＜３＞


　なぁ。
　何やってんだよ。

　お前は最強の刀だって言ったじゃねぇか。
　一緒にデカい事しようって言ったじゃねぇか。
　お前を作れてよかったって、そう言ったじゃねぇか。

　なんで、動かねぇんだよ。
　なんで、冷たくなってんだよ。
　なんで。


　なんで、俺だけ置いていったんだよ。



　『人は、いつか必ず死ぬ』
　『けれど、そいつが作ったものはこの世に残る』
　『残った物が、そいつが生きたという事を証明し続ける』
　『だから、職人とは幸せだ』

　あんた、そう言ってたよな。


　それがあんたの望みだってんなら、しょうがねぇ。
　俺はずっとここに残り続けてやるよ。

　だけど。





　あんた以外の奴に操られるつもりは、ないな。

　強さを覚える妖しき刀
　人を操り戦い果てて
　半分は拳に割られ砕かれ
　半分は冷たき水の底。

＜４＞


　ねっ。
　ねっ。
　ねぇ、ったら。


　まだ、僕に気づいてくれないつもり？
　こんなに呼んでいるのに、全然僕のこと見てくれない。
　ううん、見てくれないのは別にいいんだよ。
　僕は、見られたらおしまいなんだから。

　でも、さぁ。


　聞いてくれたっていいじゃん。
　気づいてくれたっていいじゃん。

　こんなに、すぐ近くにいるんだからさ。


　ねっ。
　ねっ。
　ねぇ、ったら。

　いつまで、僕に気づいてくれないつもり？
　もしかして、ずっと僕の声なんて聞かないつもりなの？


　いいよ。
　だったら。



　僕だって、もうあんたの後ろになんていてやんないから。

　囁くだけの無力な幼子
　とり憑く背中を替えたけれど
　小道の闇に引きずり込まれ
　一人寂しく地獄行き。

＜５＞


　ちくしょう。
　ちくしょう。

　もっと強くならなければ。
　もっと大きくならなければ。


　ちくしょう。
　ちくしょう、ちくしょう。

　もっと速く動かなければ。
　もっと沢山倒さなければ。


　ちくしょう。
　ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう。


　もっと、強く、速く。
　目の前で動く全てを、倒せるように。




　ちくしょう。

　あいつを、オレの主人を殺した奴は、どいつだ。

　恨みで生まれた肉の怪物
　動くもの皆壊そうとして
　ゆらめく波間に落とされて
　永久に終わらぬ追いかけっこ。

　使い手を支配する力。
　生気を奪い去る力。
　全てを喰らい尽くす力。

　糸の切れた操り人形は、自由と強さを手に入れた。


　けれど。

　片割れをなくした人形たちは、
　歪で哀しい宿命を背負う。














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　捏　造　万　歳　！　！
　････なんか、色々すいません。
　３部：アヌビス神、４部：チープトリック、５部：ノトーリアスＢＩＧ。要は「本体が死亡しても存在し続けたスタンド」です。
　本体が既に死んでいるってのは、本体を攻撃されることがないってことだから弱点がないことにもなるんだけど、でもそれってなんかおかしいって言うか、二人(？)一組のはずなのに片方がいないとなんだかさびしいよねって話。
　基本的に、スタンドはみんな本体大好きでいてほしいと思ってます。