<比較>
「・・・・・・・・やっぱ、俺のが一番デカイだろ。」
「え〜?オレだよ、絶対!ほら、ちゃんとよく見ろよ。な?」
「ウンガロのは形がおかしいだろ。先のほうがすぼんでるし、なんか全体的に横に広がってる気がするぞ。」
「大きさだけなら、どうせ父さんが一番でしょうしね。形の美しさでいったら、やっぱり僕が一番じゃないですか?」
「いや、そもそも父さんのは自前じゃないし・・・・・・。」
「形なんて、誰が見るかで基準とか変わるだろー?その点大きさならはっきりしやすいしよぉ〜。」
「って言っても、大きさ自体はパッと見じゃ全員そこまで差はないでしょうし・・・・。」
「ああもう、イライラするッ!誰か定規もってこい定規ッ!もう全員分俺が測ってやるッ!」
「ちょ、ヴェルサス落ち着け!自分でやる自分でやる!そんなあんまり触られたくとかないし!」
「わ!こら、脱がすな!おい!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前たち、そういう事をやったりしているからガチホモと誤解されたりするんだろう・・・・。」
「あ、父さん。」
「いいから、もうよしなさい。そもそも、アザの大きさなどで競って何が楽しいんだ・・・・。」
(ええと、シモじゃないのよ、シモじゃ。)
<針供養>
「みなさん、2月8日は、針供養の日です。」
「・・・・唐突だな兄貴・・・・・・。」
「針供養とは、去年一年酷使した針を労わるために、家の針をやわらかいものに突き刺すという行事です。本来ならば豆腐やコンニャクを利用するんですが、何しろウチは一家全員欧米人なもので、そうそう家に豆腐を置いていないわけです。」
「(・・・・・・・・正月の時には普通に蕎麦食べてたくせに・・・・・・。)」
「そこで、とにかく何でもいいからやわらかいものはないかと思って探してみた所・・・・何故かテレンスさんの部屋から、父さん型のぬいぐるみが出てきました。」
「え。」
「・・・・で、この針を・・・・・・・・・・・・。」(スッ)
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」」(ドキドキドキ)
プス。
(遠くの部屋から)「あだっ!!」
「「「「!?」」」」
「い、痛た・・・・・何だ今のは・・・・・・。」
「「「「・・・・・・・・・・・・。」」」」
プス。
「づぁっ!?」
(この後、真相知ったお父さんが息子たちとテレンスにお説教です)
<金髪>
「あれ?兄貴、なんだよ、この写真。」
「女・・・・じゃ、ないよな。誰だぁ?ギャング仲間か?」
「ああ、それ、中学時代の僕ですよ。」
「・・・・・・・・え。だって、あの、これ黒髪だぜ?」
「ええ。僕、昔は黒髪だったんですよ。金髪になったのは15からです。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・へぇ・・・・・・。」
「そっかぁ・・・・。」
「?」
「やたら完璧に見える兄貴も、昔は結構ワルやってたのかぁ・・・・(しみじみ)」
「違います。」
(一人称がないんで判別不能ですが、ジョルノと話してるのはウンガロ&リキエルです。一応)
<続・金髪>
「違うのかよ?ほら、写真の父に憧れて、ギャングになるって時に思い切ってお揃いにしたとか・・・・・・。」
「不良デビューの高校生ですか僕は。
ただ単に、スタンド発現とともに突然変わったんですよ。多分父さんの遺伝でしょう。」
「へぇ・・・・でも、15になってから急に、だなんて、ずいぶん妙な話だな。」
「元々僕の場合素質というか、兆候のようなものは昔からあったようですから。とある海洋学者さんによると、近くに強力なスタンド使いがいたことで影響を受けたんじゃないか、とも言われています。」
「・・・・・・・・・・で、誰なんだ?それは。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そういえば、誰なんでしょう。」
「兄貴の仲間の、あのオカッパ頭か?」
「いや・・・・ブチャラティたちは、最近になって街にやってきたとかの描写はなかったはずだし、ポルポも随分前からあの刑務所に住み着いていたはず・・・・・・。暗殺チームに関わるようになったのも、パッショーネに入団してからだし・・・・・・。
ええっと・・・・入団するよりも前に関わったスタンド使いというと・・・・・・・・・・あ、康一君?
・・・・いや、違う、彼が入国した時にはもうスタンドは発現していたんだった。僕が入団するよりも2ヶ月くらい前で、僕となんらかの係わりを持った、強力なスタンド使い・・・・・・?」
「・・・・・・・・兄貴、ひょっとして、たまたま近くに来ていたボスとかと、そうとは知らずにすれ違ったりとか・・・・そんなことしてねぇよな?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんなので目覚めたなんて嫌すぎるけど、否定する材料がない・・・・・・・・。いや、でも違うと思う・・・・ていうか思いたい・・・・!それにほら、あいつ確か引きこもりだし・・・・・・。」
(謎は深まるばかりでございます)
<続々・金髪>
「・・・・・・・・なんで、兄貴だけ金髪なんだよ。」
「・・・・そんな、知りませんよ。生まれた時は黒髪でしたし。」
「それだよ。スタンド発現で色が変わるなら、なんで俺たちは何の変化もないんだよ。同じ血を受け継いで、同じように能力を持って生まれたんだ。違いがあるなんておかしいだろ。」
「そんなこと言われても困りますよ、別になりたくてなったわけじゃないんですから。そんなになりたいなら、ヴェルサスも染めればいいでしょう、自分で。」
「そういう話じゃねぇんだよ。
俺が言いたいのは、なんで兄貴だけ、ってことだ。同じように生まれてきたのに、兄貴だけが親父と同じ髪になって、特別親父と近いところにいるなんて、そんなのは俺は認められない。
俺だって親父の息子だ。お前だけじゃない。俺だって親父の血が流れているんだ。お前だけがそんな髪になって、お前だけが特別になるだなんて、そんなのはおかしいだろ。」
「ヴェルサス・・・・・・。」
「お前たち、何を揉めている。」
「ッ親父・・・・!」
「髪の話か?ドナテロ、あまりごねるものじゃない。人にはそれぞれ、適する所があるものだ。お前がハルノをうらやむ気持ちがあるとしても、言っても無駄なことだろう。ただ、お前が、そうではなかったというだけの話だ。」
「っ・・・・・・!」
「第一、お前では合わない。」
「父さん、そんな言い方・・・・。」
「事実だろう。なんなら、試してみるか?」
「・・・・え、試すって、ちょ、親父・・・・。」
「じっとしていろ。」
グリグリ、グリグリ、グリグリ。
「・・・・・・な?やはり似合わん。それにすぐ崩れてしまう。ドナテロ、そもそもお前の場合、前髪の長さが足りない。せめて十分伸ばしてからになさい。まぁ、勧めはせんが。
それにしてもハルノ、お前はどうやって固めてるんだコレ?」
「・・・・・・ええっと、その・・・・・・。」
「親父・・・・・・違う、コロネの話じゃなくて・・・・・・・・。」
(シリアスクラッシャー、DIO)
<眠れぬ夜>
今日は家族で、ホラービデオ鑑賞会。
「・・・・っはー・・・・・・あー、怖かったぁ〜・・・・。」
「やっぱり日本製のホラーの方が、演出がじわじわしてて濃密ですよね。欧米のは視覚的にははっきりしているんですけど、どうにも恐怖の表現が直接的というか。」
「まぁ、流血シーンは多かったがな。(・・・・そういえば、ここの所全然飲んでないな・・・・。むぅ、近々調達に行くべきか?)」
「おい、リキエル。テメェ途中から目ぇ閉じてなかったか?全員で見る、っつー時に一人だけ見てねぇとかどういうつもりだよ、全くよォォォ。」
「開けてられなかったんだよッ!!まぶたが降りてきて、開けたくても開けられなかったんだ!何も見えなくて音と悲鳴しか聞こえないってのがどんだけ怖いかちょっとは想像してみやがれこの野郎ッ!!」
「わ、悪かったよ。なにも泣くこたねぇだろ、泣くこと。」(たじたじ)
「あ〜・・・・・・もーオレ今晩寝れねぇかも・・・・・・なんかこう、夢に出そう・・・・。」
「大丈夫ですか?ウンガロ意外とこういうの駄目なんですね。」
「さ、もう夜も遅いし、そろそろお前たちも部屋で休みなさい。」
「「「「はーい。」」」」
その晩。
「ぎゃああああああっ!!チェーンソーが、チェーンソーがッ!」
「なんで家の中に井戸がッ!?貞子がッ!!」
「リキエル、早く携帯を捨てて!着信がきますよ!?」
「ええいっ!誰か早く、ウンガロを起こしに行かんと・・・・。」
「父さんっ!前、前!光線が網目状にッ!」
「WRYYYYYYYYYッ!?」
(翌朝、気分よく起床してきたウンガロをお兄ちゃん3名がフルボッコです。)
<呼び方3>
「へぇ、親父の言ってる『ハルノ』っての、兄貴の本名だったのか。愛称にしちゃ呼びづらいと思ったら。」
「ええ、国籍はイタリアですけど、元々は日本人とイギリス人のハーフですからね、僕。」
「じゃあよぉ、俺らもこれからそっちで呼ぶか。兄弟なんだし、構わないだろ?なぁ?」
「いえ、どちらかというとジョルノのほうが周囲に定着してますし、組織の仲間やヴァニラさんたちからもそっちで通してもらっているので、無理せずともそのままでいいですよ。その方がややこしくないですし。」
「・・・・へぇ?親父は呼んでんのにか。そんなに俺らに呼ばれんのは嫌か?それとも、親父にだけ呼んでもらえる特別な名前、なんて思ってんのかよ。はっ、とんだファザコン野郎だなぁ全くよォォォォ。」
「・・・・・・・・・・でも、ヴェルサス。」
「あぁ?」
「あなたも、父さんにだけファーストネームで呼ばせてるじゃないですか。ドナテロって。」
「(ぐっ)お、俺は別に呼ばせてるって訳じゃねーよ!別にいいっつったのに、親父が・・・・・・。」
「僕だって同じですよ。言ってもやめてもらえなかったから、そのままにしてあるんです。
それに、呼び方をジョルノからハルノに変えるって言ったって、あなた普段から僕のこと『兄貴』って呼ぶじゃないですか。どうやって変えるつもりですか。」
「う゛。・・・・・・は、ハルノ兄貴、とか。」
「僕以外兄いないでしょうが。わざわざ区別する必要もないのに、呼び方だけ長くなるなんて無駄ですよ。」
「う・・・・・・うるせーんだよいちいち!いいから、これからハルノの方で呼ぶからな!わかったな!」
「・・・・・・どうしても、というなら別に構いませんけど、その代わり僕もこれからヴェルサスのこと、ドナテロって呼ばせてもらいますね。」
「え。」
「弟の名を名字で呼ぶ兄というものもおかしいですから。父さんもそう呼んでいることですし、いいでしょう?」
「う・・・・いや、それは・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全く、どっちがファザコンなんだか。」(ボソッ)
「!!!」
(長男、一本勝ち。)
<血筋>
「ドナテロ。お前はどうしてそう、ハルノにばかり突っかかるのだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「別に責めているわけじゃない。ただ、理由が知りたいのだ。何か気に食わんことでもあるのか。」
「・・・・・・・・兄貴が一番、親父に似ている。」
「・・・・それが理由か?」
「・・・・・・それに、兄貴は俺らより先に、親父と暮らしてた。」
「・・・・ハルノが先に私の館に来たのは、ハルノの母親が死んだからだ。それがきっかけで存在を知ることになった。決してハルノを優先したわけじゃない。それに、ほんの数ヶ月の差だろう。
心配せずとも、そんな些細な違いで私はハルノだけを優遇したりなんかはしない。お前たち四人に対して、常に平等に接しているつもりだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・それとも、私は気付かぬうちに、なにか贔屓のようなことをしていただろうか?だとしたら・・・・。」
「・・・・っだから!そうじゃねぇんだよッ!」
「ドナテロ・・・・?」
「『平等』じゃ駄目なんだよ!
他の奴らと同じじゃ俺は我慢できねぇんだ!そりゃ、他の奴より劣るのはもっと嫌いだが・・・・・・。
俺は、1番がいいんだッ!ナンバー1だ!親父に認められんのは、俺が一番でないといけないんだよッ!!」
「・・・・・・・・!」
「・・・・・・・・・・く、ふふ、ふふふふふ・・・・・・。」
「おいっ、親父!何笑ってんだ、俺はマジなんだぞ!?」
「ああ、すまない。何でもないんだ・・・・・・何でもない。
やはり、私の息子なのだな。お前は、とても私に似ている。」
「なっ・・・・・・。」
ああ、なんと。
いとおしくも疎ましい、我が子よ。
(過去の自分の姿を見せられ、懐かしくも少々複雑な気分にさせられるDIO様)
<声>
プルルルルルル・・・・・・プルルルルル・・・・・・
「・・・・おーい!ヴァニラー、テレンスー?電話鳴ってんぞ、おい!・・・・ったく、仕方ねぇなぁ・・・・。」
プルルルル・・・・カチャ。
「もしもし、ヴェ・・・・・・いや、ブランドーだが。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
「・・・・・・・・?おい、もしもし?」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
「・・・・(イタズラかぁ?ったく、ムカつく・・・・)おい、切るぞ?」
『・・・・・・・・あ、も、申し訳ございません。少々驚いてしまって・・・・。
一体、いかがなされたのですか?DIO様。自ら電話にお出になられるだなんて・・・・。』
「・・・・え・・・・・・。」
「ンッン〜♪」
「おい・・・・ヴェルサスの奴、一体どうしたんだ?さっき電話応対してから、なんか気味悪ぃくらい機嫌いいみたいだけど・・・・。」
「さあ・・・・。」
「ン〜、気分がいい!実に清々しいッ!歌でも一つ歌いたいようないい気分だッ!ンッン〜♪」
(声の雰囲気とか少し似てたらいいなぁという感じで拗ねヴェルサスシリーズ一旦終了)
<吸血>
「吸血鬼に血を吸われたら、同じ吸血鬼になる、って昔っから言うけどよぉ〜・・・・実際のトコ、どうなんだ?親父。」
「まぁ、ならんわけではないが、別に血を吸った全員が吸血鬼になるというわけでもない。
吸血鬼のエキス、というものがあってだな。吸血する際、あるいは血を与えるなどの時にそのエキスを少量混ぜてやることによって、既に死んだ肉体が屍生人、或いは吸血鬼として蘇るのだ。
ようは、すべて私のさじ加減によるという事だな。ヌケサクやヴァニラのように、別に血を吸わずとも吸血鬼にすることは可能なわけだし。」
「・・・・・・・・あの、その吸血鬼のエキスって、つまりはその、親父の体液?だよな。
てことは、親父が血ぃ吸う時に一緒に親父の体液を体ン中に入れると、吸血鬼になる、と。」
「うむ。要約するとそういうことだな。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・?どうかしたか、ウンガロ。」
「・・・・・・・・えっと、その・・・・あんま言いたかないんだけど、それって、つまり・・・・・・。」
「・・・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・蚊?」
「っ!!!!!!」
(ウンガロ痛いところをつくの巻パート2)
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ついに無駄ネタ50作突破。留まるところを知らないッ!