まるぜ!ラジオラジオ!」
「お、おう!」
ガガーピー……ガザッザザザ……
『ザザ……それでは、皆様お待ちかね……………の発表です………れでは、第10位から……。』
「おい、音悪いぜ。電波悪いんじゃねぇのか?」
「アイス、貴様ちょっとアンテナ持ってそこに立っていろ。」
「はっ。」
『………9位………8位………。』
「「「「……………………。」」」」(ゴクリ)
『……7位…サバイバー……6位、グリーンディ………』
「……おい、5位まで残ってんぞ……。」
「もしや、行けるのではないか……?これは……。」
「いや、でも、10位より下だったって可能性もあるし……。」
「ウンガロに限って?まさかだろ。」
『……第5位、C-MOON………第4位、シルバーチャリオッツレクイエム………。』
「「「「……………………。」」」」(ドキドキドキ)
『…それでは、いよいよベスト3の発表です………!……第3位……(ドドドドドドド)………ボヘミアン・ラプソディ!!』
「「「「お……おおおおおおおーーーーーッ!!」」」」
「やっ……たーーーーッ!!3位だって!ウンガロが、全世界で3位!!すげぇぜッ!!」
「2位は……!ああー、やっぱヘビー・ウェザーか、ちくしょう!やっぱ神父兄弟の壁は破れなかったか……。
……でも、まさかあのレクイエムを抑えるとはなー。へっ、ちったぁやるじゃねえか、あいつ。」
「うむ、流石は私の息子だ。これはウンガロが帰ってきたら、皆で祝杯を上げないとな。」
「(バタム)ただいまー。……あれ、みんな何やってんだ?」
「あ、ウンガロ!おめでとうございます!3位ですよ、3位!!」
「ほへ?な、何が?」
「テメェ、もっと喜べよ!お前のスタンドが、メイド・イン・ヘヴンとヘビー・ウェザーに続いて、世界で第三位に脅威だって認定されたんだから!!」
「え!!ま、マジで!?」
「ええ!たった今、それが証明されたんです………スピードワゴン財団調べでの、『第一回・全世界発動されたら迷惑スタンド選手権』で!!」
「うわーーーー激烈嬉しくねえぇーーーッ。」
(「(効果範囲+被害者数)×影響力-喜ばせた人の数」を目安に、勝手に算出)
<略称>
Q.あなたのスタンドの略称を教えてください。
「G・E。」
「世界。」
「ボヘミアン。」
「……………アンダー・ワールド。」
「うーん……オレのもたまにボヘラブって略されるし、レッチリとかイエテンみたくここはストレートに『アンワー』…………うーん、言いづれぇな。」
「イニシャルはA・Wですよね。けどエーダブリューって語呂が悪いし、エーダブルではAAみたいに聞こえるし………。」
「日本語訳ならば……地下世界……下の世界……世界の下?ううむ、いまいちしっくりこんな……。」
「…………別にいいじゃねえかよォォ略称なんかなくってもよォォォォッ!リキエルだってねぇじゃねーかッ!!」
「いや、俺のはもう5文字だし、これ以上短くする必要がないから……。」
(5文字の単語をさらに短くするなんて荒業、「ヒカ碁」くらいしか前例がないよね)
<試練>
「……いやー、いくら親父といえども流石に……。」
「わかんねぇぜ?クリスマスの時みたいな例も考えられるし。」
「ま、とりあえず試しに兄貴ちょっと行ってきてくれよ。」
「嫌ですよ、僕そういうキャラじゃありませんし。ここは公平にじゃんけんで決めましょう。」
じゃーんけーんぽんっ。
「うあーっ負けたッ!不幸の権化ヴェルサスを差し置いて負けちまった!」
「んだとォォーーッウンガロ!テメェ俺をどんな目で見てやがるッ!」
「まあまあ、そのあたりの事はまたあとで。じゃ、ウンガロ。よろしくお願いします。」
「ちぇーっ。」
「なー、親父ー。」
「うん?おや、どうしたウンガロ?なにか用か?」
「あのさぁ…………赤ちゃんってどこから来るの?」
「…………………………………………………。」
「…………………………………………………。」
「……………………………………………っちょ、ちょっと待て!頼むから一旦待ってくれ!いつかそういう日が来ると思って買っておいたマニュアルがたしかどこかにあったはずだから!!」
「そこはとっとと冗談だって気づいとけよアンダーワールドキィィィックッ!!」(ボゴォッ!)
「………ホント、マジで親父の中のオレらって何歳設定なんだろうなー……。」(脱力)
(父親レベル初心者マークのDIO様にはかなりハードル高い質問だった模様。)
<見合い>
「………エンヤよ。私の机にこんなものが何冊も置いてあったが、お前の仕業か?」
「はい、ワシでございます。中に写っている女の中から、お好きな者をお選びくださいませ。」
「エサ候補ならば間に合っているが。」
「いえ、見合い写真です。」
ぺし。
「………………何をなさいますか。」
「いや、つい。
というか貴様こそ、何を考えているのだ。私に結婚しろと?しかも人間の女と。」
「……DIO様のためを思ってでございます。
DIO様が、ご子息の成長について深く案じておられることは存じております。ゆえに、そのご子息のためにも家庭に母という存在を設ければ、精神面でもご子息は安息を得られ、DIO様の負担も多少は減られるのではないのか、と思いまして。勿論、お世継ぎは既に間に合っているのですから別に夫婦の仲とならなくてもよろしいのです。純粋にご子息の将来のために、女を家庭に入れるというわけです。」
「要するに、子供達を女に任せてさっさと世界征服活動へ戻れ、と。なんというか、どこまでも頑張るなお前は。
そんなに私を世界の支配者にしたいのならば、まずは帝王という職業に『見合い』という行為がいかに不適切かつ不釣り合いであるかをじっくり考えて400字以内でまとめてこい。」
「そうおっしゃらず、せめて見るだけでも………。いずれも、この世を牛耳るにおいて有益な娘ばかりですぞ。」
「まったく、お前はそればかりだな……まぁ、見るくらいなら……(パラリ)
……………………………………おい、何だこれは。」
「はい、今DIO様が開いておられるそれはアラブの石油王の一人娘、その次はロシアマフィアの女ボス………。」
「そうではない。めくってもめくっても………なんというか、豚まんを叩き潰してさらに薄く引き伸ばしたような顔立ちの者ばかりなのだが。」
「苦労しましたぞ……DIO様が食ってしまわぬよう、適度に歳のいった醜女ばかり集めてくるのは………。」
「……っわざわざそんなものばかり集めてくるんじゃないわーーーッ!!」(バシーン)
「ああっなにをなさいますか!」
「やかましい!こんなもんは貴様の息子にでも渡しておけッ!!」
「なっ、何をおっしゃいます!J・ガイルはちゃあんといつか可愛い嫁を見つけてワシに孫の顔を見せてくれるとワシは信じて……!」
「ええいうるさいわ!あーー目が腐るッ!!嫌なものを見てしまった!
いいか、私は結婚もしないし、息子たちがどうしても欲しいと言わない限り母親も作らんッ!というか例え結婚する気になったとしても、そんな男か女か人類かどうかさえわからんようなやつらを嫁にすることだけは絶対にないッ!!わかったか!」
「は、はぁ………そこまで言うほど酷いですかのう………。」
「言うほど酷い。貴様の顔ぐらい酷い。」
「………………………ウンガロ様はセーフのくせに………。」(ぼそっ)
ゴッ!!
(ガチャ)「お~い親父ィ~、エンヤ婆ちゃん来てるって聞い…………ってああーーー!!なんか死んでるーーーーッ!?」
「ちょっと父さん、なんてことするんですか!お年寄りに手をあげるなんて!!」
「何ィィッ!?今のは私が悪いのか!?」
(でも息子たち、見合いの話(と写真)知ったらきっと全力で止めるんだろうなぁ)
<フィギュア>
「ほぉー、これが最近話題になってる、超像可動式フィギュアかー。親父型のってもう出てたんだな。」
「すげぇなー、動きまくるぜ、これ。ほら、足とか腕とか自由自在。」
「あ、おいウンガロ。あんまり乱暴に扱うなよ。うっかり壊れでもしたらどうするんだ。」
「あー、悪ぃ悪ぃ……。えーっと、こうして背中をそらして、手を前にして………おお!WRYYYポーズ!」
「おおーーー!マジで自在だな、こりゃ。親父の他のポーズって、あと何があったっけ?」
「すいません、ウンガロ。次ちょっと僕にも貸してくれます?」
「あ、兄貴。いいぜ、ほい。………んで、何してんの?」
「ちょっと待って………ええと、足は肩幅に開いて、肘の高さは……こんなものか。で、顔は正面を…………よし。
『こうしてディオ・ブランドーは、財産の乗っ取りに憧れるよりも、吸血鬼に憧れるようになったのだ!!』」
「ぶふーーーッ!!っはは、兄貴だ!兄貴のポーズやっちゃったよ!」
「お、俺も俺も!こう、肩から肘を上げて、顔の角度変えて………『お前らが世界征服の理想を邪魔するというのならッ、私は熱したロードローラーのような憎しみと共に、お前らを始末するだろうッ!!』」
「ぶはははははは!な、なんだよ熱したロードローラーって!」
「怒りにエンジンがかかってるんだよ。」
「誰がうまいこと言えと!」
「オレもやるオレも!えーとな、こんな感じでイスに座らせて、ちょい前のめりで、顔はもう少し上向いて……おっしゃ。『そして最高だぞ、『ザ・ワールド』……この私を今までコケにしてくれた世界が『時の流れ』のない停止に落ちて行くのを見るのはよォオオオオーーーッ!』」
「だーーっはっははははははっ!!ヤベェマジ最高ーー!」(バンバンバン)
「俺らが父さんの台詞真似したことはあっても、こういうのは初めてだもんなー。で、次どうする?ヴェルサスでいいシーンっていうと、『お前もあのロードローラーにのせてやろうか?』とか?」
「だ、だからなんでリキエルそんなロードローラーにこだわんだよ!あーもう腹痛ぇー!」
「あははは……ふぅ、ところでこれ、結局誰が買ってきたんです?」
「………………あれ?そういや、父さんのタイプってたしか発売は10月だったような………。」
「……おや、ここに置いておいたはずの私の、DIO様超像可動式フィギュアそっくりの 手製人形はどこに………おや?DIO様、そのようなところで倒れて、一体何を?」
「………な、なんかわからんが、突然全身の関節に激痛が………。」
(呪いの超像可動式人形。多分バレたらまたもテレンスお説教です)
![]()
![]()
------------------------------------------------------------------------------------
去年は無駄親子始動したばかりで夏ネタほとんどできなかったので、今年は重点的にいきますよ!