その3.ヒロインの宿命について
真「‥‥‥‥身内の悲劇、ってさ。」
成「え?」
真「必ず、女の子に起こる気がするんだよね‥‥。
かるま検事も、お父さんのことやみつるぎ検事のことがあったし、今回の‥‥みぬきちゃんについても‥‥。」
成「‥‥‥‥‥。」
真「お父さんが、どこかへ行っちゃって、お母さんがいなくなっちゃって、それで‥‥ずっと信頼していた大事な人が‥‥‥‥‥罪を、犯す‥‥‥。」
成「‥‥‥真宵ちゃん‥‥。」
真「‥‥‥ごめんね。でも、どうしても重ねちゃうんだよ。‥‥‥‥‥はみちゃんに。」
成「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。(汗)君じゃないのか。」
真「あたしはほら、はみちゃんがいてくれたからね!お姉ちゃんも、何度も来てくれたし。」
成「‥‥‥そうかい。(相変わらず強いな‥‥)」
成「とにかくね、不幸な目に合いすぎなんだよ、ヒロインってのは。」
王「そ、そうなんですか?」
成「ああ。正直僕としちゃ、作中いつみぬきが被告人にされるんじゃないかとヒヤヒヤしたよ。」
み「えええええっ!!み、みぬき、危ないところだったの!?」
真「まあねー。
なにしろ、あたしがヒロインだったときなんて、毎回一作につき1回は必ず被告人にされていたからね。他にも、大変な目にも毎回遭ってたし。」
王「え‥‥大変な目、ですか?被告人にされること以外で?」
真「うん。誘拐されたりとか、冬の雪山で洞窟に閉じ込められたりとか。」
王「じょ、冗談抜きで大変じゃないですか!!」
牙「よく無事だったね‥‥。」(汗)
真「ま、ほら、運は強いからね!あたし。なるほどくんと違って。」
王(運がいい人は普通まずそんな目に遭わないと思うけど‥‥。)
真「『蘇る』の時も、茜ちゃん本人が被告人になることはなかったけど、お姉さんが被告人にされた上、証言台でかなり大変な目には合っていたしね。ある意味、あれはヒロインの法則みたいなものだったんじゃないかな。
だから、みぬきちゃんがそんなことにならなくって本当によかったよ。」
王「そ、そうですね。みぬきちゃんの災難っていったら、せいぜいパンツ泥棒と、帽子くんによる狂言人質事件ぐらいだったから。」
み「‥‥うーん‥‥。
みぬき、誘拐とかは流石に経験したくないですけど、でも、被告人くらいならなってもいいですよ?」
成「え。」
王「な、何言ってるんだよ!みぬきちゃん!」
み「だって、みぬきが被告人になったら、オドロキさんがベンゴしてくれますから!!」
王「!!」
み「オドロキさんなら、きっとみぬきが無罪だって証明してくれますから‥‥‥だから、『大丈夫』です!!」(ニコッ)
王「み‥‥みぬきちゃん‥‥!!」(感涙)
真「ううん。‥‥‥感動的な場面に水を差したくないんだけどさ。
実は、そうでもないんだよ?みぬきちゃん。」
み「え?」
真「結構怖いものなんだよ、被告人として参加する裁判って。
何もできない被告席で、どんどん弁護側が追い詰められていって、法廷がずんずん『有罪一色』になっていっちゃうの。毎回、寿命が音を立てて縮んでいく気分だったよ。
検事さんにはニラまれるし、検事さんが知り合いだったりすると、取り調べの時にすごく悲しそうな顔されちゃうし。」
み「‥‥‥うう、やだなぁ‥‥。」
真「まぁ、最後にはちゃんと大逆転してくれるから、信じていていいんだけどね。
でも、なかなか見ていて危なっかしいし、逮捕されないに越したことはないよ。」
成「‥‥ごめんね、真宵ちゃん。
まあ、オドロキくんもまだまだ新人だしね。僕の裁判の時も、かなり斬新な理論を振り回してたし。」
王「ううう‥‥‥。」
真「あー、また被告人になったんだっけ、なるほどくん。」
成「まあね。人生四度目の被告席だよ。(学級裁判含む)」
真「おおー、すっかりベテランだね。あたしだってまだ3回だってのに。」
王「いや、十分多いですよ。」
真「まあ、なるほどくんはトラブル体質だからねー。今回だって確か‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」
王「‥‥‥?ど、どうしたんですか?綾里さん、また急にダマリこんで。」
真「‥‥‥‥あ、あたし‥‥‥今、すごいこと思いついちゃった、かも。
あの、なるほどくん。今回、車にはねられたよね?」
成「‥‥?まあね。ネンザで済んだけど。」
真「で、で、7年前には、大変な目にもあったよね?」
成「まああの事件はシャレにならないくらい大変だった‥‥け、ど‥‥‥‥‥‥‥。
ま、まさか‥‥‥‥‥。」(久々に冷や汗)
王「ちょ、ちょっと待って下さい!被告人経験と、大変な目って‥‥‥‥!」
み「さっきの、ヒロインの法則の話‥‥‥‥!」
真「そう‥‥‥逆転裁判4の真のヒロインは‥‥実は、なるほどくんだったんだよ!!!」
王「え‥‥‥。」
み「え‥‥‥‥!」
成「ええええええええええっ!!!!」
続く
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実に7年ぶりの大絶叫。
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