094: 祈りを捧げなさい。



 ここは眞王廟。
 大小さまざまな罪を懺悔し、眞王に許しを請う場所・・・。

「さあ、貴方の罪を告白なさい。大丈夫、眞王陛下は全てを受け入れ、許しを下さるでしょう。」
 ウルリーケは静かにそう言った。
 その言葉に誘われるように、2人の子羊が跪く。





「懺悔します。」
「フォンビーレフェルト卿、貴方の罪を告白なさい。」
「はい。
 最近、鬼軍曹ギーゼラにいきなり怒鳴られた事に腹が立って、ギーゼラの部屋にあった薬品の品書きを二つほどすり替えました。
 あんまり使ってなさそうなのを選んだつもりでしたが、先日薬物の事故でダカスコスが意識不明の重体になってしまいました・・・。」
「・・・・・・・・・・。」





「懺悔します。」
「フォンヴォルテール卿、貴方の罪を告白なさい。」
「はい。
 先日、ユーリがサボった分の書類を泣きながらやっているギュンターを哀れに思って、ギュンターが外出中に自分も休みを取ってユーリのところに書類を500枚ほど造って届けておきました。
 帰ってきてみたらユーリが死にかかっていて・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」






「あ・・・あなた方の、罪は、許された・・・と、思いたい、です・・・・。」






 がんばれウルリーケ!負けるなウルリーケ!とりあえずグウェンダルのほうがちょっとエグイぞ!?


おしまい


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