その3 人魚姫
悲劇の代名詞、か・・・・。
渋「・・・村田?何を感傷にふけっておいでで?」
いや、別に。ただ限りなくまるマシリーズとかけ離れた単語だなぁと思って。人魚姫。
渋「・・・どーせボーイズギャグですよ。BLどころかBGだよ、ひっくり返せばゲットバッ○ーズだよ!」
マガジン読んでたのか渋谷。それはさておき、そろそろ女性キャラが尽きてきたねぇ・・・・。
渋「俺はヤだかんな!フラれた挙句に泡になるなんて読んだだけで涙もんなのに自分でやるなんて絶対やだ!」
大昔は人魚姫とエプロンドレスで喜んでたくせに。
渋「知りません。事故です。不可抗力です。記憶にゴザイマセン。」
ま、いーけど。それならフォンビーレフェルト卿なんかどうだい?渋谷王子に捨てられて涙の心中自殺。
ヴ「心中するのか!?」
渋「オイコラ村田!話し変える気満々だろお前!」
ギュ「あの、猊下ー?私はどうすれば・・・・。」
ああ、そうか!フォンクライスト卿だったら話も性格もぴったりじゃないか!健気に想い、最後は自殺。パーフェクトだ!
渋「俺は王子様もやらないからな。」
えー?じゃあ隣国のお姫様?
渋「誰がするか!ってかさあ!もっと女の人使おうよ頼むから!男だらけの人魚姫なんて悲しすぎるだろ!?」
ギュ「そうは言いましても陛下・・・さすがにツェリ様は少々話に合いませんし、グレタは幼すぎますし、ギーゼラは先程役をいただきましたので・・・。これ以外にマトモな女性といっても・・・・。」
ア「それはもしや、私がマトモでないとでも!?」
ギュ「ひぃっ!(ビン、と背筋を伸ばし)い、いえいえ断じてそのようなことは決して。ただその、今回の役のことを考えますとアニシナにはいささか不適任かと思ったり思わなかったりと・・・。」
ア「確かに私もこんな、男などのために自殺する姫の役などしたくはありませんでしたが、ここまで言われては黙ってなどおられません!
よろしい!今回の人魚の役、確かにこの毒女アニシナが引き受けました!」
グ「やめろぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
よっしゃ決定!じゃ、王子はフォンヴォルテール卿で決まりね。
グ「恐れていた事が現実にぃぃぃぃぃぃっ!!」
いやー、今回は僕が独断で主人公やヒロイン決めずに澄んでよかったよ。なんか毎回もめにもめるからねぇ。
渋「初回なんて本番中に王子でもめてなかったか?」
グ「待て!勝手に話を進めるな!まだ私は承諾した訳ではない!というか誰がするかそんなアニシナに惚れられてうっかりそうと知らずにフってその後殺されかけるような役・・・・・・。」
やかましい。とにかく始まり始まり〜♪
毒人魚姫
渋「おーい村田ー。タイトル違うぞー。」
しょーがないじゃないか主役が毒なんだから。魚で言うならばふぐ?
渋「うわ、それめっちゃ失礼な気が。」
えー、昔々海の底に人魚姫がおりました。初めて海の上に出た夜、彼女は大きな船の上に美しい(?)青年(!?)を見つけます。
グ「・・・・なんだ今の記号は。」
渋「おー、グウェンダル再び王子様!そうだよなー、ツェリ様が女王様の時はグウェンダルなんと王子様だったんだよなー。」
さて、大嵐により船は沈み、人魚姫は溺れた王子を救い、陸に運んでやります。
ア「あなた、泳げなかったんですか?(小首かしげ)」
グ「こういう話なんだ。それにたとえ泳げても嵐の遠洋から生き延びるのは不可能に近い。」
王子と別れても王子のことが忘れられない人魚姫。そこで彼女は魔女の元を訪れました。
渋「え、誰がそんな憎まれ役をやって・・・・・って俺かいっ!」
マ王様だし、マ女も近いもんでしょ?むしろマ男?
渋「うー、間男ではゴザイマセン。と、とにかく、お前を人間にするのであれば代わりにお前の声を頂こう。そして3日以内に王子のはぁとを射止めなければお前は泡となってしまうだろう(台本どうり)。さあ、それでもいいかい?」
ア「では諦めます。」
渋「早っ!!もう少し粘ってよそこは!」
話すすまないから続けるけど、声を失くし足を手に入れた人魚姫は王子と再会を果たします。しかし声がないため名乗る事も許されず、足は一歩進むごとにガラスを踏んだように痛みます。
ア「どうしてそんな状態で耐えなければならないのですか。」
渋「アニシナさんしゃべっちゃダメー!!」
遂に王子は自分を助けてくれた王女(ヴォルフです)と婚約を決めてしまいます。悲しみに打ちひしがれる人魚姫に、海から彼女の姉妹が、
デ「泣かないでぇ、妹ぉ。僕の大切なミンチーと取り替えたこの短剣で王子を殺してしまえば、お前は泡にならずにすむよぉ。」
渋「いててて、この鳥つっつくって!このヤロ唐揚げにするぞ!?」
こうして、決意した人魚姫は王子の寝室へ行きます。しかしそこでためらいを・・・・・・・見せずに・・・・あ、ベットに向かってナイフを振り上げ・・・・!
ドスッ!
ア「・・・手応えあり・・・なにっ!?丸太!?まさか、変わり身の術ですって!?」
渋「グウェン忍者かよ!」
渋谷、あそこだ!ほら、窓の外!
グ「ふははははは!百何十年付き合ってきたんだ、貴様の考えている事などお見通し!さらばだアニシナ!」
ア「ああっ!待ちなさいグウェンダル!おとなしく私のために殺されなさい!」
・・・・こうして毒人魚姫と王子様の追いかけっこは続くのでしたトサ。
渋「子供怒り狂うぞ、こんなやる気のないおとぎ話。」
おしまい
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