First Food Story
3.DORORO
「みなさん、こんにちわーっ!小雪とっ!」
「骸の。」
「「お料理教室〜っ!」」(片方笑顔、片方真顔)
わぁぁぁぁぁっ!!パチパチパチパチ!(演出・忍法サクラ吹雪)
「・・・で、なに?この妙なノリ。」
「なんかね、都会ではこういう催しが流行ってるんだって。」
「・・・ふうん。」
「さて!今日は忍びの皆さんにも大好評の『おにぎり』と『兵糧丸』を作ろうと思います!」
「あたし達にとって最も一般的な食事ですね。」
「任務や修行にもばっちり!それでは、まずはおにぎりをつくってみましょう!」
「ま、簡単だから小雪一人でも出来るでしょ。頑張ってね。」
「あっ、ひどーい!手伝ってくれてもいいのにー!
まあ、いいや。まずは、おにぎりに欠かせないお米を炊きます。」
「お米の炊き方は、はじめちょろちょろなかパッパ、赤子泣いてもフタ取るな、が基本よ。」
「それから、火をおこす時には吹く用の竹に火が燃え移らないよう注意。で、こちらに既に炊けているのが用意してあります!」
「そこ飛ばしたらあと握るだけじゃない。手抜きよ手抜きー。」
「いいの!はやく兵糧丸の説明に移りたいし。それでは手に塩と水をつけて、おにぎりをまぁるく握ります。」
ぎゅっ、ぎゅっ。ぎゅっ、ぎゅっ。ぎゅっ、ぎゅっ。ぎゅっ、ぎゅっ。ぎゅっ、ぎゅっ・・・・・・・(以下、10分ほど続く)
「ったく、あんたは本当に力が甘いわね。そんなことじゃいつまでたっても完成しないよ?ほら、ちょっと貸して。」
ギュッギュッギュッギュッギュッギュッギュッギュッギュッギュッギュッギュッギュッギュッ・・・・・・・・(以下、五分ほど続く)
「はい、完成。この、一本のシワもない海苔と、日にあてると眩しいぐらいに見えるてかりが美味しく作るコツよ。これならかなり日持ちするわ。」
「さっすが骸!それじゃ、次は兵糧丸です!こちらも、既に材料をここに用意してあります。」
「材料は米、山菜、川魚の干物、栗、ハチミツ、酒少量、山芋、猪の干し肉と細かく砕いた骨・・・・。」
「それから、あせびとネズミとモグラとカエルとミミズとハチノコとかたつむりの中のとこ!あとは塩。」
「季節柄かたつむりがいない場合はナメクジで代用も可。ただし塩での味付けの際消えないよう要注意。」
「まずは、水が含まれていると痛みやすくなるので、全ての材料をよーく乾燥させます。特にミミズは熱冷ましにもなるので、よく干しておきましょう。」
「そして全てを細かく砕き、蜂蜜などを使ってこれを固めます。」
「大きさは各自お好みに合わせてどうぞv大きく作ってもいいし、小さくたくさん作ってもよし!」
「で、あとは形を整え、食欲をそそるよう丸く可愛らしく固める。とにかく固める。ただひたすら硬く固める。硬度を確かめたい場合は、手にぶつけると痛いのでできるだけ石を使いましょう。当然衛生面にも注意して、石は使う前によく洗うこと。ずっしりと重く硬くなってきたら・・・・。」
「じゃじゃじゃーんっ!あっという間に完成です!うわ〜おいしそうだね〜!」
「・・・・・・・・・・・・・・・あのー・・・・・・。少々、質問が。」
「何?今回の試食役の河童くん。」
「河童じゃないってば・・・・。」
「どうしたの?ドロロ。何かわからないところあった?」
「・・・・えーと・・・・おにぎりの具は一体どこに?」
「ふっ・・・・・(と、不敵に髪をかき上げ)具なんて・・・・そんな生半可なものは必要ないわ。おにぎりにおいて重要なのは、ただ米の甘みと海苔のてかりの美しさのみ!」
「骸殿それはあまりにマニアックな・・・・。じゃ、あの、兵糧丸の方・・・・どう考えても食べられないものがいくつも入って・・・・。」
「・・・・・・・?何か入ってたっけ?骸。」
「さあ?普通にいつも食べるものばかり入れたはずだけど。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
ゼロロ改めドロロは知った。
忍に必要なものは何事にも動じない鋼の心、それと鋼の歯と鋼の胃袋だという事を。
終
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こちらにも苦労しているカエル様が。
ううむ、どうやらマトモに地球人を困らせていたのは隊長だけの様子。お前らそれでも侵略宇宙人か!同居して早くも形勢不利じゃないか!そんなんだから4年も居座ることになるんだぞ!
でも普通のパターンはもうケロロでやったから、多分これから書くタマ&ギロもすっぱりと負けるんだと思います。(元凶私じゃん)
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