その2 眠り姫



ア「さあっ!このリンゴを一口かじればたちどころに100年の眠りに・・・。」
渋「だからアニシナさんそれ別の童話とごちゃ混ぜー!」
 正確には糸車だよー。で、ぎりぎりまで眠ってる台詞少なめな居眠り姫の役希望の方挙手ー。
渋「村田お前そー言う性格悪い言い方してこれだから眼鏡は。」
 眼鏡キャラでもないくせに眼鏡をバカにするなー!!眼鏡は顔の一部だーッ!
渋「わかったわかった悪かったからいきなりキレんな。で?誰が眠るんだ?」
 はーい先生、僕渋谷君を熱烈に推薦シマース。で王子はフォンクライスト卿。
渋「村田てめー!何てことを!!」
ヴ「待てぃ!ユーリが姫なら王子は僕だ!」
コ「いや、王子というからにはビジュアル的にも俺のほうが・・・。」
グ「・・・私は仕事があるのでこれで帰らせてもらいたいのだが。」
 別にいいけど、しかしそうなると悪い妖精さんはアニシナさんあたりで決まりかな?
グ「何て恐ろしい事を考える猊下!そんなことならば私が悪い妖精をやる!アニシナ、お前はよい妖精の役をやれ!」
ア「えー?いやですよ出番の少ない無償の贈り物係なんて。」
グ「ならば、私が姫にかけた呪いを眠りに変える妖精の役で・・・。」
ア「何故私がグウェンダルのしでかした事の尻拭いをしなければならないんですか。」
 じゃ、アニシナさんオーロラ姫のお母さん(王妃)ね。
ア「もっとイヤですそんな存在感すらない!まだ妖精の方がマシです!」
渋「あ、じゃあじゃあ俺王様!マ王様だもんなそれでいいだろ!?」
 むーん、じゃオーロラ姫どうするのさ。ギーゼラさんはさっき主役やったし。
ギ「猊下・・・・?私ただ埋められてただけなんですけど・・・・。」
 あ、生きてたんだ。(外道)じゃグレタちゃんなんかどう?可愛いし。
渋「却下!グレタにキスする王子役なんて俺が許さん!」
 親バカー。まーグレタちゃんには赤頭巾やってもらう予定だしね。でもまるマキャラっていー感じの女性キャラが少ないんだよねー。
グ「アニシナは妖精役、母上は・・・・むしろ王妃が似合うだろうな。あとは・・・・。」
ヨ「俺は?閣下。」
グ「キスする前に王子が裸足で逃げ出すな。」
 確かに。にしても主役とヒーローがいつまでたっても決まらないってどーいうことさ!みんなやる気ある!?
渋「大半はお前のせいだろ。」
 もう!こーなったら僕が勝手に色々決めるからね!ほらスタンバイ!3,2,1・・・。





眠り姫




 昔々ある国で、長年生まれなかったお姫様が生まれました。国中がこの出来事を祝し、パーティを開いて祝いました。妖精たちもそのパーティに招待され、生まれたばかりのお姫様に次々と贈り物を与えました。美しい声や容姿、優しいこころ、それから・・・。
コ「猊下・・・・あの、このヒラヒラスカートもう脱いでもいいですか?」
 今この場で脱いじゃいけないって。ま、脱いでも脱がなくても君はもうザ・変態だけどね。
渋「っつーかコンラッドに妖精役させんなよ・・・。王妃様役のヴォルフなんかめちゃめちゃ似合ってんのに・・・・・・・・・女の子だったらなー。(ボソッ)」
ヴ「女だったら結婚するのか!?」
渋「いや、あの・・・・ところで村田、この、俺が抱えている赤ん坊さんどっからいらっしゃったの?」
 ああ、そちらはエルちゃんで、ニコラさんからのご提供だよ。まーとにかくそういう訳で悪の妖精さん登場!!
グ「じゅ、16年後に糸車の針に指を刺して、死んでしまうかもしれない!(ジャジャジャジャーン)」
渋「推測かよ!」
ア「では眠りに変えると共に絶対の予言にしておきましょう(シャラララン)」
渋「ああっ!余計なことを!」
 王様が国中の糸車を焼いたにもかかわらず、悪妖精の策略によってオーロラ姫は100年の眠りについてしまいました。そこでよい妖精は城の周りを食人植物で囲み城を守りました。
渋「王子来れないぐらい危険じゃねーか!ってか、結局お姫様は一体誰?」
 フフフ・・・それを知りたければ君も王子になることだね!ハイ剣!ハイかぼちゃパンツ!
渋「嫌ーッ!ってか俺王サマー!!」
 とゆー訳で王子軍団(ヨザ、アーダルベルト、シュトッフェル・・・etc)が城に挑みます。遅い繰る植物!減りゆく王子!しかし歩みは止まらない・・・・ガンバレ独身中年男性!
シュ「余計なお世話だ!」
 さて、どーにか城の中心部にたどり着き、遂に妖精さんとの最終対決が・・・・え?
渋「って、あの火傷の跡と殺気からして、もしやあれに見えるはゲーゲンヒューバー!?何で!?」
グ「すまん、代わってくれと頼まれて、つい。ところでもしやオーロラ姫役はニコラなのか?」
 うん、母子どころか家族でも出演だね。ついでに言えば、本来裏方に回っていただく予定だったヒューブさんには、今回のお話を説明したばっかり。
渋「てことはもしや。」
ヒュ「うおおぉぉぉぉぉぉぉっ!ニコラに口付けなど許さぁぁぁぁぁぁんっ!」
渋「ひーあー!鬼人妖精襲来?!」
 おーっと、王子軍団成す術もなく次々と切り倒されていく!ああっ、ここでヨザが倒れた!(実況中継)
ニ「ヒューブ!」
ヒュ「ニコラ・・・?」
渋「ってオーロラ姫キスもされずに目覚めてるし。」
ニ「ヒューブ、もうやめて!これ以上、あなたが人を傷つけるところなんて見たくない!」
ヒュ「ニコラ・・・・(目が覚めた、というようにニコラの手をとり、)ありがとう、私が間違っていた・・・・・。」
ニ「ヒューブ・・・。」
ヒュ「ニコラ・・・。」
 おー・・・感動的だねー。まさにフィナーレ。けどハッピーエンドって、王子軍団の死体の上に成り立つものだったんだねー渋谷。
渋「もーツッこむ気力も無いから勝手にやってくれ。」
 えー、改心した妖精と恋におち、オーロラ姫は王子軍団の屍を放っておいて幸せに暮らしましたトサ。・・・・はいお疲れー。ギーゼラさん死体の片付けよろしくー。」
ギ「結局こんな役なんですね私・・・・。」







おしまい 








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