<疑問>

ゴーン、ゴーン、ゴーン・・・・・・

「お、鳴り出したな。」
「じゃ、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」
「よろしくー。あ、兄貴、そっちのみかんとってくれ。」
「・・・・なぁ、その・・・・・・・・除夜の鐘が、聞こえるよな。」
「?そうだけど・・・・どうしたぁ?リキエル。」
「いや・・・・ちょっと気になったんだけど、ここって一体ど・・・・・・」

『キング・クリムゾンッ!』

「・・・・・・・・・・え?あれ?」
「皆様、年越し蕎麦のおかわりはいかがですか?」
「あ、オレ!オレキツネそばな、テレンス!」
「すいません、僕には海老天入れてもらえますか?」
「・・・・・・そばの名前ってよぉぉ・・・・キツネそばってのはすげーよく分かる。キツネの好物の油揚げが乗ってるからキツネそばなんだからな。卵が乗ってて月見そばってのも見てよーく理解できる。だが・・・・タヌキそばってのは何なんだよぉぉぉぉぉ!!ワケわかんねー、なんで掻き揚げが乗ってたらタヌキなんだよ!タヌキが掻き揚げが好きだって話でもあんのかよッ!!それとも掻き揚げがタヌキにでも見えんのかぁ!?クソックソッ!!
 だいたい力うどんってのもわかんねーんだよ!餅と力に何の関係があるっていうんだよッ!そもそもそれを言ったら肉うどんなんて一つだけまんまじゃねーかッ!!フザけんじゃねーぞ、ナメてんのか俺をッ!!クソックソックソッ!!」
「あーヴェルサス、それ、僕の知り合いにもそんな人いました。」
「ドナテロ、とりあえず鏡餅にあたるのはよしなさい。鏡開きはまだ先だ。」
「いや、あの、だからさぁ・・・・・・ヴェルサスも父さんもなんでそんな日本の文化に詳しいんだ?ハーフの兄貴はともかく、俺らや父さんはれっきとした欧米じ・・・・・・」

『キング・クリムゾンッ!!』

「・・・・・・・・・・・・あれ?ちょ、さっきから・・・・・・。」
「そうそう、明日は部下がひとしきり挨拶に来てから初詣に行くから、全員そのつもりでな。」
「うーい。」
「おみくじ引きますよね、みんな。僕、去年大吉だったんですよ。」
「そりゃーそうだろなぁ・・・・・・兄貴の強運なら、今まで大吉しか引いた事なくても納得できるっての。」
「ちょ、だからさ、去年って兄貴、確かイタリア育・・・・・・」

『キング・クリムゾンッ!!!』

「・・・・・・・・・・・・・・な、なんなんだよさっきから〜〜っ!!」




「(馬鹿だなぁ、リキエル・・・・・・・・前々々作あたりの注意書きにもちゃんと書いてあっただろうに・・・・・・・・。)」



(とぅるる少年に続き、特別出演某ボス)









<知能>

「なぁ、親父ー?ちょっと読めねぇ字があるんだけどさー。」
「何だウンガロ、読書か?珍しい。つづりはなんだ?」
「違う違う、単語じゃなくて文字なんだってば。ほら、ココの。」
「なんだ、東洋の本でも読んでいるのか?私は漢字の類は一応読めるがそう得意なわけでもないんだが・・・・・・どれどれ。」
「コレ、コレ。ここの字。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・う・・・・ウンガロ・・・・?」
「ん?」
「・・・・・・これは・・・・・・・・これは・・・・・・こ、小文字の、Z・・・・では、ないのか・・・・・・・・・・?」
「あー、そっか!ゼットね、ゼット!悪ぃな親父、助かったぜ。」
「う・・・・・・ウンガロ・・・・・・・・?お前、国籍は・・・・・・確かアメリカの、フロリダ育ちではなかったか・・・・・・?英語は、アルファベットは当然知ってるよなぁ!?」
「オレ、ここんとこブロック体の文字しか読んでなくってさー。こういう筆記体って、なんかごちゃごちゃしてるっつーか、わかりづらくて嫌だよなー。親父もそう思うだろ?って、親父?」
「・・・・・・・・・・ば、馬鹿な・・・・・・・・このDIOの、このDIOの息子が、こんな・・・・・・・・・・!!」



(さぁ、小文字のzが筆記体で書けない人恥ずかしがらずに挙手)









<知能2>

「というわけで、急遽全員の大まかな学力を調べさせてもらう。まずは一番恐ろしい、ウンガロ。」
「うーい。」
「・・・・・・・・オタマジャクシが大きくなると、何になると思う?」
「・・・・親父、いくらなんでもオレのことバカにしてるだろ。誰でも知ってるぜ、ナマズだろ?」
「・・・・・・・・・・次、ドナテロ。」
「うッス。」
「因数分解とは何か知っているか。」
「・・・・・・・・分解・・・・・・。ええと、ナルシソ・アナスイと何か関係があったり、とか・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。リキエル、頼みの綱はもはやお前だけだ。お前は卒業こそできなかったものの、高校にもちゃんと通っていたんだよな?」
「も、もちろん!俺はムショ帰りの強盗でもなけりゃヤク中でもないし、義務教育だってきちんと済ませてる!必ずや父さんの期待に応えてみせるぜ!」
「てめリキエル、この野郎。」
「よし。それでは、主に北極南極など緯度66.6度以上の地方で起きるといわれる、真夜中になっても太陽が沈まない現象のことをなんと言う?」
「・・・・え・・・・・・・・・・あ、ああああっ!まぶたが、まぶたが降りてくるッ!前が見えないッ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リキエル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「見事なまでに全滅いたしましたねぇ・・・・・。あ、DIO様、どうか気を確かに。」
「(くらぁり)馬鹿な・・・・・・・・法学首席卒業(予定)だったこのDIOの息子が、まさか、全員ド低脳だったなんて・・・・・・・・!!」



(正解は「白夜」です。)









<知能3>

「ちょっと待ってください、父さん!今のは聞き捨てなりませんよ!」
「・・・・ハルノ・・・・・・・・。」
「この僕への質問もまだだというのに、息子全員をド低脳扱いするとはいい度胸じゃないですか。
 言っておきますがこの5部主人公、他のチンピラ風味な3人と違って夢と覚悟と野望を持った現役中学生ギャングスターですからね。物語中でもチームの頭脳として貢献していましたし、機転は利くしスタンドは応用力あるし生物や人体の知識にも長けているんですよ!そんじょそこらのニートヒッキージャンキーと一緒にしてもらっちゃあ困りますよ!」
「おいこら兄貴、テメ。」
「さぁ父さん、どっからでもかかってきて下さい。」
「・・・・ではハルノ、球の体積を求める公式を述べよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え。」
「球の体積を求める公式。」
「・・・・・・・・え、ええっと・・・・・・・・・・。」
「どうした。答えは。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・あの、僕中三なんですけど・・・・・・・。」
「それがどうした。今時の中学三年生はカビの繁殖や人体の構造や男女の体温変化の差まで知り尽くしているのだろう。」
「それは本で読んで・・・・・・・・そう、そうです!父さん!生物の問題でお願いします!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「ああっ!兄貴ズルい!それなら俺だって、人体の急所とか人体の急所とか人体の急所とか人体の病気についてならかなり自信があるのに!」
「お、俺だって歴史なら!歴史なら何とかなる!掘り出すから!」
「ええっと俺は・・・・・・俺は・・・・・・・・・・ど、童話で、国語、とか!」
「・・・・・・・・・・とりあえずハルノ、答えは。」
「ううう・・・・・・あの、πをかけて、二乗・・・・・・いや、二乗するのは半径だったっけ。で、4倍・・・・・・・あれ?3倍だっけか?あ、そうだ、体積なんだから二乗じゃなくて三乗のはず・・・・・・・・・・えーと、あの、父さん。」
「・・・・なんだ。」
「・・・・その、半径って、記号でなんてあらわしましたっけ。mでもないし、tだったか、cだったか・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『r』だ・・・・・・・・・・・・・・。」



(お父さんくじけないで。ちなみに公式の答えは「3分の4×π×r3乗」)









<スタンド自慢>

「俺はさ、ロッズたちが敵の目を攻撃する時が一番好きなんだ。だってそうしたら、相手は俺とおなじ苦しみを味わうことになるんだからな。
 目の前が突然真っ暗になるってことがどれだけ恐ろしいか、俺のまわりにいた奴は全く理解しようとしなかった。世の中には元々何も見えない人間だっている、それに比べたらまだ可愛いもんだろって。わかってないんだよ、全然違う話なんだ。
 全盲の奴は、普段から見えないのが当然って世界で生きてるだろ?そうじゃなくて、普段何の苦労もなく出来るはずのことが、突然できなくなるってのは、いきなり手足をもぎ取られるようなもんなんだ。
 その恐怖を、俺が今までずっと感じながら生きてきたその絶望を、他の奴にも味わわせてやれる。
 それが出来るってわかったとき、俺は何よりこの能力『スカイ・ハイ』を素晴らしいと感じたんだ。」
「へぇ・・・・・・。(ネクラな考え方だなぁ。)」
「なぁ、兄貴は?兄貴はゴールド・エクスペリエンスの、どこが気に入ってる?」
「え?別に、考えたこともなかったけど・・・・しいて言うなら、ビジュアルかな。肩の天道虫とか。」
「ああ、確かに。兄貴のスタンド、なんかやたらとお洒落だよな。色も父さんと同じ金色だし。」
「オレはやっぱり、射程距離が全世界なのがいいな、ボヘミアン・ラプソディ。俺の力で全ての人間を攻撃できるんだぜ?最高さ。
 親父の時止めだって、世界中の時を止められるだろ?世界を支配するスタンドってのは、まさしくこういう事を言うんだよ。」
「ちょっとオーバーな気もするが・・・・まぁ、ボヘミアン・ラプソディが強力なことは確かだな。」
「そういえば、ヴェルサスはどうなんでしょうね。自分のスタンド能力について。」
「ねーんじゃねぇか?好きなトコ。能力的にもいまいちパッとしねーし。」
「昔スタンドで色々苦労したらしいから、むしろ嫌いだったりしてな。」
「能力自体に自信は持ってるようだから、流石にそれはないと思うけど・・・・。まぁ、僕のチームにも似たような能力の人がいますけどね。やっぱりあんまり戦闘向きでない・・・・・・・・・あ、ヴェルサス。」
「よう。」
「い、いたのか・・・・・(怒らせたか?)聞いてたか?その・・・・・・。」
「ああ、ちゃんと聞こえてたよ。俺は、スタンドの名前が気に入っている。他にも色々あるが、まず名前だな。」
「・・・・・・名前?」
「ああ、『アンダー・ワールド』。なにせ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・親父とおそろいだからな。」(ニヤリ)

「「「!!!(ま、負けた・・・・!!)」」」



(お前らどんだけお父さん大好きなんだよ)









<ゲーム>

「山手線ゲェームッ!」
「「「いえーっ!」」」

「ひーざ!」
パン、パン!
「額!」
パン、パン!
「・・・・ベルト。」
パン、パン!
「足首。」
パン、パン!
「ひーじ!」
パン、パ・・・・・・
「って、待てよウンガロ。肘にはなかったんじゃなかったか?確か。」
「え?」
「間違えたな。じゃ、罰ゲームってことで、WRYYYYYポーズ一分間キープな。」
「えええ〜?なかったっけかー?あ、親父!ちょうどよかった、肘見せてくれ肘!・・・・・・あ、くそ!本当にねぇ!」
「・・・・・・・・あのなぁ。」



(その他:部下の額、部下のピアス、部下のシャツ、番鳥の頭など)









<寒い日>

 今日は冷えるな、と呟いたその口からこぼれる息が、白くないという事に気づいてしまった。

 こういう時、僕は自分の観察眼を後悔する。同じようにため息をつく僕の息は、こんなにも白いというのに。
 こんな風に、自分の父が人間でないという事実をふとした拍子に再確認させられる。

 変えられないこと、考えても仕方のないことについて悩むのは、意味のない、無駄なことだ。
 それでも、どうしても時折考えてしまう。
 父さんは、僕らと暮らしていて、本当に幸福なのだろうか。

 人間でない父さん。
 人間でしかない僕ら。
 どれだけ望んでも決して同じにはなれないというのに、一緒に過ごしていて幸せなど、本当に感じられているのだろうか。


「兄貴ー!親父ー!ちんたら歩くなよ、置いてくぜー?」
「あ、こら!待ちなさいドナテロ!そんなに急ぐと、後ろのウンガロたちとはぐれてしまうだろうが。」
「あいつらのペースに合わせてたら日が暮れちまうぜ。久々に昼間に親父が出歩ける天気なんだから、夜になっちまったら意味がねぇだろーがよぉー。」
「全く・・・・・・ほら、お前たちも早く・・・・・・・おお!!
 見ろ、ドナテロ!ウンガロの息が、なんか他と比べてやたら大きくないか!?」
「え、マジでか!?ちょい待て今行く!」
「人より呼吸量が多いのかな・・・・。ほら、ウンガロ、もう一回だ!」
「ええええ?や、やだよ親父ぃ。」
「いいから、ほら、比べるからちょっとリキエルも一緒に・・・・・・・・・・・・ぶ、ぶくくくくく、おま、リキエル、それ・・・・・・。」
「え、何、リキエルが一体・・・・・・ぶばっ!!な、なんだよそれ!うっはは、息が、息が縦に!湯気みてぇ!」
・・・・・・・・・・・・・・寒いんだよ。仕方ないじゃないか。
「だからって、口元完全に襟で隠して・・・・・・前、見えてるのか?息が邪魔で見えないんじゃ・・・・・・・うくくく、ほらドナテロ、早く!」
やめろったら、父さん!
「父さん、あんまりからかうとリキエルが泣きますよ。」
「だってなぁハルノ、普通は例え布越しでも前に・・・・・・・・・くくく、あははははは!」

 ツボに入ったらしく、笑い続ける父さん。
 その楽しげな様子を見て、つられてつい僕も笑い出す。後でリキエルがむくれるとはわかっていたけれど。



 そして、ふと気づいた。笑う父さんの口から出るその息が、ほのかに白く染まっていることに。



(難しく考えなくてもいいんだよ。つまりは、みんな同じってことなんだから。)









<父親同盟>(無駄家族以外も出演)

「枝豆と冷奴とワインボトル、お待ちどう!」
「ああ・・・・・・・・。」
「よう、DIO。珍しいじゃねぇか、テメェがこんな店に来るなんてよ。」
「だな。何かあったのか?」
「いや・・・・・・少しばかり、その、育児に疲れてな。」
「ああ・・・・・・・・なるほど。」
「そういや、3人ばかり増えたらしいな。ここ最近。」
「まあな。ハルノ一人の時には、大変だなんて思ったことはなかったというのに・・・・・・・・やはり、人数が増えてくると色々と目が行き届かなくなるものなのだろうか。」
「・・・・・・・・いや、単純にあの3人自体が厄介なだけだと思うが。」
「残り一人もドSだしな。第一、お前はまだいいだろう、恐ろしいことに息子共に好かれているようだし。うちの娘なんか、隙あらば俺のことを殺すんだぞ?ツンデレといったっていくらなんでもやりすぎだろう。」
「反抗期ってのはどこの家庭も辛いよな。うちも、口論になりゃすぐオラオラ合戦だ。やれやれだぜ、あの沸点の低い性格、誰に似たのやら。」
「・・・・それは反抗期やツンデレというより、単に貴様らが嫌われているだけだろう。」
「なんだと!?」
「娘の腹殴ったりブチ抜いたり手首切断したりしたせいじゃないのか?私は少なくとも、息子に手を上げたことはまだないぞ。」
「私も、別に息子に暴力を振るったことは無いんだがね。一緒にお風呂に入ったり、忘れ物を届けたり、結構コミュニケーションもとっている。なのに、やたらと私の邪魔をするんだよなぁ・・・・・・。」
「おお、お前も来てたのか。気づかんかった。」
「お前のところの息子、確かまだ10歳だろう。反抗期にしては随分早いな。」
「この間なんて、寝室を盗撮されていた。全く、本当に小学生なのか・・・・?」
「マザー・コンプレックスなんじゃないか?父親に母親を取られたくないという思考で父親を敵対視するタイプ、日本人には結構多いらしいぞ。なぁ、承太郎?」
「・・・・テメェ、何が言いたい。」
「だいたいなぁ、まだ15歳のくせに男を家に呼んで、邪魔だから死ねってそれはあんまりすぎるだろう!?というかあんなオカッパ汗舐め男絶対に許すものか!」
「まだマシじゃねぇか、うちなんかカマ殺人鬼だぞ!?結婚なんて一巡したって許さねぇ。徐倫も、どうしてああも男の趣味が悪いのか・・・・・・それとも男運が悪いだけなのか?」
「恋人、か・・・・・・・・。うちも、一人くらい何とかならんものかな。4人もいて、何故ああも絶望的なのか。皆、このDIOの血を受け継いでいるだけあって顔も・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、まぁ、その、差別は良くないが、とにかくうまくいくはずだというのに。」
「・・・・上手くいく、と思うお前の思考回路がすごいと思うがな、俺は。」
「全くだ。ギャングと強盗と暴走族とヤク中の爬虫類なんかに、一体どんな女が嫁に来るというんだ。」
「黙れ。おお、そうだ。この際貴様らのところの娘でもいい。お前たちなどと親戚になるのは多少癪ではあるが、うちに嫁がせる気はないか?4人のうち、どれがよいかくらいは選ばせてやろう。」
「誰がやるか!」
「冗談は服だけにしておけ!」
「なっ、お前にだけは言われたくないぞ網シャツが!」
「ああもう、飲まずにやってられるか!店主!!銚子もう一本追加!!」
「飲めばよかろうなのだぁーーーッ!!」



(居酒屋『究極生物』年中無休、日暮れから夜明けまで営業中)









<頬>

「なぁ、ウンガロ。何なのだこのUの字は。刺青か?それともそういう形のアザなのか?」

むに。

「ひて。」
「お?ウンガロ、お前頬の皮が異様に伸びるぞ。面白い。おお!すごい、もう頬のくぼみがわからん。」

むにににに。

「ひて、ひててて、ひたひっておやひ、ひょ、ひゃめろって。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」(ジーッ)
「・・・・ん?どうしたリキエル、羨ましいのか?」
「え。」
「全く、しょうのない子だな。ほら。」
「や、あの、そん・・・・・・(むに)・・・・うに。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」(ジーッ)
「・・・・・・ドナテロ。悪いが、お前はもう少しだけ待ちなさい。残念ながら、私の腕は二本しかない。」
「や!ちが、その、べ、別に!!」(あわあわあわ)



(多分ジョルノなら真剣に嫌がりそう)









<ゲーム2>

「チェックメイト。」
「時止め。」
「め・・・・目潰し。」
「ああ、血の、ね。・・・・アリかな、それ。」
「し・・・・し・・・・ええと・・・・濁音にしてもいいんだよな。なら、じ、上院議い・・・・・・。」
「んん?」
「ゴホ、ゴホ、ゴホン、オホホーーン・・・・えと、その、上院議員ウィルソン・フィリップス。」
「やれやれ・・・・。じゃ、僕は、スペース・リバー・スティンギー・アイズ。」
「兄貴よく噛まずに言えるよな・・・・。ず・・・・ず・・・・・・・・・『頭痛がする、吐き気もだ』。」
「おおー。ええっと、だ・・・・だ、ダイアー。」
「誰だ?それ。」
「ほら、クロスチョップの噛ませ犬ですよ。」
「へぇ。」
「あ、あ・・・・・あ・・・・・・・・あ、荒木。」
「おいリキエル、ちょっとそれは駄目じゃないか?」
「い、いいだろ、別に。同じ吸血鬼仲間ってことで。他に『あ』なんて思いつかないしさ。」
「仕方ないなぁ・・・・。それじゃ、僕はそのまま、吸血鬼、で。」
「また『き』かよ・・・・・。き・・・・『恐怖を克服すること』。」
「台詞系多いな、ヴェルサス。んじゃ、と・・・・と・・・・逃走経路。」
「よしっ!それを待っていた!ロードローラーだッ!!
「「「おおおーーっ!!」」」



「・・・・・・お前たち、また妙な遊びを・・・・・・。」



(ちなみに、ジョルノ→ヴェルサス→ウンガロ→リキエル、の順です)









    


------------------------------------------------------------------------------------
 一人称&父親の呼び方。
 ジョルノ:僕。父さん。
 ヴェルサス:俺。親父。
 リキエル:俺。父さん。
 ウンガロ:オレ。親父。
 そして三人息子は全員ジョルノを「兄貴」と呼ぶ。